世界的に有名な高級ワインであるロマネコンティを生産しているブルゴーニュ地方は、毎年日本でも人気を集めるボジョレー・ヌーボーでも注目されます。
また、辛口白ワインで知られるシャブリが有名な地域でもあります。
牡蠣にはシャブリが合うことはよく知られていますが、和食とも相性が良く、シャブリは日本人の間でも非常に人気のある白ワインの一つなのです。
今回は、ブルゴーニュ地方で生産されるシャブリの味わいの特徴や使われているブドウの品種などについてご紹介します。
ブルゴーニュ地方で作るワインの特徴
ブルゴーニュワインは、「ワインの王」と言われ世界的に高い評価をされています。
フランス東部に広がるブルゴーニュ地方は、ボルドーと並ぶフランスの代表的なワイン産地。
地域の気候としては、比較的冷涼な大陸性気候で乾燥しがち、一日の寒暖差がありますので、シャルドネ種などの栽培に適しています。
ブルゴーニュワインは、赤ワインも白ワインも非常にレベルが高く、唯一無二の味わいと言われています。
ボルドーとの違いを挙げると、ボルドーが数種類のブドウをブレンドしてワインを造る一方、ブルゴーニュでは単一の品種でワインを醸造する点でしょうか。
ブルゴーニュワインでは、主に赤ワインならピノノワール、白ワインならシャルドネが使われています。
ピノノワールとシャルドネはともにブルゴーニュならではの品種であり、気品のある味わいや香りを楽しむことができます。
ブルゴーニュワインの格付け
ブルゴーニュワインを知るうえで、格付けについて触れておきましょう。
ブルゴーニュで造られるワインは、土地の個性がワインの味につながることから畑ごとに格付けが行われています。
格付けを知るうえでAOCという言葉が良く聞きますが、AOCはアペラシオン・ドリジーヌ・コントロレを略したもので「原産地呼称統制」と訳すことができます。
特級畑の「グラン・クリュ」、一級畑の「プルミエ・クリュ」、村名アペラシオン、地域名アペラシオンに格付けできます。
グラン・クリュは最高峰のブドウ畑のことを指し、次のプルミエ・クリュは村の中でも一級のテロワール(土地)に格付けされたもの。
こういったブルゴーニュワインの格付けは、ワインの品質を維持し、各産地のワイン造りと個性を守るために必要なものなのです。
ただ、ブルゴーニュ地方では、ボジョレーやシャブリなど独自に格付けを行っている地域も存在します。
ボジョレーやシャブリ以外でも、マコネ地区やコート・シャロネーズ地区などワインで有名な地域は多く、それぞれの地域で違った個性のワインを楽しむことができます。
ブルゴーニュ地方で生産されるシャブリの特徴
ブルゴーニュ地方の最北に位置するシャブリ地区で生まれた辛口の白ワインシャブリは、他の地区にない透き通った味わいがあります。
ブルゴーニュ地方の白ワインは辛口と言われていますが、とても飲みやすく甘口を好む人でも美味しく飲めるワインです。
白ワイン独特の渋みやクセがなく、もともと白ワイン自体が苦手な人でも飲むことができます。
ワインを初めて飲む方や、あまりお酒を飲んだことがない方の場合には、スタートラインとしてシャブリから始めてみると白ワイン自体を好きになることも少なくありません。
他の地方の白ワインと違い、シャブリは後味に癖がなくてさっぱりと飲むことができるので、生魚や淡白な白身の魚料理との相性もよく、レストランでも多く扱われています。
たくさん銘柄を知らない時や、迷った時でもシャブリを頼むと、ある程度どの料理にもあるので間違いがありません。
シャブリに使われているブドウ品種はシャルドネ100パーセントなので、混じりけもなく、悪酔いしないという特徴があり、程よい酸味が飲みやすさの理由でもあります。
綺麗な酸が味わえるのはシャブリ地区の白ワインのみ!
いろいろな地区で白ワインは作られていますが、その中でもシャブリ地区はワイン生産者の目標とされる地区です。
ブルゴーニュ地方の他の地区でも白ワインは作られていますが、シャブリほどの綺麗な酸が作られることがなく、透き通った綺麗な酸が味わえるのはシャブリ地区で作られた白ワインのみと言われています。
一度口にするとその味のファンになる人も多く、日本でも人気の高いワインの一つです。
世界的にも有名で、どこで飲んでも間違いがないワインです。
シャブリは魚料理はもちろん、和食やチーズなどのおつまみとも相性が良いので、これから白ワインに挑戦しようと考えている方はシャブリ地区の白ワインを是非一度試してみては?