本日は、ギネスのビールについてご紹介していきたいと思います。

ギネスビールの歴史

ギネスビール

ギネス・ビールは、アングロ・アイリッシュ出身のアーサー・ギネスが、

1756年にアイスリップで100ポンドを元手に醸造を開始したビールや発泡酒の事であり、

現在では様々な国でライセンス契約に従って20種類のも及ぶ製品が醸造されています。

この製品は、ライスリップ・ウッズナショナル自然保護区やライスリップコモンの近くで醸造が開始され、

1759年にアイルランドの首都ダブリンの聖ジェームス・ゲート醸造所に醸造場所を移転し、

1769年に初めて6樽半がイギリスに出荷された製品です。

樽は、特に中世ヨーロッパではメーカーによってサイズや材質が大きく異なっていましたが、

本物のビヤ樽は一般的に36ガロンが入る樽を指しています。

イギリスに出荷された6樽半は、イギリスでは1ガロン38リットルとするアメリカと異なり、

1ガロン45リットルとしていた事から約290リットルに相当したとされ、

その後出荷量が増加しロンドン市民にコップに入った食事として好まれた製品です。

また、醸造が軌道に乗った19世紀半ばのアイルランドは飢饉が繰り返し発生していた事から、

アメリカなどに移民した国民が多く、アイルランドにキリスト教を広めた聖人パトリックの命日、

3月17日を移民先で祝った事から世界中で飲用される様になった経緯があります。

ギネスビールの製造方法

ギネスビール

ギネスビールは、首都ダブリンの南側に広がるウィックロー山脈の女王の井戸の源泉水と、

2種類の副原料である大麦に味わいの秘密があるとされ、

イギリスの植民地化していたアイルランド国民が税金を少しでも安くする為の苦肉の策だったと言われています。

18世紀のイギリスでは、アイルランドの麦芽に対して高い税を課していた事から、

税金の安い麦芽になる前の大麦を使用して醸造したとされ、大麦に焦げ目がつくまで焙煎したローストバーレイと、

高温で押しつぶしたバーレイフレークの2種類の大麦が使用されている製品です。

ローストバーレイとバーレイフレークは、丁寧に粉砕され熱せられた女王の井戸の源泉水と、

混ぜ合わされたマッシュの糖化が始まると共に大きな濾過層キーブの中で沈殿を進め、

麦汁にホップと呼ばれる西洋唐花草を混ぜ合わせて1時間30分煮立て冷却のために放置します。

冷却した麦汁は、代々受け継がれて来たオリジナルの酵母が加えられて完成であり、一般的な製法によって醸造されているビールです。

しかし、568mlに相当する1パイントに適正な量のきめ細かな泡が正確に含まれるか、

を確認する「ヘッド・ハイト・テスト」が300万回以上行われているだけで無く、

抽出に窒素混合ガスを用いる製法や白いカプセルのウィジェットなど革新的な研究のフィードバックが行われています。

ギネスビールのラインナップ

ギネスビール

日本には、工場から最短ルートで消費者に提供される樽詰めや、

直径30mmのプラスチック製ボールのフローティング・ウィジェットが封入された330mlのドラフト缶に加え、

昔ながらのボトルタイプのエクストラ・スタウトやアルコール度数7.5%と少し高めのボトルタイプのフォーリン・エクストラ

この4種類が販売されているのが現状です。

海外では、日本のフローティング・ウィジェットとは異なる疑似窒素効果を発揮するロケット・ウィジェットが封入されているドラフト缶や、

スーパークーラーを利用しているエクストラ・コールド・ドラフトなど各国共通の製品に加え、

各国でアルコール度数が異なるオリジナル/エクストラ・スタウトやフォーリン・エクストラ・スタウトがあり、

原料の異なるフォーリン・エクストラ・スタウト・ナイジェリアなどがあります。

また、ローストバーレイの苦味をより引き出しているイングランドスタイルのビターや、

ノンアルコールの甘いジュースの様なミッドストレングスがあり、

試験的に販売された赤いエールのレッドや6カ月限定のブルーハウス・シリーズなど数多くある醸造メーカーです。

フォーリン・エクストラ・スタウト・ナイジェリアは、副原料となる大麦に規制がかけられている事から、

サトウモロコシが副原料として利用され、ナイジェリアだけで無くイギリスでも販売されています。

サトウモロコシは、ナイジェリアなど東アフリカを原産とするイネ科の一年草であり、日本でも5世紀〜8世紀に中国から伝播している穀類です。

サトウモロコシは、茎からサトウキビのように甘みのある汁液を漏出する事からスイートソルガムとも呼ばれ、

スイートソルガムを副原料としたフォーリン・エクストラ・スタウト・ナイジェリアは、

他の製品に比べて苦味が少ないもののより深みのある芳醇な味わいが特徴となっています。

ギネスビールを使ったカクテルには、ブラック・スタッフやデビルズ・ネクターとも呼ばれているポーターガフに加え、

クラウン・フロートと呼ばれるプアマンズ・ブラック・ベルベットなど数多くありますが、

ブスタウトとペールエールをスタウト・シャンディーするラック・アンド・タンやシャンパンと混ぜ合わせるブラック・ベルベットなどが有名なビールです。

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