喜寿とは数えで77歳の長寿祝いです。「喜」を草書体で書くと七十七と読めることに由来していて、室町時代に風習が始まりました。当時は今と違って平均寿命が短く、77歳を迎えられることは大変珍しいことでした。
現代では医療の発達などでこの年齢に達することは珍しくありませんが、それでも無事に喜寿を迎えられたことは大変おめでたいことです。さらに、長年働いて家族を支えてくれたことへの感謝の気持ちを改めて伝えるといった意味合いもありますから、大切にしたい年祝のひとつです。
とはいえ、喜寿のお祝いに何をプレゼントしたらいいのかは、頭を悩ます問題ですよね。
今回は、喜寿祝いの定番のプレゼントから近年人気のおすすめプレゼントまでまとめてご紹介します。
紫のちゃんちゃんこは定番だけど…
長寿祝いにはお祝いの色があり、還暦の赤は有名です。喜寿の場合は紫で、お祝いに紫色のちゃんちゃんこや頭巾を贈ることが伝統となっています。ちゃんちゃんこには今後の長寿や健康を願う気持ちが込められており、長寿祝いの定番プレゼントとなりました。
しかし前述のように現代は平均寿命が長くなっていますので、77歳とはいってもまだまだ元気で気持ちの若々しい方が多く、人によっては老人扱いされることに複雑な心境を抱く方もいらっしゃるようです。
例えばお洒落なものを好む女性には、ちゃんちゃんこを贈っても迷惑かもしれませんし、男性でもお祝いの席で着たあとは、タンスの肥しになってしまうでしょう。
このようにちゃんちゃんこは好みが分かれたり、実用的ではなかったりする点で喜寿祝いに贈るご家庭が少なくなっています。プレゼントとしてではなく、家族との記念撮影の際にちゃんちゃんこを着てもらう程度に収めるご家庭も増えています。
最近では、ちゃんちゃんこをリーズナブルな値段でちゃんちゃんこをレンタルしてくれるショップがあったり、ホテルや料亭などの長寿祝いプランにちゃんちゃんこの貸し出しが含まれていたりするので、そういったサービスを利用している方もいます。
もちろん、せっかくの喜寿祝いなのだからと紫のちゃんちゃんこを喜んで受け取ってくれる方もいるでしょう。そのような場合にはちゃんちゃんこのプレゼントは問題ありません。
このように贈り物は、相手の気持ちや好みを考えた品を選ぶことが重要です。相手の気持ちを尊重しながら最適なプレゼントを選びましょう。
近年喜寿祝いで人気のおすすめのプレゼント
プリザーブドフラワー
たとえば女性は、いくつになっても花を贈られることは嬉しいものです。同じ紫のプレセントでも、パープル系の花でアレンジされた「ブリザーブドフラワー」を贈れば、大変喜ばれるに違いありません。
ブリザーブドフラワーとは生花に特殊な加工を施して、美しい状態を長く楽しめるようにしたフラワーアレンジメントです。ですので手入れの手間がいらず、高齢の方へのプレゼントに最適です。お気に入りの場所に飾って頂いて、眺めるたびにいつでも喜寿のお祝いを思い出してもらえる記念品にもなります。
プリザーブドフラワーにはドーム型のタイプの物、壁に掛けられるタイプの物、ボックスタイプのものなど種類が豊富にあり、写真立てや置時計など実用的なアイテムとセットになっている商品も人気があります。喜寿の方の好みや部屋の雰囲気に合わせて選んでみましょう。
名入れのお酒
男性の場合、お酒をたしなまれる方なら「名入れ酒」はいかがでしょうか。ボトルのラベルに喜寿を迎えられるご本人の名前を入れてもらえるサービスで、ほかにはないプレゼントになります。もらった方は、ラベルに自分の名前を見つけて感激されることでしょう。
また、名前は毛筆で書かれた立派な書体ですので鑑賞にも耐えられ、お部屋に飾っておけば喜寿祝いの記念品にもなります。
旅行
喜寿の方が体力的に元気のある方であれば旅行のプレゼントもおすすめです。日帰りの温泉旅行などが人気ですが、できれば家族で一緒に旅行を楽しむのをおすすめします。家族と過ごす時間が何より大切なプレゼントになるという方も多いので、一緒に思い出を作りましょう。
また、旅行で家族写真を撮影しておいてオリジナルアルバムや写真立てに入れて後日プレゼントするというのも喜ばれるプレゼントとなります。
喜寿祝いに喜ばれるおすすめのサプライズ演出
贈り物はただ事務的に渡すのではなく、サプライズ演出があれば喜びも倍増します。
例えば、プレゼントを渡す時に、感謝の気持ちを綴った手紙を朗読するといった演出があれば、感動的な喜寿祝いとなるでしょう。
感謝の気持ちを直接伝える、という機会はなかなかありませんから、喜寿の方に大変喜んでもらえるサプライズとなります。
また、喜寿祝いの食事会の際に表彰状型のケーキや似顔絵ケーキなどを用意するというのもおすすめです。最近では、記念日や長寿祝い用にさまざまなメッセージケーキがありますので、その場を盛り上げたり、感動してもらえたりするのに最適です。甘いものが好きな方であればさらに喜んでもらえるでしょう。
プレゼント自体にサプライズを演出する以外にも、喜寿祝いの当日まで喜寿祝いを行っておくのを黙っておいて当日にみんなでホームパーティーなどを開くというのも素敵です。部屋に飾りつけをしたり、喜寿の方の好みの食事や縁起の良い食事を用意したりと、特別感を演出しましょう。