飲食店で外食する時、お酒が好きな人は好みのお酒を注文して食事を楽しむだけでなく、お酒を楽しめる魅力があります。
しかし、このお酒の値段はお店に応じて値段が異なるのが不思議だと感じている人も多いのではないでしょうか。
特に、ビール1本の値段がお店毎に異なるので、ここは値段が高い、このお店は安いので良心的などのように感じている人も多いことでしょう。
日本酒や焼酎などの場合は、あまり原価と言うものを考える人は少ないかと思われますが、
大瓶のビールが1本750円のお店もあれば、700円のお店もあるので、
値段が高いと感じることもあれば、逆に安いと感じることもあるわけです。
ジョッキーに注がれた生ビールの場合も同じで、
中ジョッキーの値段が400円のお店もありますし、500円の料金設定のお店もありますよね。
なので、原価がどれだけかかっているのか気になる人も多いわけです。
実際、飲食店の原価率がどれくらいになっているのか気になっていても、中々それを知ることができないのが現状かと思われますが、
お店の種類や銘柄などによっても異なるので、高いのかそれとも安いのかは中々調べることができないのが実情と言えましょう。
原価率を計算してみた
一般的に、400mlのジョッキーを1杯当たり500円で提供するお店が多いと言われています。
仮に、一般的な消費者と同じようにスーパーなどのお店で購入して仕入れているとした場合、
350mlのプレミアム銘柄などは250円前後の値段、一般的な銘柄の場合には200円前後が相場ではないでしょうか。
400mlのジョッキーの場合は、350ml1缶では足りませんが、ジョッキーに注がれるものは、
3割程度が泡になるので、本来の容量としては300ml~350ml程度です。
そのため、350mlの缶1本でジョッキーに満たすことができるという計算になるわけです。
- 1缶200円の時には40%
- 180円の銘柄の場合は36%
これが原価率になるわけですが、
仮に400mlのジョッキーグラスに70%分の280mlを満たすためにはどれだけのコストが必要になるのか気になる人も多いことでしょう。
280mlは350ml1缶の約8割相当になるので、1缶が180円の時には280mlの価格は144円です。
売値が500円の場合には、28.8%の率となりますが、当然ロスもあるわけですから厳密にはここまでの利益率になることはありません。
一般消費者と同様に、安売りのスーパーで仕入れても3割から4割になることはお分かりかと思われますが、
お店はスーパーなどのような店舗を使わずに独自の流通経路を利用しています。
この独自の流通経路はスーパーよりも原価が安い設定になっているので、実際には多くの利益を得ていることになります。
瓶で提供するお店も多いかと思われますが、大半のお店がディスペンサーを使ってジョッキーに注ぎ入れてお客さんに出しています。
ディスペンサーは20リットルなどの容量になっているもので、瓶や缶などと違ってコストが安くなります。
瓶の場合は1本あたりの金額で売買が行われますし、缶の場合も同じことが言えます。
瓶や缶はディスペンサーと比べると割高になっているのも特徴ですから、
1杯当たりの値段もどうしても高く設定しなければ儲けを得ることは難しくなるわけです。
その点、ディスペンサーは容器1つに対して20リットルなどの容量になるため、瓶や缶と比べると1杯当たりのコストは下がる。
仮に1万円の価格で仕入れたとき、280mlでは20リットル÷280ml=71、1万円÷71=140円の計算ができます。
原価は140円でも実際には500円で販売を行えば、お店の利益は360円になる、
利用する側にとっては少々値段が高すぎなのではないかと感じる人も多いわけです。
但し、この値段は安売りのスーパーなどで購入する値段とそれほど変わりはありませんので、
お店で飲むビールも家で飲むものも、元々の値段は同じ程度と言っても良いでしょう。
お店の場所も影響する
飲食店の多くは、お店を賃貸のテナントを使って営業を行っているケースは多いと言えます。
駅から近い場所にある居酒屋と駅から遠く離れたお店では家賃は駅に近いほど高くなります。
販売するお酒の値段も、駅から近いお店になると高くなる、しかし駅から離れた不便な場所などの場合、
余計な経費が掛からないのでお酒の値段を下げることもできるメリットを持ちます。
お店により値段が異なるのは、こうした経費がどれだけかかるのかでも変わりますので、
高いお店と安いお店があるのは経費の掛かり具合によるものも多いと言えます。
【余談】飲み放題って元が取れるの?
所で、居酒屋の多くが飲み放題プランを用意しているかと思われます。
ビールが好きな人にとって飲み放題は時間が許す限り何杯でも飲むことができる魅力がありますが、
飲み放題はお得感がある反面、実際にはお店側にとっては余程の大酒飲みでなければ、
しっかりと利益を出すことができる仕組みがあると言われています。