日本一!富士山の恩恵を受ける静岡でおすすめの日本酒7選

日本一!富士山の恩恵を受ける静岡でおすすめの日本酒7選

静岡県といえば、日本一の高さを誇る富士山を始め、セレブのリゾート地としても知られる伊豆や熱海がある土地。

意外と知られていないことなのですが、富士山の恵みである雪解け水などを利用できる静岡県は酒どころとして実は有名なのです。

特に日本酒好きな方には、「吟醸王国」という異名で呼ばれているほどであり、米作りに適した土地と南アルプスの美味しい水が高い評価を受けています。

古くから東海道の宿場町として人が盛んに訪れる土地ということもあり、数多くの酒蔵が栄えて現在に至っています。

そんな吟醸王国静岡でおすすめの日本酒たちをここではご紹介します。

静岡の日本酒の歩み

磯自慢

photo by flickr

日本酒づくりといえば、東北のような寒冷地が適しているとされており、現代はもちろん古くから温暖で知られる静岡という土地は、日本酒づくりには適さないと言われてきました。

しかし日本の東西をつなぐ土地として、人と物資の従来が盛んであり、現在も気質な残る「新しいもの好き」という気風が生まれ、地元産のものよりも、都会ものを好むようになりました。

特に江戸時代には、下りものと呼ばれる京都から江戸への下り酒が好まれ、地元で醸造される日本酒は、酒屋においてもらうのにも苦労したという話が残っています。

関西の大手酒蔵の下請けとして桶酒を売って商売をしていた静岡の酒蔵ですが、高度経済成長期を迎えると海外のお酒が入ってくるようになり、業界が淘汰され始めると、日本酒の品質をあげ、地元ならではの日本酒で勝負するという風に舵を切り始めます。

そんな中、当時の静岡県工業技術センターにおいて、オリジナル酵母である静岡酵母の開発に成功します。

この静岡酵母の開発者である河村伝兵衛が地元静岡に存在する酒蔵を熱心に回り、静岡酵母を使った日本酒の開発と研究、指導を行って生まれたのが「静岡型吟醸」と呼ばれるようになった日本酒たち。

熱心な指導と各蔵の品質に妥協しないという熱心な取り組みが功を奏して、昭和61年の全国新酒鑑評会では10蔵が金賞を受賞するという快挙を達成することになるのです。

それまで温暖な気候で酒づくりには適さないと思われていた静岡の日本酒はノーマークであり、静岡型吟醸という共通のコンセプトを複数の酒蔵が共通して持ち、品質の高い吟醸酒づくりに乗り出したというのは、全国の酒蔵に大きな影響を与えることになりました。

現在のような各県オリジナルの酵母の開発や、コストが高いと言われる吟醸造りへのコンセプトチェンジなどが行われたのは、静岡の酒蔵の影響が大きいといえるのです。

静岡の日本酒の特徴

開運

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静岡の日本酒の特徴は、全体的な香りは華やかさを感じるものの、味はしつこくなく至ってマイルドという点です。

酒質は淡麗タイプであり、のど越しは滑らかになっていますから、いくら飲んでも飲み飽きない。

水のように飲んでしまうといった方は少なくありません。静岡のオリジナル清酒酵母である静岡酵母は、それまでは用いられなかった酢酸イソアミル優勢の清酒酵母です。

これにより、リンゴのような果実香ではなく、柔らかいバナナのような果実香を持つのが特徴です。

フルーティーな香りでありながらも、雑味のない綺麗な酒であり、料理の邪魔をすることが一切ないことから、食中酒として最適と評価をされることが多い日本酒になります。

昭和61年の全国新酒鑑評会では21点中、金賞が10点、銀賞が7点獲得し、入賞率81%で日本一に輝いたことから、依頼「吟醸づくりは静岡をお手本に」が全国の酒蔵の合言葉になりました。

2008年に開催された北海道の洞爺湖サミットでは、夕食会の乾杯酒として静岡の純米大吟醸が振舞われ話題となり、全国に静岡の吟醸ブームが巻き起こるきっかけになったのです。

