ボルドーといえば、赤ワインのことを意味するというイメージや、深いワイン色のことを指す場合もあるほど有名な印象があります。
フランスのボルドー地方で生産される赤ワインのことをさしますが、他の赤ワインとはどういった特徴の違いがあるのでしょうか?
ワイン好きな人にとっては常識といえるほどの知識ですが、ワイン初心者の方は知っておくとお店で購入したり注文したりする際に役立つため覚えておくと良いでしょう。
今回は、ボルドー地方のワイン産地としての特徴や、フランス赤ワインであるボルドーワインの風味などの特徴についてご紹介します。
ボルドー地方とは
フランスワインの女王と評され、世界各国のワイン好きから人気の高いボルドーワイン。
フランスの南西部に位置するボルドー地方は、温暖な気候に恵まれ4世紀ごろからフランスを代表する銘醸地として知られるようになりました。
ボルドーとは「水のほとり」という古語が由来していると言われています。
ボルドーで生産される赤ワインには、二種類以上の品種を混ぜ合わせて作られているという特徴があります。
単一品種から造られるブルゴーニュとは異なり、複数の葡萄品種をブレンドすることで豊かな味わいを生んでいるのです。
ブレンドにはブドウには認可された5種であるカベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、カベルネ・フラン、プティ・ヴェルド、マルベックのみが使用されていますが、多くの赤ワインではカベルネ・ソーヴィニヨンが使われています。
ボルドーワインの風味の特徴
ボルドーワインといえば、力強くて渋みがありそう、というイメージを持っている方も多いのでは?
生産から浅いボルドーの赤ワインでは、まだ渋みや強いため、年月を経て熟成されたものが飲み頃とされます。
長期熟成には向いていないと思われがちなボルドーワインですが、熟成されることによって深みやまろやかさ、こっくりとしたうま味が引き出されるのです。
長期熟成型の高級赤ワインや親しみやすい軽やかな赤ワイン、ロゼワイン、スパークリングワインなどボルドーでは豊富な種類のワインが造られています。
また、ボルドーというと、赤ワインをイメージしますが、白ワインも生産されています。
白ワインに使用される品種には、ソーヴィニヨン・ブラン、ミュスカデル、セミヨンの三種があります。
ボルドーワインは使用されているボトルにも特徴があり、ボトルの口と、ボディの部分がくっきりとしたいかり肩のイメージで、この形はスペインやイタリア産のワインにも使用されています。
ボルドーワインの格付けとシャトー
ボルドーワインを知るうえで格付けに触れる機会があります。
ボルドーでは、メドック地区、グラーヴ地区、右岸地区、ソーテルヌ&バルサック地区、アントル・ドゥ・メール地区の5つに産地が大きく分けられ、それぞれ栽培するブドウの種類やワインのスタイルが異なります。
現在ボルドーでは公式に決められた格付けが存在しており、5つの地区それぞれに独自の格付けがあります。
この格付け制度の始まりは、ナポレオン3世の命によりメドックとソーテルヌ地区で制定されたことからでした。格付けによって品質の良いワインを見極めることができます。
格付けという言葉以外にも「シャトー」と呼ばれるものもあります。
シャトーとは、訳すと「城」という意味であり、ブドウ畑の所有から醸造・瓶詰めまでを一貫して生産している作り手のことをボルドーでは指します。
シャトーの格付けが、ワインの銘柄を特定するものになるのを覚えておきましょう。