フランスのブルゴーニュ地方とボルドー地方は、どちらもワインの大産地として知られており、ワインを選ぶ際には何かと比較することが多いかと思います。
白ワインで言うと、ブルゴーニュ地方ではシャブリワインが有名ですが、ボルドー地方は赤ワインのイメージが強く、どのような白ワインを造っているのかあまりご存知ない方が多いのでは?
そこで、今回はシャブリの特徴や格付けについて触れながら、シャブリとボルドーの白ワインの違いについてご紹介します。
シャブリの特徴や格付けについて
ブルゴーニュを代表するワインである「シャブリ」というと、とても有名な白ワインです。
シャブリは、ブルゴーニュ地方のシャブリ地区の土壌自体がミネラルが豊富な土地であり、シャルドネ種の栽培に適しているためということで、起源は9世紀にまでさかのぼるほど歴史のあるワインです。
このシャブリの特徴としては、シャルドネ種をほぼ100%使用した世界でも有数の辛口白ワインということはワインを飲まない人でも知っているほどです。
シャブリのミネラルを感じる芳醇な辛口の味は、4つの格付けがされています。
- 特級(Chablis Grand Cru)
- 一級(Chablis Premier Cru)
- 一番生産量の多いChablis
- 最もカジュアルなPetit Chablis
特級や一級など格付けが上になる程値段が高くなりますが、生産量が最も多い「シャブリ」や「プティシャブリ」になるとリーズナブルな価格で購入することが可能です。
このようにブルゴーニュを代表する白ワイン「シャブリ」ですが、よく比較されるのがボルドーの白ワインとの違いです。
シャブリワインとボルドーの白ワインとの違い
一般的にボルドーというと、世界的に有名な赤ワインの産地として知られており、赤ワインの生産量は全体の8割とまで言われています。
しかし、ソーテルヌ地区やグラーヴ地区というAOCでは、白ワインが有名です。
ブドウの種類はグラーヴではカベルネ・ソーヴィニョン種を主に使用し、ソーテルヌではセミョン種とソーヴィニョン・ブラン種を主に使用しています。
そのため、辛口白ワインのシャブリと比べると、両極に位置する極甘口のデザートワインを生産しています。
特に、ソーテルヌの白ワインは、ドイルのトロッケンベーレンアウスレーゼやハンガリーのトカイと並んで、世界三大甘口ワインとも称されているほどです。
また、ボルドーの白ワインは単一品種ではなく、セミヨンなどとブレンドさせて、木樽で熟成させる製法が多く用いられており、ボルドー以外ではあまり見られない製法をとっているのも特徴の一つです。