静岡でおすすめの日本酒7選

臥龍梅

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磯自慢 純米吟醸

前述にもある北海道洞爺湖サミットの乾杯酒で飲まれた銘柄のひとつが、焼津市にある磯自慢酒造が醸する磯自慢 純米吟醸です。

天保元年(1830年)という超老舗の酒蔵ながら、早くから糖類無添加での日本酒づくりへの取り組みや、冷蔵設備の導入などフットワークが軽い酒蔵です。

静岡酵母を使った吟醸酒づくりにもいち早く取り組んだことで、全国の多くの蔵元から磯自慢のような吟醸酒を造りたいとお手本にされるような存在になりました。

純米大吟醸は、バナナなパッションフルーツ、マスクメロンなどのさまざまな果実のような香りが溶け込んでおり、酸が少ない中にも奥行がある味わいに仕上がっています。

兵庫県の中でも、特A地区でしか獲れない山田錦を原料に使用し、50%の精米歩合で丁寧に仕込まれた吟醸酒です。

メーカー 磯自慢酒造株式会社
ホームページ http://www.isojiman-sake.jp/

開運 純米吟醸

明治5年(1872年)に掛川にて創業した土井酒造が醸す日本酒が開運です。

掛川の発展を祈願して名付けられた名前の日本酒で、縁起ものとしてさまざまなお祝いの場に登場します。

夏子の酒という人気漫画に登場する杜氏のモデルになった能登杜氏四天王、波瀬正吉の匠の技によって、全国の日本酒好きに一気に広がったのが開運です。

純米大吟醸も日本酒マニアの中では評価されていますが、コストを考えるとコスパの良い純米吟醸の方をおすすめします。

お手頃価格の純米吟醸をコンセプトに造られた開運 純米吟醸は、戦国時代に武田信玄と徳川家康の間で争奪戦を繰り広げられた高天神城の城跡から湧き出る軟水を仕込み水として使用。

兵庫県産特A地区の山田錦を原料にし、フルーティーな香りながらも口当たりは柔らかく、バランスの良さの中にも奥深い米の旨みが感じられる一本に仕上がっています。

他にも開運の純米吟醸には、違う酒米である赤磐雄町と、山田穂で仕込んだ2種類がありますので、それぞれの違いを飲み比べてみるのも面白いのではないでしょうか。

メーカー 株式会社 土井酒造
ホームページ http://kaiunsake.com/

臥龍梅 純米吟醸

臥龍梅は、300年以上という歴史を持った静岡市清水区の3つの酒蔵が昭和46年に合同設立したという三和酒造が醸す日本酒です。

全国的にも鮎が美味しいことで有名な清流である興津川沿いに立地しており、興津川に注ぐ湧き水を仕込み水として使用しています。

銘柄の名前である臥龍梅は、その昔、今川家の人質だった徳川家康が退屈な日々を慰めるために植えたとされる梅の木が、長い歳月をかけ大木に成長し、龍が臥したような見事な枝ぶりから臥龍梅と呼ばれるようになったという逸話から拝借しています。

全国新酒鑑評会では、初出品したその年でいきなり金賞を受賞しており、インターナショナル・サケ・チャレンジでも第一回の最高賞に輝くなど品質の高さが折り紙つきです。

存在感が高い吟醸香と口に含んだときに感じる清涼感。米の旨みがありながらも、沢山飲んでも飲み飽きることがない普段着感覚で飲める純米吟醸は、臥龍梅の中でもおすすめです。

