How to choose and make this, how to care

使い捨てプラスチックによる地球環境問題がクローズアップされている現在、古き良き時代の暮らしぶりや伝統的なモノ作りへの回帰が叫ばれています。

そんな観点から今、懐かしい和の衣料であるちゃんちゃんこがエコと再評価されています

今の中高年世代からみれば、冬の寒い日にまとったちゃんちゃんこは布団のように温かく、暖房など必要としなったことを懐かしく思い出されるのではないでしょうか。

そこで今回は、ちゃんちゃんことフリースのエコ度を比較。

さらに、ちゃんちゃんこ購入の際のポイントやお手入れ方法、また還暦の赤いちゃんちゃんこを手作りする方法までご紹介し、その魅力の一端をお伝えします。

ちゃんちゃんこをもう一度見直してみようと思っていただけたら幸いです。

 

ちゃんちゃんこはエコ

Chan chanko is eco

ちゃんちゃんことは綿入れの袖なし半纏を指していますが、袖のある綿入れ半纏もちゃんちゃんこと呼ぶことがあります。

いずれにせよ冬場に着る伝統的な室内防寒着ですよね。

昔はエアコンなどの暖房器具がなかったため室内でも冷え冷えとしていることが多く、中に綿の詰まったちゃんちゃんこを羽織るとまるで布団をしょっているかのように温かく、暖房なしでも十分過ごせました。

今でもちゃんちゃんこを着れば、一軒家であっても暖房要らずといわれます。

ちゃんちゃんこは暖房費を節約できる、省エネにピッタリなエコ衣料なのです。

石油由来のフリースVS天然由来のちゃんちゃんこ

今の中高年世代が子供の頃は、家の中でセーターだけでは寒いとき、上からちゃんちゃんこや半纏を羽織っていました。

しかし、今やその役目はフリースに取って代わられました。

フリースは軽くて温かいだけでなく、ちゃんちゃんこと違って洗濯機でジャブジャブ洗えるうえ乾くのがとても速く、しかも値段が安いため爆発的にヒット。

今ではすっかりおなじみの冬の定番衣料ですよね。

しかし、フリースの原料は、ポリエステルの一種であるPET(ポリエチレンテレフタラート)といって、ペットボトルと同じ原料、石油由来でできています。

ペットボトルをリサイクルしていると聞けばエコな感じがしますが、元をただせばペットボトル自体が石油製品です。

フリースは石油からできた化学繊維の塊なのです。

一方ちゃんちゃんこは、ペットボトルが誕生するはるか以前から庶民の生活に根差してきた衣類。

布地も中綿も綿100%の天然素材です。

しっかりと厚い綿は風を通さず、また吸湿性が高いため蒸れません。

化学繊維であるフリースは通気性があって吸湿性がないため汗などの湿気は吸ってくれず、それが蒸れてかえって冷やされてしまう可能性があります。

また化学繊維はアトピーなど敏感な肌にとっては刺激となりがち。

天然由来の綿100%なら敏感肌でも大丈夫です。

ちゃんちゃんこは、環境にやさしい衣類であるだけでなく、ヒトという生き物にとってもやさしい温かさを提供してくれるのです。

 

