リーズナブルな価格で高品質なワインを作っているオーストラリアは、輸出量においてもニューワールドの中では多いことが知られています。
ヨーロッパのワイン造りで有名な国々と比べると、ワイン造りの歴史は浅いですが、多彩なスタイルのワイン造りなどが行われており進化はとどまることを知りません。
また、世界的に見ても生産量が多く、日本でも見かける機会が増えているため、手に取ったことがある方や購入した経験がある方は多いでしょう。
今回は、オーストラリアのブドウ栽培の環境や、オーストラリアワインの歴史、特徴についてご紹介します。
オーストラリアのブドウ栽培の環境について
世界で6番目の広い国土を持つオーストラリアでは、地域によって気候風土はさまざまで、ワインの生産に向いた土地も多くあります。
オーストラリアでは、ブドウ栽培は主に南緯31~43度の南部地域で行われています。
特に、オーストラリアの南東・南西部は、温暖な地中海性気候と石灰質の水はけの良い土壌により、特にブドウ栽培に適しています。
オーストラリアワインの主な産地としては、南オーストラリア州、ヴィクトリア州、ニューサウスウェールズ州の3つの州が中心となります。
日照時間の長く昼夜の温度差が大きく、降雨量が少ないといった気候的特徴があり、天候が安定していてどの年でも安定した品質を出せることから、毎年がヴィンテージイヤーなどとも呼ばれます。
オーストラリアワインの歴史や特徴
オーストラリアがイギリスの植民地となった18世紀から19世紀には、早くもワイン造りが始められています。
そして、19世紀中頃には国際的なワインコンクールで賞を獲得するなど評価を高め、ヨーロッパなどへも輸出されるなど発展を続けていきます。
近年では、オーストラリアのワイン生産量は、世界的に見てトップ10に名を連ねており、ワイン産地として有名になってきています。
オーストラリアワインの特徴は、ブドウの品種によりさまざまですが、赤ワインではカベルネソーヴィニヨンなら深くコクのあるまろやかな味わいに、シラーズなら官能的でスパイシーかつ濃厚な香りを持ちます。
白ワインでは、フルーティーなシャルドネや、やや辛口でさっぱりしたセミヨンの物があります。
また、オーストラリアワインは、長い年月をかけて熟成させるよりもフレッシュな段階から楽しめることも特徴の一つで、ヨーロッパとはブドウの収穫時期が違うことから、ヌーヴォーワインの出荷も6ヶ月早く出荷します。