ワインを注ぐ様子
ワインは1度でも栓を開けたら飲み切らないとダメと聞いたことがあると思います。明けた直後はおいしく飲めたはずが、2、3日後に飲むと酸味を感じたことはありませんか?それは空気中の酸素と化学変化を起こし劣化したためです。その現象を酸化といいます。鉄が錆びるのと同じ現象です。

その酸化ですがワインによって進行具合が異なるものがあります。味の急な変化を伴うもの、逆に味の変化が遅いなど様々です。早く飲むのがよい場合、ゆっくり飲む場合が良い場合があるという事です。

ボトル1本を一度に飲みきるには難しいですし、健康上よくありません。残ったワインを酸化から守る方法があります。

一つは専用器具を用いて空気を抜く方法、または小さなビンに移し替える。大胆な方法では凍らせるといった方法もあります。凍らせることで酸素との化学反応を起こさせないのが目的です。面白い発想で専門家の方もこの手法を否定していません。

酸化は悪いイメージが先行していますが、逆に劣化が進むほどおいしくなるワインも存在します。飲む6時間前に12時間前などあらかじめ開栓しておいてあえて酸化させて飲みます。高級ワインはこのような飲み方が一般的です。ヴィンテージものもこれと同じように劣化を勧めたものです。

安いワインでよく見られる渋みと苦みが突出したワインも2週間ほど置き、飲んでみるとまろやかにバランスの取れた味に変化します。一口飲んでみて渋みや苦みが強く感じられたなら一定期間、置くとおいしく飲めるコツです。