草原

チリワインは500円~1000円前後のラインナップが豊富であり、ワインのあたり外れが少なく安定した味わいが楽しめます。

また、ワインに使われているブドウの品種も1種類だけ、というものが多く、ワイン初心者でも味が分かりやすいので人気を集めています。

今回は、そんなチリワインの歴史やチリワインの特徴、そしてなぜチリワインはリーズナブルな値段で楽しむことができるのかという理由についてもご紹介します。

チリのワイン造りの歴史について

ワイン作り

手ごろな価格にもかかわらず、高品質でコストパフォーマンスが高いワインで近年人気が高まっているのが、チリワインです。

19世紀にフランスをはじめとするヨーロッパ諸国のブドウ畑が、フィロキセラという害虫の被害によって危機的な状況に追い込まれたことがあります。

その当時、フランスの苗木がチリで残っていたため、ブドウ栽培をするためにフランスなどから多くの人々が移住してきました。

これが、現在のチリワインの始まりとされています。

そのため、フランスなどヨーロッパで作られるワイン造りのノウハウがそのまま継承されています。

チリワインの特徴

ワイン

チリで作られる赤ワイン用品種の約半数は、カベルネ・ソービニョンです。

カベルネ・ソービニョンは、ボルドーで最高級を生み出している品種としても知られています。

この品種には渋み・苦味に特徴があり、深い味わいを楽しむことができます。

また、チリは地中海性気候であり、日照時間が長く、良質なブドウ作りに適した土地です。

日照時間が長い土地であれば、ブドウの熟度が上がり、高品質なブドウを栽培することができるため、質の良いワインに仕上がります。

加えて、夏の時期は乾燥しているため、防腐剤を使わずに済みますし、ヨーロッパ各国で被害を受けたフィロキセラも存在しません。

チリで栽培されるブドウはほぼ無農薬のため、オーガニックワインの割合が多いことも特徴です。

チリワインが手軽に楽しめる理由

ワイン

こうした高品質のチリワインがなぜ値段が手ごろになるかというと、チリの物価が安いことと、ワインの輸入には関税がかからないためです。

特に、チリと日本の間で経済連携協定(EPA)を締結しており、チリと日本の間の関税は5.8%と低く設定されており、2019年には関税がかからなくなる予定です。

そのため、輸入にかかるコストが安く、チリのワインを日本は安く仕入れることができ、私たちも手頃な値段でチリワインを買い求めることができるのです。

また、ワインの生産コストにおいても、チリはワイン造りに費やす人件費が他の国々と比較しても安い方なので、生産コストを低く抑えていることも、チリワインのコスパが良い理由の一つです。

気候・技術・品種の全て揃っていて、しかもリーズナブルな値段のため、日本だけでなくヨーロッパなど世界中から注目を集めています。