ラバット(Labatt)はモルソンと並ぶカナダの二大ビール醸造会社であり、ブランドでもあります。
1951年にマニトバ州で「Blue」のニックネームが付き、今では主力商品となっています。
その歴史は今から約170年前の1847年、ジョン・ラバット氏がオンタリオ州でビール会社を買収し創設したことから始まります。
1850年代の大陸横断鉄道の完成によりカナダ全土に販売網を持つことができるようになりました。
1951年ホップの苦みが特徴で、世界中で醸造されているピルスナー、貯蔵工程で熟成させた切れの良い苦みとマイルドな味わいのラガーの製造を開始しました。
この年にブルーの愛称がつけられました。
ラバットブルー(LabattBlue)は低温でじっくり時間をかけて発酵、貯蔵熟成方法である下面発酵による発酵方法でつくられています。
5度から15度の低温で一週間ほどかけて一次発酵をし、0度位で数十日の二次発酵を行います。
発酵には低温でも働く下面発酵酵母を使います。発酵が終わる時に酵母が底に沈むことから下面発酵といいます。
スタイルはラガー、アルコール度数は5.0%です。ホップの爽やかな香りが良くてライトな飲みやすいビールです。
このビールはカナダ国内はもちろん、国外でも人気で、アメリカでの売り上げが高い商品でもあります。
カナダの人はとてもビール好きで、消費量も多い国です。
一人当たりの消費量が大瓶(633ml)に換算して約106本のビールを消費しているといわれています。
日本の一人当たりの平均が約70本といわれていますので、約1.5倍もの消費量です。
このカナダでラバットブルーはとても人気でベスト3に入っているほどの愛されている人気のビールです。
カナダはビールの消費量が多い国ですが、お酒についてはとても厳しい決まりがあります。
日本のようにスーパーやコンビニエンスストア、自動販売機では買うことができません。
缶ビールなどを買いたいときは州のライセンスを取得したリカーストアで買うことができます。
飲酒できる年齢は州によって異なり、ケベック、マニトバ、アルバータ州が18歳、それ以外の州が19歳ですが、ナイトクラブへは21歳以上でないと入れないところも多いようです。
また、午前3時以降にお酒を飲むことは法律で禁止されています。
日本のように屋外、公園やビーチで飲むことも法律で禁止されています。見つかった場合は罰金を支払わなければなりません。
飲酒できる場所はレストラン、バー、パブ、自宅です。レストランには「BYOW」「BYO」の表示があるところがあります。
「BringYourOwn」の略でお酒を持ち込み可能という意味です。
お酒が出せないレストランには自分で持ち込みすることができるのです。
ラバットをはじめカナダのビールはリカーショップでの購入価格は1本2ドルから3ドル、レストランでも4ドルから5ドルで楽しむことができます。
ラバットは日本人にはライトだと感じられるようですが、カナダの風土にあった、楽しくたくさん飲むにはちょうど良い軽さのビールです。