青島ビール

青島ビールは中国のどのレストラン、スーパーでも置いてあり、中国国内占有率第一位を獲得する中国を代表するビールです。

山東省の青島(チンタオ)で、ドイツの投資家によって作られるようになった、中国で最も古いビールです。

ドイツとイギリスの酒造方法を使い、道教発祥の山に流れる水を使って作られています。

ベルサイユ条約によってドイツの資産家が会社を手放したことによって、日本の会社が買収しました。

が、第二次世界大戦後になると完全に中国側に経営権を変換されました。

しかし、その後もアサヒビールやサントリーなどの会社と共同開発したビールを開発するなどの交流があります。

青島ビールの特徴は、さっぱりとしたのど越しにあると言えるでしょう。

青島ビールと料理

ほとんどの料理に油を使う中華料理に合うように、口の中の油を流してくれるような爽やかさがあります。

苦みが少なく、アジアビールに特徴的なクリスタルクリアな爽快感を味わえます。

しかしビールの味はしっかりとしていて、本来ドイツビールのようなキレが伺える。

一見対局なようですが、どちらも併せ持つのがこの青島ビール。食事中に飲むビールとして最適です。

さらにこのビールはかなりアルコール度数が低いという特徴もあります。

低アルコール

日本のメーカーのビールはだいたい5~7%くらいですが、青島ビールのアルコール度数はだいたいが3%で、4%の商品はあまり多くはありません。

お酒をかなりよく飲む人やアルコールに強い人にとっては「薄くてあまりおいしくない」という人もいます。

しかし、はじめてお酒を飲む方やアルコールに弱い方にお勧めできるエントリービールです。

中国では青島ビールは普通は常温で提供されています。

それは中国では飲み物を冷やして飲む文化がないことと、ビール本来のコクと香りを純粋に味わうには常温で飲むのが一番だと考えられているからです。

この考えはドイツのビール文化から流れているものです。

日本ではコクも重要視されていますが、キレの方が重要視されているので、物足りない方も多いとは思います。

その時はもちろん自身で購入された際に自宅で冷やして飲んだり、中国のレストランで注文する際にも、あらかじめ注文時に冷えているビールを頼むと持ってきてくれます。

青椒肉絲

この青島ビールに合う料理はやはり王道の中華料理といえるでしょう。

前述しましたが、野菜も油を通してから提供するほど油の使用率が高い中華料理。

あっさりとした塩味でも食べてくるとだんだん口の中がコッテリしてきます。

そんな時に独特の爽やかさが口の中を洗い流してくれます。

さらに中国で今ブームの辛い料理も爽やかさのあるキレで辛さを流し込んでいくので、どんどん食が進みます。

暑い夏に飲みたくなるような爽やかなこのビールは、中国全土で愛されていますが、アジアではタイやベトナムなどの南部の熱い地域で大人気です。

これらの地域も辛い料理が出てくるので、さっぱりとしたこのビールが好まれているのだとか。