アルゼンチン

比較的リーズナブルな価格でありながら高品質なワインを多く造っているアルゼンチンは、世界的に評価されワインの輸出量が増えるなど注目されている国です。

今回は、アルゼンチンワインの特徴や国内消費量について触れながら、アルゼンチンワインの格付けについてご紹介します。

 

アルゼンチンワインに格付けはある?

ワインボトル

リーズナブルな値段で良質な味わいを楽しめるアルゼンチンワインは、ワイン初心者のみならず、ワイン通にも人気があります。

ただ、アルゼンチンワインを選ぶ際には、フランスやドイツなどのヨーロッパ産のワインのように格付けがあるのか、気になったことがある方もいるでしょう。

実は、アルゼンチンワインにもヨーロッパのワイン法ほど厳しくはありませんが、格付けは存在しています。

ヨーロッパと比べると格付けは緩やかであるものの、格付けは一定の品質を保証するものであることから、アルゼンチンのワイン選びの一つの指標になります。

アルゼンチンワインを選ぶ際に格付けについても参考にしましょう。

 

アルゼンチンワインの特徴について

ワイン

アルゼンチンは、世界のワイン生産国として生産量第5位であり、アルゼンチンワインの生産量の約60%が赤ワインです。

北から南まで約3,650kmという大きさのアルゼンチンは、面積も大きいことから地方の気候条件がかなり違っています。

北部は夏の高温多湿・乾燥気味な暖冬、中央部は暑い夏・寒い冬、南部は温暖な夏・多雪でとても寒い冬とさまざまな条件が揃っています。

メンドーサ州をはじめとするアンデス山脈の盆地を中心とした生産地では、ヨーロッパ産ワインよりポリフェノールが多めに含有されているアルゼンチンワインがよく知られています。

ブドウの病気などのトラブルがアルゼンチンにおいては極めて少ないのは、高地・低湿度の環境によるもので、めったに農薬は使われていないことがアルゼンチンワインの大きな特徴の一つです。

世界中のワイナリー・エステートが現在アルゼンチンにおいてワインを造り、最新の技術・知識を導入しようと試みています。

 

アルゼンチンのワインの位置づけ

ワイン

アルゼンチンにおけるワインの位置づけの前に、アルゼンチンでのワイン生産の歴史について触れておきます。

16世紀半ば南米アメリカ大陸でブドウ栽培が始まり、1560年代現在のアルゼンチンで主要となるワイン生産地区メンドーサとサンファンにブドウ栽培が伝わってきました。

1900年代になるとワインの品質が向上、1990年代には世界各国のワイン技術が集まり現在の基礎が出来上がりました。

さて、フランスなどと比較するとワインの歴史が浅いアルゼンチンですが、アルゼンチンにおいてのワインの位置づけは、生活の一部で食文化と強く結びついています

肉中心の食事にワインを合わせているため、年間40L以上とも言われる一人当たりのワイン消費量は、日本のそれと比べ約20倍以上です。

普段の食事以外でもパーティなど公式の場においても、ワインは欠かせないものとなっています。

また、アルゼンチンでは以前は国内消費のためにワインが多く造られていましたが、現在では高級ワインにも力を入れています。

現在では外国資本の流入に伴って、各家庭で楽しめる高品質なデイリーワインだけでなく、世界的なニーズの高いプレミアムワインも造られるようになっているのです。

 

アルゼンチンワインの格付け

ぶどう

アルゼンチンワインの格付けは、原産地呼称制度によって管理や規定がされています。

原産地呼称制度とは、特定の地域や区域の産品に対して原産地呼称が許可され、原料の品種や産地、栽培などの要件が法律で規定されて国がそれらを保証するという制度のこと。

ただ、アルゼンチンの格付けは、フランスワイン法やドイツワイン法などのヨーロッパのワイン法の格付けに比べると緩やかです。

現在認められている地区は、メンドーサ州のルハン・デ・クージョ地区とサン・ラファエル地区、ラ・リオハ州のパジェンス・デ・ファマティナ地区の3つのみですが、この他にも申請中の地区があります。

ちなみにメンドーサ州は、マルベックやカベルネ・ソーヴィニヨンのブドウを使って力強い風味の赤ワインを造る土地。

次のラ・リオハ州は、「トロンテス」と呼ばれるブドウを使った、フルーティーで華やかな風味の白ワインを多く生み出すワイン産地です。

格付けを確認しながら、地域ごとで異なる多種多様なワインを試してみてはいかがでしょうか。

解説!シャブリの豆知識:アルゼンチンワインの価格