青島ビールは、中国で最も古いビールの一つになります。
1898年に青島がドイツの租借地になって経営する産業振興の一環でドイツ地ビールの技術を活用したのです。
ですから青島原産ではドイツで培った生産ラインがそのまま引き継がれています。
その後第一次世界大戦時に日本のビール会社がこの会社を買収していましたが、
敗戦によって青島ビールの経営権は中国側に移って、現在は国営企業として輸出量は中国第一位の会社に成長しているのです。
日本向けに製造されている青島ビール・発泡酒は、世界の名水の一つとして名高いラオ山の湧き水が使われています。
なので、中国国内では飲めない貴重なものになっています。
青島ビールの味わい
青島ビールは、中国に行けば最もメジャーもので知られているのです。
緑のビンに詰められており、香りはビルスナー特有の良い香りがします。
飲んでみるとごく軽い、ピルスナー独特のうまみを味わうことができるのです。
ピルスナーとは、チェコのプルゼニ地方を発祥とする製造方法の一種になります。
淡色の下面発砲酒で、ホップの苦みを特徴にします。
味わいが軽くピルスナーの香りの後にやや甘口のほろ苦さが口の中に残るのです。
「軽いビール」ですが美味しく楽しみながら飲むことができ、暑い日にはぴったりな飲料となります。
青島ビールの製造方法
ビールの分類には、基本的に発酵方式を覚えておくことが重要になるのです。
ラガーは、下面発酵で醸造されるスタイルで、貯蔵工程で熱成されることで
「すっきりした味」基本と言われる醸造方法で低温でゆっくり発酵させてつくります。
日本ではあまりありませんが、本場のヨーロッパではあたりまえのように飲まれているのです。
ドイツ語で「貯蔵された」を意味しています。
一定条件の下で管理できるため大量生産に適しているのです。
青島ビールはピルスナーという発酵方法で知られています。
飲んでみると深みのある甘みがするのです。
ピルスナーに限っていえば、ホップや麦芽の味わいの中でどれかが突出するわけではなく、
それぞれが比較的穏やかでかつバランスが取れていることが必要です。
製造する側に非常に高いレベルのバランス感覚がなければなりません。
チェコが発祥の醸造方法ですがドイツの製造方法として青島の工場でその技術が取り入れられました。
従って微妙なバランスが取れた味わいを残しています。
ラガーは、エステルなど酵母由来の香気成分が少ないため、ホップの香りであるオフレバーを隠しにくい所があります。
ラガーは、ピルスナーと混同して使われることがありますが味わいは、全く違うものです。
冷蔵技術の発展と共に生まれたピルスナー発酵は、エールと呼ばれる形式に比べると大量生産が容易でした。
まず、低温下で発酵。
熟成させるために、雑菌の繁殖を抑えることができ品質のばらつきが少なくなりました。
対してエール発酵では、通常２０℃前後で発酵が行われるので、製造方法を間違えると腐敗してしまうこともよくあったのです。
ピルスナーではもともと雑菌の繁殖が少なかったのに加え、雑菌処理技術が向上したことでさらに長期間保存することができるようになったのです。
このピルスナー発酵を取り入れていることで輸出が可能で飲み口が良いため、日本にも中国青島産として輸入され、愛好家に珍重されています。
中国ビールの特徴
中国では、ビールは度数が低いのが特徴になっています。
最高でも度数は3.6％を超えません。
アルコールが少ないと水ぽいと思われがちです。
炭酸も薄く感じるので、日本人が初めて飲むと味が薄いと感じます。
飲んでもなかなか酔いが回るという感じではなく量を過ごしても口触りはいいことが知られています。
これは中国での製品は全てアルコール度数は控えられています。
中国では、酒に飲まれるのは良くないという風習が関係しているのではないかと考えられます。
青島ビールの飲み方
中国では、お酒を飲むときは誰かを誘って飲むこと、基本１人で飲まないことが基本原則です。
これは、ホスト対して、また食事会に出席している人に対して一人で飲むことはマナー違反だからです。
お酒を飲むときはグラスを手にとって、一緒に飲む相手を探します。
例えばホスト役の方に向かって「今日はお誘いありがとうございます」と感謝の気持ちを伝えて一緒に飲み干します。
お酒は、ついでもついであげてもいいですが、お酒に飲まれて酔う事は卑しいとされているので注意が必要です。
「誰かを誘って飲む」皆で楽しく食事しながら飲むのが青島ビールの飲み方であることを忘れてはなりません。
そのためにアルコール度数も押さえてあります。
あくまで味わいを楽しむために飲みたいと考えているので、淡い味がしてすっきりとした口触りを楽しむことができます。
中国本来のお酒と考え方は同じであくまでも、場の雰囲気を良くする手段として使われていますので、食事をほめたりすることも忘れてはなりません。
熱い時には炭酸が含まれているので味わいを楽しむために最適な飲料と中国では考えられており普及しています。
