ぶどう

フランスやイタリア、ドイツなどのヨーロッパや世界各国でワインは生産されていますが、日本でも品質の良いワインが生産されていることはご存知でしょうか?

中でも有名なのが甲州ワインであり、その始まりは古く、日本固有のブドウを活かして生産された甲州ワインは現在では世界的に高い評価を受けるワインとなっています。

今回は、甲州ワインの歴史や、使われているブドウ品種について触れながら、甲州ワインの魅力を探ってきましょう。

甲州ワインの歴史について

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全国でも広く知られたブランドの1つに、甲州ワインがあります。

甲州ワインの歴史は古く、1870年に2人の日本人が清酒の醸造技術を応用して作り上げたのが最初となっています。

2年後には廃業をするものの、1877年には勝沼に大日本葡萄酒会社が創設され、ここより専門の技師2名がワイン造りを学ぶためにフランスに派遣されています。

昭和になってからは、勝沼町ワイン原産地認定制度が条例化されると共に、1984年には甘口のスタイルに転換を図っており、シュール・リー製法による最初のワインがリリースされています。

そして、2005年には、初めて世界的なワイン評論家から初評価を受けており、2009年にはKOJ(Koshu of Japan)が発足し甲州ワインの品質向上と世界進出を目標に掲げ、現在に至っています。

甲州ワインに使われているブドウ品種や主な産地

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ブドウ品種に関しては、一般的には甲州種として捉えらえています。

甲州ブドウの主な産地は山梨県であり、周辺の山々が雨雲を阻んで雨量が少なく、日照時間が長い気候風土であることから、雨に弱い甲州ブドウの栽培に適しています。

原産地に関してもヨーロッパであるとされていますが、2013年における酒類総合研究所による発表では、DNA鑑定の結果として、ヨーロッパブドウと中国の野生ブドウが交雑したものが、その後ヨーロッパブドウと交配した品種である可能性が高いとされています。

甲州ワインには、辛口、甘口、スパークリングのタイプがありますが、全体的な特徴としてはほろ苦さを感じることがあります。

ブドウの採取地を感じさせるミネラル感があり、それは、辛口ではピュアな面を出し、また、甘口では濃縮感にもつながっています。

また、ワインの主張が優しいために和食には非常にフィットした仕上りとなっていますが、中華や洋食にも相性は良く、さまざまな料理に使用することができます