ちゃんちゃんこ選び4つのポイント

Four points when choosing chan chanko

ちゃんちゃんこを購入するとき、気をつけるポイントは次の4つです。

・品質

・価格

・デザイン

・購入場所

高品質なのは綿100%

ちゃんちゃんこの良し悪しを決めるのは素材です。

表地と裏地の間に詰まっている中綿は、ズバリ綿100%がいちばんです。

最近は軽くて取り扱いのラクなポリエステルが増えていますが、温かさの点で行ったら段違い。

綿100%はまるで、真綿の布団にくるまれているかのような着心地で、暖房を必要としません。

ちゃんちゃんこがエアコンなどなかった時代からずっと着続けられてきたのは、この綿100%の中綿によって支えられてきたからといえます。

しかし最近は軽くて温かいフリースに慣れているせいか、この真綿の着心地を重いと感じる方もいるようです。

布団をしょっているかのような感覚が好きという方には、綿100%はおすすめです。

ポリエステルは安いが綿100%は高い

ちゃんちゃんこの値段は1000円台から10000円近いものまで幅がありますが、3000~5000円台が平均相場といえるでしょう。

値段は品質によって変わり、ポリエステル素材のものは安く、1500円くらいからありますが、綿100%のものは高く、3000円~くらいからあります。

久留米絣など伝統的な綿織物になると5000円以上はし、10000円~20000円するのも少なくありません。

予算に応じて、品質を決めるといいでしょう。

デザイン選び3つのポイント

現代のちゃんちゃんこは素材はもちろん、デザインの種類も大変豊富です。

お好みのデザインを選ぶ際、次の3つのポイントを押さえておくといいでしょう。

①袖の有無
②大きさ
③和風か洋風か

ちゃんちゃんこは「袖なしの綿入れ半纏」と同義語ですが、より保温性を高めたいなら袖のある綿入れ半纏をおすすめします。

腕を含め、上半身全体がすっぽりと布団にくるまれるような温かさが魅力です。

しかし家事や炊事など室内で作業を行うなら、袖があると邪魔になるため、袖なしのちゃんちゃんこがいいでしょう。

ちゃんちゃんこと半纏の中間にあるのが奴(やっこ)といって、肩がすっぽり覆われる程度の袖があるものです。

家事等の邪魔にならない程度の袖があるので、袖なしのちゃんちゃんこではちょっと寒いという方におすすめです。

ただし、大きいサイズの奴ですと、人によっては半纏と同じになってしまうため、正しいサイズ選びも大切です。

しかし、あえて大きいサイズを選んで温かさを増そうとなさる方もいます。

袖の長さだけでなく、身幅や全体の丈も変わってくるので、購入前にできれば試着されることをおすすめします。

大きめサイズはゆったり着られますが、その分綿の量も多くなり、小柄な方には重く感じられるのでご注意ください。

またデザインは、普段どういった生活シーンで着用するのかによっても変わります。

冷え性で立ち仕事が多い方なら、お尻が隠れるくらいの丈のものがおすすめです

こたつに入ってほとんど動かない方なら、丈は腰まででいいですが、携帯電話が入るポケットが付いていると便利ですね。

さらに、色や柄の好みもあります。

久留米絣など伝統的な織物を使ったちゃんちゃんこには、井桁や格子、縞柄といった昔ながらの和風なデザインが目立ちますが、ポリエステル素材にはキャラクタープリントやヒョウ柄、襟にファーが付いているものまで洋風デザインも豊富です。

また、胸紐を結ぶ代わりにボタン留めになっていたり、袖口ににゴムがついていて家事をするときにはまくり、寒いときには下ろすという、合理的なデザインのものも登場。

もはや純粋なちゃんちゃんとは呼べないタイプも多く出回り、機能性が高まっています

色は男性用では紺やグレーといったものが多いですが、女性用は赤系を筆頭にバリエーションに富んでおり、リバーシブルで2つの色柄が同時に楽しめるお得なタイプもあります。

自分の好みやライフスタイルに合わせたデザインのものを選ぶようにしてください。

普通のちゃんちゃんこは量販店かネットで購入

普段着る実用的なちゃんちゃんこは、しまむらなどの量販店で売られています。

値段も1500円くらいからとリーズナブルで、高くても5~6000円台で買えますからお手頃といえます。

しかし、還暦の赤いちゃんちゃんこはこうした量販店では扱っていません

どこで買えるかというと、呉服屋さんです。

街の呉服屋さんか、デパートに入っている呉服店に置いてあることがあります。

あるいはおばあちゃんの街、巣鴨で売っているとも。

しかし呉服店がそもそも近所にない、巣鴨は遠すぎる、という方も多いですよね。

そこでおすすめなのがネット通販です。

還暦の赤いちゃんちゃんこだけでなく、古希や喜寿の紫のちゃんちゃんこや傘寿や米寿の金茶のちゃんちゃんこなど、扱っているアイテムが大変豊富です。

しかしこれらはお祝い当日以外、なかなか身に着ける機会がありませんよね。

ネットでは、こうしたちゃんちゃんこのレンタルも扱っているので、とても便利です。

また普段着としてのちゃんちゃんこや半纏、どてらも豊富に取り揃えています。

「ちゃんちゃんこ」で検索するとすぐにヒットしますから、試してみてはいかがでしょうか。

 

