赤ワインを飲んだことがない、という方でも、フランスのボルドーやブルゴーニュという言葉を聞いたことがある方が多いかと思います。
ボルドーとブルゴーニュはフランスの2大銘醸地として知られており、赤ワインの生産が盛んな地域です。
このように赤ワインの生産が盛んな地域があるフランスですが、フランス赤ワインの始まりやどのように広まって、現在のようにワイン王国として有名になったのかご存知でしょうか?
今回は、フランスの赤ワインの始まりや広まりなど、フランス赤ワインの歴史についてご紹介します。
フランスの赤ワインの始まりや広まりについて
フランスの赤ワインの歴史は、紀元前までさかのぼります。
当時のシャンパーニュ地方はローマ帝国の領土であり、ローマ人が泡のない赤ワインの造り方を教えました。
フランスの気候は、西部からの暖流の影響を強く受けるので、ブドウが育ちやすい土壌でした。
ブルゴーニュやボルドー、ロワールなどさまざまな地域に広がって、後にキリスト教とも関係が深くなります。
修道院でもワインをたくさん造るようになったため、多くの人々が赤ワインを飲みました。
14世紀~16世紀に好まれたのはロワール、17世紀にはブルゴーニュで、18世紀はシャンパーニュやボルドーでした。
それぞれの時代で美味しいとされた銘柄は異なり、王国が関与することもありました。
王国の関与が赤ワイン産地としての地位を築く
10世紀にアキテーヌの公女がイギリス王国のヘンリー2世と結婚したことをきっかけに、イギリスはボルドー地方を統治するようになります。
王様が直接管理することで、ワイン製造を守ることに成功しました。
百年戦争でフランスに負けるまで王による庇護は続き、現在も世界的に有名な産地の地位をキープしています。
ワインの格付けや原産地統制名称法の始まり
1855年は、ボルドー・メドック地区でワインの格付けが行われました。
これはパリ万博に向けての準備でしたが、害虫によって壊滅的な被害を受けます。
第一次世界大戦後になってようやくアメリカ種の台木にヨーロッパ種を接ぎ木することで、生産量を再び伸ばしました。
1935年には原産地統制名称法を作り、品質の高い赤ワイン造りを継続しています。
このように、フランスの赤ワインの歴史は古く、王国やキリスト教などが関与しながら美味しいワイン造りができ、格付けや原産地統制名称法によって品質向上を行ってきたことが分かりますね。
フランスの赤ワインは有名な銘柄が多くありますので、時にはワインの歴史に触れながら、お気に入りのワインを見つけてみてはいかがでしょうか?