皆様、今すぐ飲みたいお気に入りのお酒はありますでしょうか。

お酒の中でもビールや発泡酒は、切れのある泡立ちやのど越しがお気に入りという方も多いかと思います。

皆様はその中でも、日本のブランドや醸造元をどの程度ご存知ですか。

 

コエドブルワリーについて

埼玉県川越市 小江戸

有名どころというと、岩手県内村や静岡県御殿場市など、冬場に比較的気温が低い地域を思い浮かべるのではないでしょうか。

実は、関東の埼玉県川越市にも醸造元があることをご存知でしたか。

この醸造元は協同商事を母体として発足しており、「コエドブルワリー」と呼ばれるブランドから6種の製品を製造・販売しています。

ピルスやヴァイツェン、ラガーなどの通常のビールの他、発泡酒を醸造しており、どの商品も個性的で人気があります。

中でも「紅赤‐Beniaka‐」は他のコエドブルワリーシリーズと比較しても、さらには、世界的に見ても非常に面白い特徴があるのですが、

一体どのような特徴があるか、皆様分かりますか?実はこれ、「サツマイモを原料に用いている発泡酒」なのです。

 

サツマイモ原料の発泡酒「紅赤‐Beniaka-」

さつまいも

元々川越では麦を肥料として畑にすき込んでおり、1970年頃、協同商事はこれに着目してビールを醸造しようとしました。

そこで、ドイツから4代続くブラウマイスターを招く等しながら研究開発を進め、技術を磨いていったのです。

ところが、海外では一般的だった「麦を麦芽にする工場」はこの時点で日本にまだ存在しておらず、

時間の面やコスト面を考えると、工場を作るのは難しかったのです。

結局のところ川越の麦で醸造することはできないと判断し、開発も中断せざるを得なくなりました。

しかし、1994年に醸造の規制が緩和されたことや、協同商事の社員が川越名物のサツマイモに着目したことがきっかけとなり、

1996年、ついにこれを用いて発泡酒を開発しました

(日本の法律では、サツマイモを副原料として用いたお酒をビールと定義することができないため、発泡酒と分類されるそうです)。

この発泡酒は紅赤‐Beniaka-と命名され、コエドブルワリーの目玉商品の1つとして売り出されることとなったのです。

サツマイモは実は、冷蔵保存をすることが難しい作物です。江戸時代、冬季の保存に関して研究した後、

ようやく飢饉対策の作物として貯蔵ができるようになりました。

関東が現在サツマイモの産地となることができたのは、こういった経緯があるのです。

しかし、サツマイモを焼いてから加工しペースト状にすることで、冷凍による長期保存が可能になった他、

カラメルの香りや独特な甘みを作れるようになりました。

元々持っていた農業の専門技術が、独特の風味を持った紅赤‐Beniaka-を生み出す大きな原動力となったのですね。

 

テーマは「地域、農業」

さつまいも畑

埼玉県川越市は、サツマイモの名産地の1つです。

しかし、サツマイモを栽培していく過程で、サイズや形、傷などの問題でどうしても「規格外」が出てしまいます。

ですが、酒造であれば、これまで捨てられていた規格外のサツマイモを有効活用することができ、地域の農業の問題解決にもつながります。

ちなみにブランド名のコエド(COEDO)は新ブランドとして2006年に発表されたものですが、

川越が「小江戸」と呼ばれることがあったことからきています。

コエドブルワリーはこのように、「地域、農業」をテーマにビール造りに励んできたブランドなのです。

 

品評会でも高い評価を獲得

5つ星

紅赤‐Beniaka-は、新ブランド発足後すぐに、世界的な酒類食品品評会である、「モンドセレクション」で最高金賞に選ばれています。

同醸造元が作った他の製品も最高金賞に選ばれており、世界的に見ても高品質であることが分かりますね。

モンドセレクション・ビール部門にて、同じ会社の2種類のお酒が同時に選出されることは、珍しいそうですよ。

紅赤‐Beniaka-は他にも、「ITQi」と呼ばれる別の品評会でも最優秀賞を獲得しています。

コエドブルワリーはまさに、日本の誇れるブランドの1つと言っても過言ではないでしょう。

 

コエドブルワリーの紅赤‐Beniaka‐、その特徴は?

ビール

そんな紅赤‐Beniaka-の見た目は、赤みがかった琥珀色であり、味は甘みがあります。

透明で芋の香りが強いことが特徴である、九州名産の芋焼酎と同じ素材を使っていることが信じられません。

お酒の醸造がいかに奥深いかよく分かるかと思います。

現在、紅赤‐Beniaka-は麦芽、サツマイモ、ホップを用いて醸造しており、アルコール7%のオリジナルエールとして販売を行っています。

サツマイモにこだわるのはもちろんのことですが、麦芽も「ドイツのメーカーから直接買い付けを行う」というこだわりがあります。

また、使用する酵母は常に新鮮なものを使っているため、発酵力が強いのが特徴的です。

発酵力が強いため発酵不良を起こしにくく、また口当たりの良い炭酸ガスを楽しむことができます。

この口当たりの良さが、焼き鳥やかば焼き、塩コショウで味付けしたソテーやデザートとよくマッチするのです。

川越の世界的なブランドを目指す、コエドブルワリーの紅赤‐Beniaka‐。皆様もこの機会に是非、楽しんでみてはいかがでしょうか。

 

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