フランスのストラスブール

クローネンブルグはフランスのストラスブール生まれのビール。フランス語で発音するときは「クロナンブール」と読みます。

フランスでも最も古い企業の一つとしても有名で、時代と共に移転や製造方法の変化を繰り返してもなお、当時の味わいを今に残すビールです。

ラベルに書かれた「1664」は醸造所が設立された年を表し、その歴史がいかに長いかうかがえます。

ワインが主流のフランスは、ヨーロッパ圏でもビールの消費量が極めて低い国でもあります。

しかし、ビールは食前酒やカフェタイムの軽い飲料として愛され、飲む機会が少ないからこそ高い品質のものが好まれます。

特に若者の間ではじわじわと人気が高まっている傾向も。

クローネンブルグ

そんなフランスでクローネンブルグは、なんと市場の占有率40%を誇る老舗中の老舗です。

現在はカールスバーグ社の傘下となっていますが、その品質は歴史と人気に裏付けされ、今なおフランスで最も愛され、そして飲まれているビールです。

日本人にも馴染みやすいピルスナータイプのビールは、食通のフランス人が愛飲するだけあってどんな料理にでも合う爽やかな飲み心地が特徴。

淡色の下面発酵による黄金色の液体と、密度の高い泡のバランスもよく、グラスに注いだあとも長く香りを楽しむことができるのも嬉しい長所です。

原材料は、大麦麦芽とホップ。この二つだけです。

そしてアルコール度数は5%と、日本のラガービールにも似た性質があるため、海外のビールに不慣れな人でも馴染み深い味わいで、非常に飲みやすいのが特徴です。

グラスに注げばふわっと優しく香り立つホップの香りと、口に含むと膨らむ麦芽の香り。

シンプルな二つの材料の主張はクセがなく、ラガービールの魅力を堪能できます。

味はしっかりしていて、麦芽の甘味を僅かに感じます。

しかし、その甘味が麦芽のほろ苦さを一層引き立ててくれるアクセントにも。

ビール

甘味、といっても舌に残るようなしつこいものではなく、上品な余韻となって口の中に残る程度です。

喉越しもとてもよく、ぐいぐい飲めるため飲みすぎてしまうことも。

雑味のない味わいは、喉が渇いたとき、軽食のお供に、夜の晩酌に、場面を選ぶことなく楽しめます。

クローネンブルグには、クローネンブルグブランという、味わいの違った趣向のビールもあります。

こちらは麦芽とホップだけでなく、カラメルやレモン香料、オレンジピール、コリアンダーなどが使用され、爽やかさに磨きがかかっています。

ブラン(白)という名前がつくだけに、その色は白濁した優しい金色。

本家と違い、ホップの香りだけでなく柑橘類やハーブのすっきりした甘い香りが優しい、華やかな味わいのビールになっています。

まろやかで苦みがなく、炭酸も控えめ、とビール初心者にも挑戦しやすい飲み心地です。

クローネンブルグとブラン、飲み比べてみるとその違いに驚きと楽しさがあるでしょう。

美食の国を真似て、お気に入りの料理とともに味わいたいビールです。

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