ドイツの北部の古都であるハノーヴァー近郊に、昔からビールの名産地として有名なニーダーザクセン州のアインベックと呼ばれる町があります。
ここで製造されたビールは、アインベッカーブランドのビールとして有名で、14世紀に最盛期となり醸造所を数百ヶ所も持ち様々な地域に輸出されるほど人気です。
1378年にはツェレというアインベックの多少北にある町に樽2つ分のビールを販売した記録があります。
さらにそれからおよそ150年ぐらいが経過してからは、有名な宗教改革家が人間が知りうる中で、アインベッカービールは最高の飲物だと賞賛したとされています。
アインベッカービールは、ブレーメンやミュンヘン、ハンブルクなどのドイツ国内の都市に加えて、アムステルダムやリガといった外国の都市にも輸出されていました。
日本国内から海外旅行に出かけなくても世界中で生産されているビールを手に入れることができる時代に生まれている自分達には想像しにくいことです。
しかし輸送する手段が限定されていて冷蔵技術もなかったこの時代に、外国にビールを輸出していたという事実は画期的なことだったのです。
その当時に外国にビールを輸出するためには高い保存性と優れた品質が求められますが、それが可能となった1つの理由がビールにホップを加えることでした。
ビールはその地域で飲む分や自分の家族で飲む分だけ製造するといった小規模で醸造するのが一般的だったのですが、ホップの雑菌を抑制する働きによって輸出することができる産業に発達していきます。
アインベッカーマイウアボックは内容量が330ミリリットルあります。
4世紀ぐらいから15世紀ぐらいまで、アルコール含有量が多く力強い味わいのボックビールという形式を作り上げた600年以上ビールを造り続けている醸造所で製造されている商品です。
ウアは元祖やオリジナルという意味があるので、ウアボックとはボックビールの元祖という意味になります。
アインベックがなければボックビールもできなかったとされていて、アインベックの醸造所ではボックビールの本家ならではの味わいを楽しむことができる商品が続々と提供されています。
マイとは5月という意味で3月ぐらいから5月ぐらいまでにかけてだけ楽しむことができる春季限定ビールとなっているのです。
ブロンズ色をしていてモルトのソフトな味わいとホップによるドライさが心地良いビールになります。
わずかにエステルの香りがして、ちょっとスパイシーで炭酸が程よい刺激で春が来たことを祝福するのに非常に適している爽やかな味わいです。
アインベッカーウアボックデュンケルは、モルトのフレーバーが引き立てられている商品でコクがあるマイルドな口当たりとなっています。
ローストモルトを使っているために、このビールを飲むと濃厚な飲み心地を感じることが可能です。
苦みが強く甘さが抑えられていて、とても深い味わいのビールとなっています。
そしてアインベッカーウアボックヘルは伝統的なレシピで製造されているビールです。
6.5パーセントとアルコール含有量が多いのが特徴のビールになります。