ちゃんちゃんこのお手入れ方法

Chankoko care

シーズン中は着たままで洗濯しないことの多いちゃんちゃんこですが、お手入れはどうすればいいのでしょうか。

シーズン中は干すだけでOK

ちゃんちゃんこはシーズン中洗わなくても、天気の良い日に干しておくだけで大丈夫

綿がふっくら膨らみます。

布団と同じととらえればいいでしょう。

ちゃんちゃんこの洗い方

シーズン終了後、ちゃんちゃんこをしまう前に次のような手順で洗濯をしましょう。

①たらいに30度くらいのぬるま湯を入れ、中性洗剤を溶かします。
②畳んだちゃんちゃんこを入れ、やさしく押し洗いします。
③同じくぬるま湯ですすぎます。
④ネットに入れ、洗濯機の脱水に短く(30秒くらい)かけます。
⑤全体を振って、縫い目、襟の部分を引っ張るようにのばし、きちんとしわを伸ばしてから干します。
⑥できれば針金ハンガーではない、幅広、肩先のあるハンガーに裏返して掛け、風通しの良いところに陰干しします。
⑦乾いたらひっくり返して表も乾かして出来あがりです。

ちゃんちゃんこの洗濯は基本、手洗いです。

どうしても洗濯機という方は、手洗いモードにしてネットに入れ、他のものは入れないで洗濯しましょう。

漂白剤の投入や長い脱水はNGです。

しわを伸ばして干すことで、よれた中綿を元通りにします。

乾燥は自然乾燥だけで、乾燥機には絶対にかけないようにしましょう。

こうすれば中綿もダメージを受けず、清潔にふっくらと膨らみ、来シーズンもまた大活躍してくれますよ。

 

手作りちゃんちゃんこで還暦を祝おう

Celebrating the 60th anniversary with handmade chanko

還暦の赤いちゃんちゃんこは、普通の量販店ではなかなか売られていないとお話ししました。

そこで、思い切って手作りするのはいかがでしょうか。

「えー、難しそう!」と思いがちですが、布が全て直線裁ちなので意外と簡単なのです。

昔の人は普段使いのちゃんちゃんこもすべて手作りでした。

綿入れは慣れていないと大変ですが、還暦の赤いちゃんちゃんこなら綿なしなので、裁断して縫うだけで出来上がり、ミシンがなくても手縫いでも大丈夫です。

それでは作り方を簡単に説明いたしましょう。

還暦の赤いちゃんちゃんこの作り方

①前身頃と後ろ身頃が肩でつながったのを1枚、胸紐を1枚、襟を1枚、新聞紙で簡単に型紙をとります。

②型紙に合わせ、表布と裏布で1枚ずつとります。

③中表にして脇を縫い合わせます。

④外表にして袖口を縫います。

⑤外表にして袖口を縫います。

⑥襟をつけます。

⑦胸紐をつけて出来上がり。

面倒なら裏地なしの表地だけでもOKです。

赤いちゃんちゃんこが年寄り臭くてイヤという方には、アップリケやロゴをつけたり、柄物にするなどアレンジも楽しめます。

立体感も曲線もないため、1日で仕上がりますよ。

100均材料で作る赤いちゃんちゃんこ

布を縫い合わすのが面倒ならば、切って貼るだけで簡単に還暦の赤いちゃんちゃんこが作れます。

材料はなんと100均

赤いフェルトをちゃんちゃんこの形に裁断し、襟にお好みの和風柄のテープを貼るだけ。

大黒頭巾の代わりにパーティーグッズ用の帽子や扇子を調達すれば、還暦イベントのフォトジェニックな装いが完成。

インスタ映えバッチリです。

こうした手作り還暦ちゃんちゃんこの作り方は、ネットにいろいろ紹介されています。

大黒頭巾の作り方も紹介されていますよ。

画像や動画ならわかりやすいなので、一度ご覧になってみてはいかがでしょうか。

 

まとめ:古き良きちゃんちゃんこを今、そして未来に

How to choose Chanchanko Summary

石油由来の製品が今ほど溢れかえる前の時代、私たちの生活は多少不便でも有機的なつながりをもち、調和がとれていました。

ちゃんちゃんこはそんな時代の産物です。

世界的に地球環境が問題となっている現在、石油由来の製品が誕生する以前のモノたちは、私たちに未来への気づきとヒントを与えてくれるといえるのではないでしょうか。

「故(ふる)きを温(たず)ねて新しきを知る」

昔ながらの和の暮らしに欠かせないちゃんちゃんこを今一度見つめ直し、そこに込められた豊かさに触れることで、もう一度調和のとれた暮らしが取り戻せるはず。

古き良き時代の産物を今に生かすことで、私たちは新しい未来へのパスポートを得るのかもしれませんね。

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