本日は、ブルックリン・ブルワリーについて情報をまとめていきます。
ブルックリン・ブルワリーの歴史
ブルックリン・ブルワリーは、アメリカニューヨーク州にある同名の区に存在する、ビール醸造所と同社の商品のことを指します。
創業は1988年のことで、スティーブとトムという2人の人物が創業や醸造所の設立に関わっています。
スティーブは約6年間にわたり、クウェートやサウジアラビアといった、中東諸国に滞在した経験があります。
その間に醸造技術を学び、1984年に技術を持ち帰って創業へと着手を始めます。
同じ建物に住んでいたトム共々、仕事を辞めてブルックリン・ブルワリーの創業を本格化させるのでした。
両氏は元新聞記者と元銀行員という、異色のコンビでも知られています。
スティーブとトムは、アイ・ラブ・ニューヨークで知られるデザイナー、ミルトンを雇って会社のロゴデザインを作成させます。
ミルトンは報酬として株式を受け取り、スティーブ達は完成したロゴを受け取って、ついに同社の歴史がスタートします。
創業した当初は、マット・ブルーイング・カンパニーにおいて契約生産され、2人が興した販売会社を通じて市場を開拓しています。
ブルワリーが本格化したのは1996年のことで、マッツァーの工場だったウィリアムズバーグを手に入れたのが契機です。
しかし、需要に対して供給が追い付かず、一時期は瓶詰めの機械が不足するほどの状況でした。
しばらくはコスト的に有利な契約生産を軸に、ニューヨーク州の中心にあるユーティカに委託製造を行っています。
同ブルワリーは、ブルックリン区において施設の拡充に取り組みますが、土地探しすら困難で中々思うように上手くいかない状況が続きます。
ところが、景気後退により風向きが変わったことで、2009年にようやくブルワリーの規模拡大を達成します。
創業に関わった両氏は、2006年に共著書を出版しており、起業とビール醸造の両面で高い評価を受けました。
内容的には回想録に近いですが、読み物としてだけでなく、これから起業を始めたい人の参考となっています。
読者だけでなく、批評家からの評価も高かったので、両氏が積み重ねてきた歴史と、それを記した書籍は大成功を収めたといえます。
ビジネスが成功しているのは、勿論諦めずに地道な努力を続けてきたこともありますが、やはり2人が造るビールが魅力的でリピーターが多い点が重要だと考えられます。
主力商品ブルックリンラガーの特徴
日本のお酒好きもうならせる完成度ですし、発泡酒とはまるで異なる深みがありますから、ビールが好きな人には是非おすすめしたい逸品です。
中でも主力商品「ブルックリンラガー」の特徴は、美しい琥珀色とホップの香りにあって、後味にカラメルらしい麦芽の風味を感じさせます。
製造工程では香りを引き立てることに重点を置き、発酵と熟成によってこの魅力的な商品が生み出されています。
ホップ自体も、当然ながら厳選されたものだけを使用しているので、不純物が混じっているかのような違和感はないです。
むしろ、味わいが深く滑らかさも併せ持っていますから、ハイレベルで魅力的な美味しさを両立しています。
口当たりは爽やかですし、様々な食事との組み合わせも良好なので、多くの人達から支持されているというわけです。
ブルックリン区自体は、アメリカの中でもビールの産地として有名で、19世紀の待つ時点で45以上のブルワリーがあったことで知られます。
一時期は、20世紀に改正された法律の影響を受けて、同区の産業は危機的な状況に陥ってしまいます。
そんな中登場したり復権を目指したのが同社で、見事にブルックリンの名を再び轟かせることに成功しました。
ホップの技術に力を入れ、麦芽のみを使用して作り出したラガー、これこそが同社の主力商品です。
そしてウィーンスタイルを復活させ、薫り高いホップで飲む人に衝撃を与え、多くのファンを獲得することに成功しています。
世界中で愛されるブルックリン・ブルワリーのラガービール
アメリカでは既に輸出No1の座を獲得しており、日本においても少しずつ知名度が高まりつつあります。
30カ国以上で愛されているラガービールは、海外でもファンの心を掴んで離さないです。
今では16ヶ国で900以上のテイスティング会、パーティなどを開催していて、文化を広める役割を一役買っています。
また、醸造所には多くの優秀な人達が集まり、商品開発を行ったり魅力を幅広く伝えます。
一方では地域の活性化にも力を入れていて、主にアートや音楽分野で支援をしています。
地元に根付き愛されて育ったからこそ、恩返しの意味で支援を行っていることが窺えます。
ブルックリンラガー、その味わいは?
その魅力は日本にもしっかりと伝わっていて、日本のお酒に慣れていても贅沢気分が味わえたり、グラスに注いだ時の香りからして全く違うと好評です。
香りは爽やかで心地良く、味に苦味は含まれるものの、ホップの良さとモルトの奥深さが味わえると評価されます。
キレがあって癖はないですし、後に残る味もまた美味しいですから、どんな料理に合わせても邪魔をすることはないでしょう。
発泡酒のような薄味や味わいの浅さとは異なり、スッキリと飲めるのに深い旨みが感じられるのが魅力です。