本日はペローニについて情報をまとめたいと思います。
ペローニ社の歴史
ペローニ社は、1846年にイタリア共和国北西部に位置するロンバルディア州の基礎自治体のヴィジェーヴァノで、
フランチェスコ・ペローニによって設立された酒造メーカーです。
また、1846年にはイタリア共和国のピエモンテやフランス語圏スイス及びローヌ=アルプ地域圏のサヴォワ一帯を支配した、
イタリア王室のサヴォイア家の御用達に指名された経緯があります。
2005年には、イギリスのロンドンのシティ・オブ・ウェストミュンスターに本社を置くSABミラーに売却され、
2016年にはアサヒグループホールディングスに売却されました。
SABミラー
SABミラーは、アフリカーナーとも呼ばれるポーア人によって1852年に建国された、
トランスヴァール共和国のヨハネスブルグに設立された南アフリカ醸造社サウス・アフリカ・ブリュワリーズを母体とする醸造メーカーであり、
1902年には非鉱山系企業で南アフリカ最大の企業まで成長した醸造メーカーです。
サウス・アフリカ・ブリュワリーズ
サウス・アフリカ・ブリュワリーズは、2002年にアメリカの世界最大のタバコメーカーのアルトリアグループから、
醸造量アメリカ第2位の酒造メーカーのミラーの買収を機にSABミラーに改称し、
南アフリカ第2位の酒造メーカーの買収など事業の拡大を続けますが、
2016年アンハイザー・ブッシュ・インベブに買収されています。
アンハイザー・ブッシュ・インベブ
アンハイザー・ブッシュ・インベブは、ベルギーのフラームス=ブランバント州ルーヴェン郡に本社を置く酒造メーカーであり、
世界50カ国以上でビールや発泡酒を製造する醸造工場を有する酒造メーカーです。
アンハイザー・ブッシュ・インベブは、14世紀にルーヴェンで、デン・ホーレンによって設立されたアルトワ醸造所を母体とする、
インターブリューとブラジルにアンベヴの合併によって誕生したインベブが、
バドワイザーで知られるアメリカのアンハイザー・ブッシュを買収した企業であり、
グースアイランド・ブルワリーやグルポ・モデロなどを買収しました。
アサヒホールディングスグループ
アサヒホールディングスグループは、イギリスにSABミラー社の「Peroni」と「Grolsch」及び「Meantime」などのブランドを買収し、
イタリア3工場とオランダ1工場及びイギリス1工場の製造工場4拠点に加え、
イタリアやオランダ及びイギリスなどの販売拠点も2016年に買収しています。
総資産は、買収前の2015年3月期実績で約1,750億円とされ、買収総額は約2,945億円と巨額な一方で、
ヨーロッパ市場の事業基盤の構築と相乗効果の布石としての有益性を鑑みると割安な投資です。
ペローニ社の商品ラインナップ
ラインナップには、アルコール度数が5.6%のペールラガー「Crystall」と、
アルコール度数が6.6%のストラングラガー「Peroni Gran Riserva」に加え、
アルコール度数が5%のペールラガー「Peroncino」とアルコール度数が3.5%のペールラガー「Peroni Leggera」などがあり、
ロンバルディア州第2位も人口を誇るプレシアで醸造されたアルコール度数が4.7%のペールラガー「Wuhrer」もあります。
MotoGPのバレンティーノ・ロッシのスポンサーとなっている「Nastro Azzurroナストロ・アズーロ」は、
アルコール度数が4.5%〜5.5%未満の5.1%のペールラガーであり、
プレミアムラガーブランドとして1965年から販売が継続されている看板商品です。
ナストロ・アズーロのブランド名は、1933年にイタリア共和国船籍のオーシャン・ライナーのレックス号が大西洋を西回り航路において最速横断し、
ブルーリボン賞を受賞した事に起因する「青いリボン」の意味であり、イタリア共和国でシェアナンバーワンのピルスナーとされています。
ピルスナー
ピルスナーは、中央ヨーロッパのチェコ共和国のボヘミア地方西部に位置するピルゼンで発祥したとされ、日本国内ではほとんどがピルスナースタイルです。
ピルスナーは、サッカロマイセス・カールスベルゲンシスと呼ばれる酵母を用いて10°C以下の環境下で長時間かけて低温発酵を行う事から、
酵母サッカロマイセス・カールスベルゲンシスが沈殿し、酵母が最終的に沈殿する事から下面発酵と呼ばれると共に、
上面発酵に比べて酒色が輝く様なゴールドから淡い黄色となります。
ナストロ・アズーロ
ナストロ・アズーロは、一般的なビールの原材料である麦芽とホップだけで無く、
副原料としてイタリア共和国産の高品質なコーンを使用しており、
ホップ由来の苦味がスッキリとした味わいとコーンに起因する甘い後味が飲みやすいピルスナーです。
CMには、アルフォンソ・プレシア監督で制作された「空手アマゾネス」や、
ジョルジュ・フェローニ監督で制作された映画「Secret Agent Super Drangon」に出演していた、
ドイツの女優ゾルヴィ・シュトゥービングを起用しており、1960年代から1970年代に一世を風靡し当時妖艶な雰囲気が人気でした。