スコットランドの偉才、ホップの魔術師ブリュードッグは2007年4月、

スコットランドの北東部に位置するフレイザーバラにオープンしたクラフトブルワリーです。

わがままとこだわりが詰まった個性的なビールは世界中のビールファンを虜にしています。

昨今のクラフトビールブームでカリスマ的な存在となっているブリュードッグですが、

日本国内ではまだそのシェア率は1パーセントに満たないと言われています。

しかし、さまざまな大手メーカーが続々とクラフトビール部門へと参入してきているので、

日本でもそのブームが到来するのは間近であることが予想できます。

 

ブリュードッグ ブルワリーの人気商品「パンクIPA」

海辺をジャンプする男性

そんなブリュードッグ ブルワリーの中でも最もポピュラーなのがパンクIPAです。

本国イギリスでもクラフトビール人気ナンバーワンの発泡酒であり、

グレープフルーツの力強い香りとそれに伴う爽やかな苦味を併せ持ち、すっきりと飲みやすく仕上げてあります。

その衝撃的な味は今までのビールの常識を覆すある意味冒涜的なほどの美味さを脳内にインプットすること間違いなしです。

更に日本でもその人気を水面下で拡大している一本があります。

それは滋養強壮IPAと呼ばれるブリュードッグの中でも特殊な配合にこだわった一品です。

正式名称はRestorative Beverage forlnvalids&Convalescentsで、直訳すると病人と病み上がりの人用の元気回復飲料となります。

その言葉だけで見るとどうにも胡散臭さが漂ってしまいがちですが、

1843年英国の医師ジョナサン・ペレイラ氏の著書によるとIPAは最も滋養強壮に役立つと記載されており、

その研究論文をブリュードッグ流にインスパイアした結果生まれた一品です。

一口飲めばIBU値100を超える樹脂系のホップビターが炸裂し、

シトラスや干草の香りが全体に絡まりあったかと思えばピーチやパッションフルーツのみずみずしい爽やかさが鼻腔を駆け抜けていくのです。

その強烈な味と健康を味わいたいと多くの人が個人輸入した結果現在完売してしまっている状態です。

ブリュードッグの挑戦はこれまでも、そしてこれからも終わり無く探求されていくでしょう。

 

創業者をも唸らせた「グレープフルーツIPA」

グレープフルーツ

そんなブリュードッグの新たな挑戦を描いた一本があります。

好評を博し最早不動の人気を誇るパンクIPAへ自ら挑戦状を叩きつけるという、

一見すると暴挙に出てしまったかに思えてしまうという特殊な経緯を持つ一品、その名をグレープフルーツIPAと言います。

ホップとシトラスのフレーバーの研究を重ね、5種類に及ぶ新たな仲間たち、

マグナム、アマリロ、シムコー、シトラ、モザイクのホップに加えグレープフルーツピールを、

絶妙なバランスで組み合わせてブラッシュアップした結果、グレープフルーツだけではなく、

タンジェリンオレンジにキャラメルの香りとホップ由来のフローラルで樹脂のような苦味をフルーツの爽やかな香りが包み込み、

アルコール度数が6.5パーセントと高めでありながらグビグビと音を鳴らせて飲めてしまうものへと羽化することに成功したのです。

今までのブリュードッグのIPAとは一線を画すフルーティでジューシーな味わいは、

創業者であるジェームズ・ワット氏も思わずファンへの挑戦であると表すほどの、最早芸術と呼べるほどの作品へと昇華した一品となったのです。

 

はまる人続出の「ジャック・ハマー」

ホップ

フルーツや甘い香りに注目されがちなブリュードッグですが、

実は苦味を好むファン層のこともしっかりと掴んで離さない一品があります。

その名をジャック・ハマー

ジャック・ハマーとは掘削機のことですがその名の通り、

IBU値と呼ばれる苦味の単位が200を超えるという一口飲めば震えてしまうほどのドッカン級のホップが炸裂し、

支配的なグレープフルーツアロマで幕が開き、甘いモルティさとパイナップルと松へと繋がっていきます。

非常に強い苦味ではありますが、単に苦いだけではなく前面でしっかりと麦芽香を主張しつつ、

その裏側を大量のホップが支えているという、戦術的な一面も併せ持つ素晴らしい構成となっています。

レモンやパイナップル、そしてグレープフルーツの期待通りのビターホップが脳天を突き抜ける、気付けばもう一杯飲みたくなる常習性たっぷりのIPAです。

 

最後に

アップ

ブリュードッグを始めとする各国のメーカーは日本での販路拡大に注力しています。

BALLAST POINT社ヴァイスプレジデントクリス・ロバーツさんはこうおっしゃっています。

日本でも流行の兆しがしっかりと見えておりこれから本物の成長が見られるだろう。

一部のマニアが騒ぐのではなく一般人が気軽に楽しむものとなるのに時間はかからないだろうと。

一時期スプーンを舌に押し当てて剥がした時のような味だと揶揄されていた時代は終わりを告げました。

そしてこれからはただ苦味を楽しむだけでなく、オレンジやピーチ、シトラスといったカクテルのような香りを発泡酒で楽しむ時代となっていくことでしょう。

 

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