アルゼンチン

ワインといえばフランスやイタリア、ドイツなどのヨーロッパ諸国を連想する方が多いかもしれませんが、実は南アメリカのアルゼンチンでも美味しいワインが多く作られています。

今回は、アルゼンチンワインの歴史や主な産地、ワインの生産環境についてご紹介します。

 

アルゼンチンワインはどんなワイン?

ワインで乾杯する様子

南アメリカに位置するアルゼンチンで生産されたワインの特徴といえば、やはり果実味豊かな味わいでコストパフォーマンスが良いこと。

1000円台~楽しめるワインも多いため、最初のワイン選びを失敗したくないワイン初心者の方でも安心して楽しむことができます。

また、アルゼンチンの高地で太陽の光をたくさん浴びたブドウから作られるワインは、ポリフェノールを豊富に含んでヴィンテージに左右されない安定した美味しさになります

ワイン通の中でも、アルゼンチンワインは人気を集めています。

まだまだ知名度が低く飲んだことが少ないという方が多いアルゼンチンワインですが、選び方などを知ってぜひ挑戦してみてください。

 

アルゼンチンワインの歴史や主な産地について

花

そもそも、スペインの宣教師によって南米大陸にブドウ栽培が持ち込まれたのは、16世紀の半ばごろのことでした。

そして1570年頃にはブドウ栽培が始まり、19世紀にはイタリアなどのヨーロッパ移民から有名なブドウ品種や栽培技術などが伝えられたため、アルゼンチンのワイン産業は大きく飛躍します。

1990年代頃になると、多くの外国資本が流入して近代的な醸造設備が取り入れられ、今では高品質なデイリーワインから本格的なプレミアムワインの生産まで行われています。

アルゼンチンワインは、そんな古い歴史に裏打ちされているのです。

アルゼンチンの産地として有名なのが、生産量の約7割を占めているメンドーサ州であり、アンデス山脈からの風やミネラル豊かな雪解け水に恵まれ、昼夜の気温差も激しいことからワイン作りに最適な地域です。

こちらのメンドーサ州では、赤ワインが多く造られています。

主なブドウ品種は、ヨーロッパではブレンド用として使われるマルベック、カベルネ・ソーヴィニヨンが赤ワイン用として、シャルドネやシュナン・ブランが白ワイン用として使われています。

 

アルゼンチンワインの生産環境

ぶどう

アルゼンチンワインが好評を博している理由の一つとして、地理的な条件が挙げられ、アルゼンチンはワインの生産に適しています。

アルゼンチンの主なワイン産地は、標高が高いところにあり、湿度が低いのです。

したがって、ブドウ畑に悪影響をもたらす害虫や菌類などのマイナス要因に直面することがほとんどないのす。

虫がつかないので、無農薬か、あるいは低農薬での栽培が簡単にできるのです。

さらに、有機栽培ワインでさえも、労することなく生産できます

ただし、アルゼンチンの有機栽培認証制度は日本農林規格と互換性を持っていませんので、アルゼンチンで承認された有機栽培ワインを、日本に持ち込んで有機栽培ワインと銘打って販売することはできません。

南半球に位置するアルゼンチンでは、ブドウが生育するのは、現地の春である10月の発芽に始まり、秋の2月に収穫する時期までとなっています。

収穫の時期ともなると、大多数の移動労働者が動員されて、摘み取り作業に従事することとなっています。

そして、収穫されたブドウは長時間をかけて農村部のブドウ畑から遠方のブドウ醸造施設まで運ばれてきています。

今後も、アルゼンチンワインは多くのワイン好きを魅了していくに違いありません。

 

アルゼンチンワインの選び方

ぶどうの木

アルゼンチンワインの歴史や生産環境を確認したところで、自分に合ったアルゼンチンワインを選ぶための選び方をご紹介します。

●ブドウの品種で選ぶ

ぶどう

まずは、ブドウの品種や味でアルゼンチンワインを選ぶ方法が挙げられます。

例えば、香りを楽しみながらアルゼンチンらしい白ワインを飲むなら、アルゼンチン原産の「トロンテス」と呼ばれるブドウを使った白ワインがおすすめ。

フルーティーで華やかな香りや程よい酸味を楽しめるのがトロンテスを使った白ワインの魅力です。

トロンテスはアルゼンチン原産でほとんどアルゼンチンでしか栽培されていないため、なかなか他の白ワインでは味わえない味や風味を楽しめます

また、赤ワインを楽しみたいなら「マルベック」と呼ばれるブドウを使った赤ワインがおすすめ。

マルベックはフランス原産でしたが、現在ではアルゼンチンが世界の栽培面積90%を占めるほどの生産国となっています。

程よい酸味と凝縮感、コクのあるジューシーな味わいを楽しみたいならマルベックの赤ワインを試してみましょう。

●ワイナリーで選ぶ

オーク樽

ブドウの品種や味のほか、ワイナリーに注目してアルゼンチンワインを選ぶ方法もあります。

アルゼンチンのワイナリーでは伝統的な味を大切にしており、特に国のブドウ栽培面積やワイン生産量の多いメンドーサ州にあるワイナリーをチェックしてみてはいかがでしょうか。

高いコストパフォーマンスを誇るワイナリーや環境にも優しいワイン造りに努めるワイナリーなど、魅力的なワインナリーが多く存在しています。

それぞれのワイナリーの特徴や味わいを比較しながら、自分に合ったアルゼンチンワインを探してみては。

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