ぶどうの木

ワインの有名なブドウ品種の一つに「カベルネ」と名前の付くものがありますが、カベルネ・ソーヴィニヨンやカベルネ・フランなど種類が一つだけではなく、混同したことはありませんか?

「カベルネ」とついているのだから似たようなものなのか、というとそうではなく、味わいや特徴は異なります。

今回は、ブドウ品種カベルネ・ソーシニヨンとカベルネ・フランの違いやそれぞれの特徴についてご紹介します。

 

カベルネ・ソーヴィニヨンの特徴

カルベネ

ワインにおいて「カベルネ」と言われた場合、それはカベルネ・ソーヴィニヨンかカベルネ・フランのどちらかを指すことになります。

どちらもカベルネという名前と赤ワインの原料としてよく使われるということは共通していますが、特徴は全く異なるものなのです。

まず、ソーヴィニヨンについては、豊富なタンニンを含むために長期間の熟成によく耐える、むしろ数十年単位での熟成があってこそ真価を発揮するとされています。

また、収穫年の気候によって味わいを大きく変化させるため、同じ畑で同じワイナリーが作っていても収穫年によって味が一変するという面白さもソーヴィニョンの魅力です。

ソーヴィニヨンは、赤ワイン用ブドウ品種の中でも世界各国で最も広く栽培されている品種の一つです。

ワインにすると、色味が濃く、強い渋味が感じられ、しっかりとしたコクのある味わいのワインとなります。

 

カベルネ・フランの特徴

カルベネ

続いてフランについては、ソーヴィニョンの配合親であることが知られています。

外見的にはある程度似ているのですが、ソーヴィニョンと比べると水はけが悪い土地でも育つブドウです。

フランから作られたワインの特徴もソーヴィニョンに似ているものの、ソーヴィニョンと比べるとかなり柔らかな味わいになることが多いとされています。

ワインにすると、清涼感が強く出ることが多く、軽やかな酸味やボディなどエレガントな味わいを楽しめます。

 

ソーヴィニヨンとフランは全く別物

ワイン

ただ、ソーヴィニヨンの方が世界的に知名度に優れ、また人気も高いこともあって生産量は少なく、フランス以外ではほとんど作られていない貴重な品種と言えるでしょう。

よって、もしこれからワインを買う際に「カベルネ」という名前が出てきたのであれば、まずソーヴィニョンをイメージしても問題ありません。

しかしながら、ソーヴィニヨンもフランも全く別の品種ですから、「カベルネと付いているから同じだ」という考え方は間違いとなりますので注意しましょう。

 

カベルネ・ソーヴィニヨンとカベルネ・フランのワインのおすすめ

ワインとチーズ

カベルネ・ソーヴィニヨンとカベルネ・フランの違いを確認したところで、次にそれぞれおすすめのワインをご紹介します。

●カベルネ・ソーヴィニヨンを使用したおすすめのワイン

初めてカベルネ・ソーヴィニヨンを試す方におすすめしたいのが「ホブノブ・カベルネソーヴィニヨン」です。

ボジョレーの帝王と呼ばれるフランスの醸造家、ジョルジュ・デュブッフ氏が監修したミディアムボディのワイン

程よいタンニンと甘いニュアンスが同時に感じられ幅広い料理と合わせやすいことから、非常に飲みやすい一本となっています。

また、カリフォルニアワインの父と呼ばれるロバート・モンダヴィが造る「ウッドブリッジ・カベルネソーヴィニヨン」もおすすめ。

1000円以内というリーズナブルな価格で高品質なワインを楽しめます。

●カベルネ・フランを使用したおすすめのワイン

カベルネ・フランから造られるワインは安いもので1000円代から楽しむことができます

1000円代で販売されているカベルネ・フランのワインはフレッシュさを生かしたシンプルな味わいのワインが多くなっています。

一方で、熟成期間が長いものだと5000円以上、有名な格付け生産者のワインであれば10万円を超えるものも。

リーズナブルな価格で楽しめるおすすめのカベルネ・フランのワインとしては、「デキャゴン」「アイアンストーン ヴィンヤーズ カベルネフラン カリフォルニア」がおすすめ。

「デキャゴン」はまろやかな口当たりと軽やかなタンニン、凝縮した果実味を楽しめます。

「アイアンストーン ヴィンヤーズ カベルネフラン カリフォルニア」の場合には、ブラックベリーやブラックチェリーのアロマと穏やかなタンニン、軽やかな口当たりが魅力的です。

カベルネ・ソーヴィニヨンもカベルネ・フランも価格帯が広くなっていますので、シーンや好みに応じて試してみてくださいね。

ブドウの品種とワインの特徴:カベルネ