ワイン

ドイツワインは、なかなか日本ではお目にかかれない貴重なワインでありますが、他の国のワインとはどのような違いがあるのでしょうか?

ワインは世界各国で造られているものですが、熟成年数や葡萄の糖度のほか、気候や地域の特性などによって味わいが全く異なります。

ドイツといえば、白ワインが有名な国で、世界一厳格と言われているドイツワイン法によって等級や格付けが決められています。

等級によって値段も変わりますし、味も値段が高くなるにつれて変化すると言われていますが、いったいどのような味わいなのでしょうか?

今回は、ドイツワインの品質区分の方法や、ドイツワインの特徴や味わいについてご紹介していきます。

 

■ドイツワインは品質区分で値段が変わる

畑

ドイツワインを知っている人は酸味と程よい甘みのある白ワインだと答える方が多いかもしれません。

しかし、最近では辛口の白ワインと赤ワインの生産が増加傾向にあります。

フランスなどでは畑によって等級が決まるのに対し、ドイツワインは使用するブドウの糖度によって品質が分けられています

また、それによって値段も変わってきます。

したがって、同じラベルであってもこの品質区分によって値段が違ってきます。

 

■ドイツワインの特徴や味わいについて

ワイン

一般的にドイツワインは値段が高くなるにつれて、甘みが強くなり味わいが濃厚になっているといえます。

ドイツワインの生産地はワイン生産地の中でも北方ですので、ワインの産地としてはかなり寒冷地で、日差しも弱いため酸味が強くなるといった傾向にあります。

また、アルコール度数も低く赤ワインの色素が薄くなる傾向もあります。

ですから、ドイツワインといえばアルコール度数が低く、甘みがある白ワインが特徴的となっていました。

30年前の白ブドウと黒ブドウの栽培比率をみると、9対1で白ブドウが圧倒していましたが、現在では6対4と均衡してきています。

こうした背景には、世界的に赤ワインの人気が高まったことと技術の進歩によって赤ワインを作る条件ができたことが主な理由として挙げられます。

いずれにせよ、ドイツワインの特徴である寒冷地で作られた爽やかな香りとバランスの良い味わいを可能にしたワインは近年絶大な人気を誇っています。

日本ではドイツワインはあまりなじみがないかもしれませんが、ワインのコンペディションなどで多数の賞を受賞している寒冷地ワインを是非楽しんでみて下さい。

世界一おいしい酸味ともいわれるワインを気軽に楽しめるのは幸せなことです。

 

■ドイツワインの選び方

ワイン

ドイツワインの選び方を最後に見ていきましょう。

●シーンで選ぶ

ワインとデザート

食事のシーンでドイツワインを楽しむなら、赤ワインの辛口や、白の辛口もしくはやや甘口がおすすめ。ドイツワインは甘口から辛口まで幅広い味わいのワインを楽しむことができます。

例えば、ソーセージには赤ワイン、魚介系には辛口白ワインがよく合います。

また、食前や食後のシーンでは極甘口ワインがおすすめ。食前には食欲の増進につながりますし、食後にはデザートと一緒に楽しめます。

●品質等級で選ぶ

ぶどうの木

ドイツワインはワイン法に従い、品質等級が決められています。ドイツの品質等級では先ほどご紹介したように葡萄の糖度によって等級が分類されています。

ドイツワインの等級ではテーブルワインのほか、プレディガーツヴァイン(肩書付き上質ワイン)とクヴァリテーツヴァイン・ベシュティムター・アンバウゲビートの3つに分けられます。

肩書付き上質ワインはさらに6つに分けられ、糖度が高い順にご紹介するとトロッケンベーレンアウスレーゼ・アイスヴァイン・ベーレンアウスレーゼ・アウスレーゼ・シュぺトレーゼ・カビネットがあります。

糖度の高いトロッケンベーレンアウスレーゼは最も甘くて貴腐ワインに使われることが多く、6つの中で糖度の低いカビネットは最も辛口になっています。

味わいや品質を大まかに確認するうえで品質等級は参考になります。購入前に確認してみましょう。

そのほか、ヴィンテージや産地の違いによって選ぶ方法もあります。

ドイツワインの基本知識:格付けの(等級)の基本的な説明