緑と家

アヘルブランドのトラピストビールの醸造所は、オランダとベルギーの国境にある森と平野の間の自然が豊かな場所にあります。

醸造所は1656年に新教徒が作り上げた国であるオランダから来たカトリック信者が祈る場所から始まり、やがて修道士同士のコミュニティーが形成され修道院が建てられました。

修道院は1794年の8月にフランスの兵士によって略奪され一部分が壊れてしまいます。

それからたった2年後には新しい法律が制定されて修道院と教会が強制的に売り飛ばされてしまいました。

そのため修道士たちは立ち去らざる得なくなってしまったのです。

新たな所有者となった地主は修道院を無人の状態のまま放って置いたままにしていたので、急速に荒廃が進み国境にあったために頻繁に密輸ギャングに利用されてしまったこともありました。

1844年の11月にウェストマール修道院の修道院長がベルギー側にある修道院を買い戻して建物が荒廃するのを食い止めることに成功し、その翌年にはオランダ側にあった建物も買い戻すことに成功したのです。

そして1846年の3月には、修道士達が少しずつ戻ってきて古くなってしまった建物を修復し始めました。

その時点では修道院にまだ醸造所はなかったので、修道士達が飲むためのビールは近くの地ビールの醸造所から購入していたのです。

それから様々なことが起こりましたが、すでにトラピストビールを醸造していた修道院から着任した修道院長がアヘルの修道院に来たことがきっかけで小さな規模の醸造所を建てる気運が高まってきたのです。

1998年の12月に修道士が新しく建てた醸造所でビールの醸造する作業が始められました。

ビールサーバー

最初に醸造されたビールは、醸造所に隣接しているカフェテリアに設けられている醸造タンクからだけ直接グラスに注ぎ飲めるようになっていたのです。

2001年に初めてビールを瓶に詰めて出そうと決めて最も適していると判断した新たなビールがアヘル8

トラピスト派の修道院で20年の醸造技師としての実績がある修道士が開発した品種になります。

翌年の2002年の5月にはアルコールの含有量が8パーセントのアヘルダークビールを開発し商品の構成が出来上がりました。

アヘルブロンドは淡い黄金色で多少白く濁っていて、ふくよかな泡が立ちます。

レモンなどといった柑橘系の果物やホップが爽やかに香りフルーティーでフレッシュな印象を与えてくれるのです。

ボリューム感があり苦さと甘さのバランスがとれていて舌に余韻が充分に長く残るというのが特徴になります。

ビール

アヘルブラウンは赤みがあるブラウン色をしていて多少濁りがあるのが特徴です。

甘い麦芽の香りや香ばしいしょうゆのような香り、レーズンやバナナなどの果物の香りなど色々な香りが複雑に絡み合っています。

飲んでみるとほのかに甘く舌の奥の方に麦芽が持つ苦味が感じられるのです。

豊かなアルコール感やボリューム感があり後味に苦味が心地よく広がります。

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