小売店や酒場、ワイン専門店などでワインを購入しようとする際、どのワインが良いのか迷うことがありますよね。
ワインと一口で言っても、白ワインか赤ワインか、どの国のものが良いのか、熟成年数はどのくらいか、アルコール度数はどの程度かなどによって値段も異なりますので、予算の範囲で自分に合ったものを選ぶ必要があります。
そのような時、ワインの説明やアドバイスをしてくれるワインアドバイザーと出会った経験がある方もいるでしょう。
ワインアドバイザーはソムリエと間違われやすい資格ですが、知識や資格の内容は全く異なります。
今回は、ワインアドバイザーとはどのような仕事を行う人なのか、またワインアドバイザーが転職する場合の注意点についてご紹介します。
■ワインアドバイザーとは
ワインアドバイザーの仕事は、ワインを購入する人に対してそのワインの説明を行ったり、アドバイスを行う仕事です。
日本ソムリエ協会が認定する資格であり、ソムリエと同レベルの知識を有します。ソムリエと同じように職業の資格になりますので誰でも取得できる資格ではありません。
ソムリエと同じではないのかと疑問に思う人も多いでしょうが、厳密にはソムリエとは大きく異なる点があります。
ソムリエはレストランなどで料理に合うワインを選んだり、ワインのたしなみ方についてアドバイスを行ったりするのが主な仕事です。
対して、ワインアドバイザーは、小売店や酒屋などでワインを購入する人に対して説明やアドバイスを行います。
ソムリエとは異なる知識、例えば家庭で保管する場合にはどのような場所が良いとか、飲み頃はどのぐらいが良いと言った家庭で保管し飲む場合の知識も習得しなければならない資格なのです。
■ワインアドバイザーになるには
ワインアドバイザーの試験を受ける前に、受講資格をチェックしましょう。
ワインアドバイザーの資格を取るにはワインやアルコール飲料を輸入したり、販売したりしている職業に現在ついていて、その経験が通算3年間以上ある人に限られています。
受講する際に、過去に勤務した企業や会社の証明書が必要となりますので、経歴を偽ることはできません。
ワインアドバイザーの試験は年1回で、一次の筆記試験と二次の実技試験に分かれています。
一次試験は約100問のマークシートに回答、二次試験は口頭試問とマークシート形式のテイスティングになります。
マークシート形式のテイスティングでは、白ワインと赤ワイン、ワイン以外のお酒で、産地やブドウを当てていきます。
そして、ワインアドバイザーの資格に合格すると、認定登録料が2万円かかりますが、ブドウバッヂとワインアドバイザーの資格が手に入るのです。
■ワインアドバイザーの資格を持っている人が転職する場合
ワインアドバイザーの資格を持っている人が飲食店などに転職する場合には、その職場ではワインアドバイザーの資格を使って顧客にワインをすすめることは出来ないことになっています。
また、ソムリエの求人に応募する場合には、ワインアドバイザーの資格だけでソムリエを名乗ることはできません。
ワインアドバイザーが持っている知識とソムリエが持っている知識は一見似ているようでいて実は大きく異なるからです。
しかし、基本的なワインの知識は同じであるため、ワインアドバイザーの人がソムリエの資格を取ることは余り難しくなく、実際に両方の資格を持っている人も少なく有りません。