ワインといえば味わいはもちろんのこと、香りを楽しむお酒として知られていますよね。
高級レストランなどでは、ソムリエからワインの品質を確認するためにテイスティングを行う場面があるように、まずは香りを確認することが大切です。
香りを確認することで、どんなワインか想像が付く場合もあれば、「どんな味がするのか楽しみ」というようにワインの味を期待する方もいるでしょう。
白ワインの中でも特に人気の高いシャブリも、まずは香りから楽しむという方が多いでしょう。
シャブリはどんな香りがするワインなのか、ボトルによって香りに違いがあるのか、今回はシャブリワインの香りについてご紹介します。
シャブリワインの香りについて
シャブリはシャルドネというブドウ品種のみを使って作られたものであるため、ワインとしての香りについても「シャルドネの香りがそのまま出てくるのだ」と言われることがあります。
実際、シャルドネを原料としたワインはよくリンゴ、マスカット、アプリコットなどの香りと形容されますから、シャブリに対してもそういったものだという先入観を抱いている人は多くいます。
しかしながら、シャブリを楽しむのであれば、それぞれのボトルごとに違う香りがあるということを知っておくべきです。
ではどうしてそうなるのかというと、その理由としては「シャルドネはその土地にあるミネラルをよく吸収する」ということが挙げられます。
シャブリを作る畑や熟成方法と香りの関係
シャブリは概して、石灰質土壌に分類される土地でよく育ちますが、この石灰質土壌の中にはかつての生物の化石をはじめとしたさまざまなミネラルが含まれています。
そのミネラルの量や比率は土地によって、また畑単位で異なるわけですから、シャブリは作る畑の数だけ別のものが生まれてくるのです。
また、こうしたミネラル分以外で言うと、そのシャブリが何を使って熟成されたのかでも違いが出てきます。
伝統的な作り方であるオーク樽での熟成を行ったのであれば、そのオーク材のほのかな香りが移ることになります。
一方、ステンレスタンクを使う近代的な作り方でシャブリが造られた場合には、よりブドウとしてストレートな印象を受ける香りを持つことになるのです。
このように、畑や熟成方法などの違いにより、シャブリの香りは大きく異なることが分かります。
ワインは香りも重要な要素ですから、シャブリを楽しむのであれば鼻でよく味わい、どういった印象を受けるか考えてみると良いでしょう。