世界が認めた一本は、その名の由来のとおり退屈な日常を打破してくれるはず。

メーカー 三和酒造 株式会社
ホームページ http://www.garyubai.com/

おんな泣かせ 純米大吟醸

歌麿の美人画のラベルデザインと、ユニークな銘柄のネーミングセンスで話題のおんな泣かせ。

さぞかし若い酒蔵かと思いきや、創業が店舗3年(1832年)という超老舗の大村屋酒造場が醸す日本酒になります。

南アルプスを源にする大井川の伏流水を仕込み水として使用しており、柔らかな口当たりとすっきりとしたのど越しが日本酒が苦手な人でも飲みやすいと評判です。

中でも純米大吟醸は、まろやかな中にも程よく感じる甘みという仕上がりになっており、女性に好まれること請け合いでしょう。

ただし仕込み量が少なく限定的な日本酒であるため、おんな泣かせは酒屋泣かせと全国の酒屋さんの頭を悩ませるほどの人気っぷりです。

メーカー 株式会社 大村屋酒造場
ホームページ http://www.oomuraya.jp/index.html

初亀 純米吟醸 べっぴん 辛辛

真っ赤なラベルに金色の文字という否が応にも目立つデザインをしているのが初亀酒造の初亀 純米吟醸 べっぴん 辛辛。

べっぴんのネーミングどおり、綺麗な味わいと後味の良さが特徴の一本です。

日本酒度は+10となっているものの、飲み口はほんのり甘いという程度で、口の中で辛みがどんどんと増していくという不思議な感覚を味わうことができる逸品。

蔵元である初亀酒造は寛永12年(1636年)という老舗中の老舗で、十八代続いた伝統を受け継ぐ酒造りには定評があります。

先代杜氏だった滝上秀三氏は、日本有数の有名杜氏として名を馳せたほどの人物でした。

静岡の蔵元では珍しく、酒質を上げる努力だけではなく、商品デザインへのこだわりなど、常に斬新な取り組みを行っている酒蔵としても知られています。

メーカー 初亀醸造株式会社
ホームページ なし

喜久酔 特別純米

明治元年(1968年)創業の青島酒造が醸す日本酒が喜久酔(きくすい)です。中でも特別純米は、濃醇であり、穏やかな香りと口の中で広がる骨太な甘みが特徴の一本。

食通が好む雑誌[dancyu」の食事を引き立てる日本酒特集の中では、堂々の第一位を獲得したほどに評価をされている逸品です。

静岡独自の酒造りをいち早く提唱した蔵元であり、手造りによる酒造り、米作りから始める酒造りというこだわりを持って造られています。

柔らかさの中にも、こだわりの酒造りによって米のコクを感じられる食中酒にぴったりの日本酒といえるでしょう。

メーカー 青島酒造株式会社
ホームページ なし

志太泉 純米原酒 開龍

2012年の純米酒大賞受賞作品が志太泉 純米原酒 開龍です。フルボディのどっしりとした旨さを感じられるような特徴を持つ日本酒になります。

香りは清楚という表現がぴったりで、酸味は少し控えめ。地元である藤枝市朝比奈地区で栽培された山田錦を原料としており、あえて70%に精米を抑えることで朝比奈産山田錦の特徴であるコクと風味を引き出すことに成功しています。

明治15年(1882年)に創業した志太泉酒造が醸す日本酒であり、蔵元は全国新酒鑑評会における金賞受賞常連蔵として全国的に有名です。

地元藤枝を流れる瀬戸川の伏流水を使用しており、硬度3.3という軟水の仕込み水も特徴のひとつになります。

メーカー 株式会社志太泉酒造
ホームページ http://shidaizumi.com/

静岡の日本酒の入手方法は

おんな泣かせ

photo by flickr

静岡酵母という独自の酒酵を使用して特に吟醸酒の評価が高い静岡の日本酒ですが、どのようにして入手すれば良いのでしょうか。

静岡の日本酒は、基本的にインターネット通販サイトなどで簡単に手に入れることが可能になっています。

ただし、洞爺湖サミットで実際に振舞われた磯自慢の限定銘柄などに関しては、入手は困難になっており、手に入れられる場合でも、オークションサイトなどで高値になっている傾向が見られます。

世界の首脳が口にした日本酒を是非とも飲んでみたいという気持ちは分からなくもないですが、コストに見合うほどの満足が得られるという保証はありません。

また商品説明の項でも触れましたが、おんな泣かせは酒屋泣かせと呼ばれるほどに、なかなか市場に出回ることが少ないため、プレミア価格で販売されることも少なくありません。

定価程度で売り出されている場合には、迷わず購入されることをおすすめします。

吟醸好きなら静岡の日本酒は外せない

志太泉

photo by flickr

日本酒の中でも、吟醸というジャンルにいち早くチャレンジし、静岡吟醸という一ジャンルを築いた静岡の日本酒。

その昔から品質が高いことは知られていたものの、手間と暇が掛かるため、庶民の口には届きづらく、利益が見込めないジャンルであったことから、手を出さずにいたジャンルに足を踏み入れた静岡の蔵元には頭の下がる思いを抱く日本酒ファンは少なくないでしょう。

現在、日本全国の蔵元が地元の米、地元の仕込み水、そして独自の酵母を使用し、地域ならではの日本酒造りを始めたのは静岡の取り組みがあったからこそ。

特に吟醸酒が好きだという方なら、静岡吟醸を口にして吟醸好きは名乗れません。

静岡の名物であるうなぎ料理や、キンメダイの煮つけ、静岡おでんやすっぽん料理などと一緒に食中酒として高評価されている静岡の日本酒を試してみるのはいかがでしょうか。










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