ビール・発泡酒と聞くと、あなたはどんな商品を頭に思い浮かべますか?
それは日本国内の商品でしょうか、はたまた海外の商品ですか?
海外の商品と言った時、ポピュラーなのはドイツやベルギー、オランダなどのヨーロッパの国々、
もしくは距離的にも身近な香港やフィリピンの商品を思い浮かべた人が多いのではないかと思います。
果たしてオーストラリアの製品が思いついた方はどれくらいいらっしゃるでしょう。
オーストラリアと言われて、ビールや発泡酒のイメージがある人はそう多くは無いのでは、
と思いますが、オーストラリアで一番有名な製品で、世界中で愛飲されている商品と言えば「フォスターズ」です。
フォスターズの歴史
もしかすると「フォスターズ」という名前だけは聞いたことがあるという方もいるかもしれません。
「フォスターズ」の歴史は既に100年以上前から始まっており、ビクトリア州メルボルンで1888年に誕生しました。
最初はオーストラリア国内でのみ販売していましたが、1900年代初頭からはオーストラリア全土だけでなく、
サモア諸島や南アフリカにも販路を開拓し、1970年代にはイギリスやアメリカにまで進出します。
この頃から、スポーツ大会等でのスポンサーも積極的に務める始め、それによって知名度を上げていきました。
1980年代にはイギリスにフォスターズラガーの醸造所を建設し、その後世界中に広がっていくことになります。
今では同社は、ウィスキーなどアルコール飲料とソフトドリンクを手がける世界有数の大企業です。
オーストラリア国内では、ビールシェアナンバーワンの座を獲得しており、オーストラリアでは向かうところ敵なしです。
フォスターズラガーを筆頭に、ビクトリアビター、通称ブイビーと呼ばれる商品や、カールトンドラフトという商品も販売しています。
どの商品も人気で有名で、販売している商品は多数あり、その数は計り知れません。
フォスターズラガー
フォスターズラガーは、オーストラリア国旗を連想させる真っ青なラベルに、
オーストラリアのシンボルの一つであるカンガルーをあしらい、そのカンガルーの上には南十字星を、
そして真っ赤なFのマークが描かれている特徴的なデザインの缶は、
一度見たら忘れることのできない、シンプルでありながら、クールで目を惹く装飾になっています。
デザイン性にも優れている瓶なので、飲んだ後はインテリアとして活用するのも有りです。
ビールの発酵には、常温からやや高温で3~4日間という短い期間で発酵させる古くからの製法である上面発酵と、
中世以降に始まった5度前後の低い温度で、7~10日間と時間をかけてじっくり発酵する下面発酵、
培養されていない野生の酵母を使用して、今ではほとんど作られることのなくなった貴重な製法である自然発酵、の3種類があります。
その中でもフォスターズは、下面発酵と言われる低い温度でじっくり発酵する製法で生産した、ラガータイプのビールです。
味はどうかと言うと、一般的なラガータイプの製品とは異なり、麦の旨味とホップの掛け合いが最高で、
飲んだ時の歯切れの良い後味で、一度飲んだら病みつきになってしまうかもしれません。
そして飲んでいる最中には、どこからともなくバニラやカラメルの様な甘く香ばし香りが漂ってきます。
強めの炭酸でパンチが効いており、輪郭のあるどっしりとしており、しっかりとした苦味もあるのが特徴的です。
苦みがあるからと言って、クセがあるのかと言うとそうでは全くなく、
むしろクセがなく飲みやすいことから、人々を魅了し続け、世界中にファンがいます。
世界中の約150ヵ国で販売されているという業績からも、そのファンの多さを伺い知ることができます。
日本で販売されている製品は、アルコール度数は4.9%です。
色は小麦畑を連想させる綺麗な金色をしています。
海外で販売されている商品は現地のものとアルコール度数が異なる
ただ、オーストラリア国内で販売されている製品のアルコール度数は5.2%と、他よりも少し高めに設定されているおり、
現地で販売されているものと、海外に出荷している製品とのアルコール度数が異なるのは、この商品の面白い点です。
日本ではスーパーでは場所によって置いていないこともあるかもしれませんが、デパートやインターネットでは気軽に購入できます。
こちらの商品は、いわゆる日本の製品のように冷蔵庫でキンキンに冷やさず、
まずは製品本来の味を楽しむためにも常温で飲んでみてもらいたいのですが、
冷たく冷やしても、のど越し爽やかなスッキリとした味わいが感じられます。
まずは日本で販売されているアルコール度数4.9%の商品でその味をじっくり体感し、いつかオーストリアに旅行する機会があったなら、
現地でアルコール度数が高めの本場の商品を飲んでみるのも旅の楽しみになることでしょう。
ビールは今ではドイツやベルギーなどヨーロッパだけでなく、世界各国で生産されています。
ぜひ今後海外へ行くチャンスがあった際は、その土地ならではの製品に触れながら、ご当地の商品を味わってみてはいかがですか。