ワインは産地や熟成年数、価格のほか、使われているブドウの品種によっても味わいが異なりますので、有名なブドウ品種は押さえておきたいところ。

ブドウ品種の中でも、世界各地で栽培されており、どの土地で栽培しても品質が変わらずに育てやすいと人気なのが「メルロー」と呼ばれるブドウ品種。

メルロー種を使ったワインは、赤ワインを飲むと感じられる渋みが少ないことから、ワイン愛好家だけでなく、ワイン初心者の方にも人気を集めています。

今回は、メルロー種とメルロー種から造られるワインの特徴についてご紹介します。

メルロー種とワインの特徴について

ワインの4大ブドウ品種の1つであるメルローは、ブドウの王様と評される品種のカベルネ・ソーヴィニヨンと同じくフランスのボルドーを発祥地とする代表的な赤ワイン用ブドウ品種であり、ボルドーでは一般的にこの2つは合わせて栽培される物となっています。

これはカベルネ・ソーヴィニヨンが湿度が高く冷涼な気候を嫌うのに対して、メルローは湿度が高く冷涼な気候を好むためです。

これにより、どちらかの出来が優れた物になるという工夫になります。

メルローの生産量としては、世界規模で見てもカベルネ・ソーヴィニヨンに次ぐ第2位です。

メルロー種の特徴としては、プルーンのような熟した黒い果物の香りを発するやや朱色を帯びた中程度の大きさをした実の品種です。

カベルネ・ソーヴィニヨンと比べると、酸味や渋味成分のタンニンが控えめの芳醇でまろやかな味がする大変食べやすい品種であるということが挙げられます。

また、メルロー種の香りは、コーヒーやチョコレートの香りがするとも言われています。

この特徴はワインにした時にも当てはまることから、独特の酸味や渋味で苦手な人でも飲みやすい万人受けするような味が特徴のワインを作ることが出来る品種となっているのです。

メルローは育てやすく当たり外れがないのも特徴

また、メルローは比較的育てやすい品種のブドウであるということも特徴となっていてフランスやチリ、カリフォルニア、ニュージーランド等といったさまざまな場所で栽培がされているのですが、驚くことに土地によって味に大きな変化が無い当たり外れの少ない品種となっています。

このこともあって、メルローを使って作られたワインは比較的リーズナブルな値段で手に入れる事が出来るワインとなっており、世界で最も飲みやすいワインという不動の地位を手に入れる事になったのです。