フランスではワインの有名な名産地が多いですが、中でもボルドーのワインはワインを飲んだことがなくてもご存知の方は多いのでは?
世界中にボルドーのワインのファンは多く、フランスワインの女王と評されるほど。
ただ、ボルドーワインというと、白よりも赤のワインを連想する方が多いのでは?
今回は、ボルドーワインで白よりも赤が有名な理由や、ボルドーの赤ワインの特徴についてご紹介します。
ボルドーワインで白よりも赤が有名な理由
フランスワインで有名なのは、ボルドーとブルゴーニュ産のワインです。
どちらも有名なワインの名産地とされているのはみなさんもご存じのことでしょう。
ボルドーは赤ワインというイメージが強く、そもそも赤ワインのことをボルドーとよんでいると勘違いしている人もいるほどです。
確かにボルドーでは、ブドウ品種の栽培面積が赤ワイン用では9割、白ワイン用では1割となっており、全体の90%近くを赤ワインの生産で占めています。
しかし、ボルドー地方は赤ワインだけではありません。
あまり知られてはいませんが、白ワインの生産もおこなっているのです。
ボルドーの赤ワインの特徴
ここでは、ボルドーの赤ワインの特徴や魅力について触れていきます。
他の産地の赤ワインと比較してどのような違いがあるのか確認していきましょう。
●複数品種のブレンド
ボルドーの赤ワインの特徴は、ほかのワインのほとんどが一種類のぶどうから作られているのに対し、そのほとんどがブレンドです。
2種類以上のブドウ品種をブレンドすることによって、複雑で豊かな風味に仕上げています。
ボルドーで認められているブドウ品種は、カベルネ・ソーヴィニヨンやカベルネ・フラン、マルベック、プティ・ヴェルド、メルローの5種類ですが、基本的にはカベルネ・ソーヴィニヨンとメルローが中心となったワインが多い傾向にあります。
ブレンドにする良さを挙げると、ぶどう同士の足りない点を補えるということと、ぶどうを数種類使用することにより、味に深みが出るといったことが挙げられます。
●年数による味の変化
また、ボルドーワインの最大の特徴は、味の変化と言ってもよいのではないでしょうか。
まだ年数の浅いワインは、パンチがあり渋みがあるのが特徴です。
新鮮なぶどうの味を感じることができますし、渋いワインを好まれる方にはぴったりでしょう。
加えて、年数を重ねていくうちに味がまろやかになり、ワインをあまり飲まない人にも飲みやすく感じられるはずです。
ちなみに、この地域ではワインの格付けを行う際に、シャトーという言葉を用いていますが、その中でも特に五大シャトーは有名で、最高級のワインにしか与えられないものです。
フランスワインと言っても違いがありますので、それぞれ飲み比べてみるのもいいかもしれません。
●格付け
ヨーロッパ諸国のワインの生産地では格付けがある場合が多いですが、ボルドーの赤ワインを特徴づけるうえでも格付けが存在している場合があります。
特に有名な格付けが「メドック(ボルドーの中のさらに細かいワイン産地)の格付け」と呼ばれるもので、第1級~第5級に分かれており60の銘柄が格付けされています。
こちらの格付けは現代で評価されているものとは見合わないと言われていますが、評価や価格に影響を及ぼしています。
このほか、ボルドーには「グラーヴの格付け」「クリュ・アルチザン」などさまざまな格付けが存在しているのです。
ボルドーの赤ワインの選び方
ボルドーの赤ワインの選び方としては、ボディやブドウ品種によって選ぶ方法がおすすめです。
ワインが作られる土地ごとに土地の性格や日照時間、最適なブドウ品種などが異なりますので、土地によって違ったテイストのワインが楽しめます。
しっかり濃いめのフルボディ赤ワインを楽しみたい場合にはカベルネ・ソーヴィニョンの比率が高いものを選びましょう。
カベルネ・ソーヴィニヨンは、世界各地で生産されている有名なブドウ品種の一つであり、タンニンと酸が強く重厚感のあるワインを楽しめます。
ラベルに書かれている代表的な産地としては、サン・テミリオンやメドック、ポイヤックなどがあります。
ミディアムボディの赤ワインを楽しみたい場合にはメルローの比率が高い産地のワインがおすすめ。
メルローは口当たりが滑らかで、カベルネ・ソーヴィニヨンと比較するとタンニンや酸、香りなどが軽めに仕上がります。
代表的な産地としては、グラーヴ・ド・ヴェールやコートドブライなどがあります。
ライトボディの赤ワインを楽しみたい場合には、「ボルドー(Bordeaux)」とラベルに書かれたものを選んでみましょう。
こちらは広範囲のブドウをブレンドして作ることを指しており、バランスよくまとめられた味わいを楽しめます。
このようにラベルに書かれている産地や使われているブドウの比率によってボディは異なってきますので、選ぶ際の参考にしましょう。