食卓を華やかに彩るワインですが、中でも白ワインは生の魚や牡蠣との相性が特に良いことが有名ですよね。
魚類と白ワインとの相性が良い理由としては、お互いの味を引き立て合うことが挙げられますが、実は白ワインが持つ抗菌力とも関係しています。
今回は、赤ワインより優れているシャブリなどの白ワインの抗菌力や、白ワインが美容にも良い理由についてもご紹介します。
赤より白ワインの方が抗菌力は優れている?
白ワインはお酒、つまりアルコール類なので殺菌力や抗菌力があるというのは何となくイメージが付く方も多いのでは。
アルコール消毒など私たちの周りでもアルコールを使って菌の増殖を防ぐことがあります。
ただ、ポリフェノールが多く健康効果が高いとされている赤ワインと比較して白ワインの抗菌力は優れているのでしょうか。
実は、白ワインはさまざまな実験から赤ワインよりも抗菌力や殺菌力が優れていることがわかっています。
白ワインに含まれている成分や抗菌するスピードについて次に確認していきましょう。
シャブリなどの白ワインの抗菌力
魚料理に相性の良い白ワインは、赤ワインと並んで人気が高いですが、その中でもシャブリはフランスの最北端にある村の名前が付けられた辛口のワインで人気が高いです。
一般的な白ワインに比べて、作られた地域の独特なその土壌の影響によりシャブリはミネラルが豊富に含まれており、酸味の強いワインであるのが特徴です。
また、魚の生臭さを消してくれることから、「生牡蠣にシャブリ」と言われるほど魚料理に適していることは知られています。
それ以外の理由の一つに、赤ワインよりも抗菌力が強く、生の魚により中毒を防ぐ作用があることも魚料理に相性が良い理由とされています。
白ワインに含まれている酒石酸やクエン酸をはじめとする有機酸は、アルコールとの相乗効果によって高い殺菌作用を発揮することが知られています。
無菌水で洗う前の生牡蠣を使用して白ワインと赤ワイン、ワインを2倍に薄めたものを漬け込んだ実験では、白ワインが2分間で生牡蠣の細菌を0にしたという結果が出ています。
この実験からわかるように白ワインは赤ワインよりも抗菌力や殺菌力が強く、即効性が高いことがわかります。
また、白ワインに含まれる有機酸は、赤痢菌やサルモネラ菌、大腸菌など食中毒を引き起こす菌に対して有効に働くことがわかっています。
サルモネラ菌と大腸菌などの食中毒菌に対し、白ワインは10分程度で10万個のサルモネラ菌を、30分で大腸菌を全て死滅させたという実験から、強い殺菌効果があるアルコールです。
そのため、食中毒が心配される生の魚や貝類と白ワインを一緒に楽しむことで、食当たりの心配がなくなるのです。
加えて、海で囲まれた島国である日本料理にも合わせやすいことから、最近では和食のお店でシャブリなどの白ワインを扱うお店も増えてきているようです。
白ワインで腸内環境を整え美肌に
また、美容効果があるといえば赤ワインですが、実は白ワインにも高い抗菌力があることから、結果的に腸内環境を整えてくれる効果が期待でき、それによって美肌や体内から綺麗になることにもつながっていくというわけです。
白ワインの中でも特にシャブリはミネラルが豊富な白ワインであるため、ここでも美肌に良いとされるほかに、毒素を排出する効果でデトックス作用があるという点でも非常に有効だとされています。
美味しいものを食べるときの大切な引き立て役、あるいはパーティーで花を添える主役という以外にも、美容や健康、殺菌効果によって腸内環境を整えるのにも効果のあるシャブリを飲んでみてはいかがでしょうか。
ただ、美味しいからといって飲み過ぎるのには注意しましょう。
1日ワイングラス1~2杯程度が白ワインの適量とされているので、適量を心がけながら楽しく食事と白ワインを楽しんでみてはいかがでしょうか?