加熱する海外の日本酒ブーム!ドン・ペリニヨン責任者が【日本で日本酒造り】する前代未聞

加熱する海外の日本酒ブーム!ドン・ペリニヨン責任者が【日本で日本酒造り】する前代未聞

加熱する海外の日本酒ブーム!ドン・ペリニヨン責任者が【日本で日本酒造り】する前代未聞

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Photo credit: DerekL on VisualHunt.com / CC BY-NC-SA

2018年6月中旬、オーヴィレール(Hautvillers)村には早朝からメルセデス・ベンツの大群が押し寄せ、この小さなフランスの村は100人以上の人々で埋まりました。

なぜなら、その日はモエ・エ・シャンドン社でシェフ・ド・カーヴ(醸造最高責任者)を28年間務めてきたリシャール・ジェフロワ(Richard Geoffroy)が引退を発表して後継者を決める、と報じられたからです。

白ヴィンテージ14本とロゼ11本をリリースしたドン・ペリニヨンの伝説的巨匠は、モエ・エ・シャンドンを去った後、一体何をするつもりなのだろうか…。

後継者も決まった今、誰もがリシャール・ジェフロワが引退を決めた経緯と今後の去就について興味津々でした。

アドバイザーとしてモエ・エ・シャンドン社に残るのだろうか…。それとも悠々自適の引退生活を送るのだろうか…。

彼の答えは、

日本で日本酒を造る」。

彼のプロジェクトはもう動き始めています。

ドン・ペリニヨンのレジェンドが海外の日本酒に惚れ込んだ理由

日本が海外からシャンパンを輸入する金額は、アメリカ、イギリスについで世界第3位。しかも、日本酒とは違い、日本での売り上げは毎年増加の一途を辿っています。一体なぜ?

日本酒不振を尻目に日本では高級シャンパンの需要が増加

日本への出荷量が年々増加している、と言うこともありますが、「日本人の高級品志向」がシャンパンの輸入金額を増加させているからでもあります。

フランスを含むEUでのシャンパンの売り上げは落ちていますが、アメリカや日本ではワインの醸造年やぶどうの格付けを厳選したキュヴェ・プレスティージュなどの高級品が好まれる傾向にあります。

そんな上得意の日本にリシャール・ジェフロワが親しみを寄せるのは当然とも言えますが、実はその他にも、彼が日本酒を好きになり、日本贔屓になった理由があるのです。

日本人との深い交友関係

 

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Waku Ghinさん(@wakughin)がシェアした投稿 – 2019年 4月月25日午後8時24分PDT

リシャール・ジェフロワは、自他共に認める日本ファン。

オーストラリアNo.1シェフの称号を二度獲得している和久田哲也氏とは「ソウルメイト」と称するほどの深い親交があります。

 

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天然魚と釣魚の鮨 雅(みやび)さん(@miyabi_susi)がシェアした投稿 – 2018年 1月月24日午後9時50分PST

また、リシャール・ジェフロワの日本酒造りの拠点は富山県中新川郡立山町ですが、同県で日本酒を造っている桝田酒造の桝田隆一郎氏とも深い付き合い。

桝田酒造の代表銘柄日本酒である「満寿泉」のRシリーズはリシャール・ジェフロワの頭文字をとって命名したほどの間柄です。

ちなみにこのRシリーズで使われている酵母は、海外のドン・ペリニヨン酵母。

フルーティーな香りと米の甘み、ドン・ペリニヨン酵母により生み出されたゴージャスな酸味が楽しめます。

もし手に入ったら、ドン・ペリニヨンをここまで世に知らしめた海外のリシャール・ジェフロワと富山県の日本酒造社長との絆に想いを馳せつつ召し上がってはいかがでしょうか。

日本の食文化から受けたスピリチュアルな衝撃

「礼之間 - 龍源院」大徳寺 - 京都Photo credit: snakecats on VisualHunt / CC BY-NC-ND

カリフォルニアで「あなたのワイン人生でもっとも素晴らしかったことは何か」とのインタビュアーの質問に答えるリシャール・ジェフロワ。

その回答はドン・ペリニヨンでもなくブドウでもありませんでした。それはなんと、2000年に日本を訪れた時の体験。

広大な敷地を誇る京都の禅寺 大徳寺を訪れて、日本の伝統的な精進料理を食べたことが人生で一番素晴らしかった、と答えています

肉も魚も使わず、素材を余すことなく使い切って旨味を活かした精進料理。それが人生最高のスピリチュアルな出来事だった、と振り返るリシャール・ジェフロワ。

この魂を揺さぶるような日本での体験が、自国フランス料理もいつかはこの料理の真髄にたどり着く、そして自分はその料理に合う日本酒を日本で造る、という決意への導線になったことは間違いないでしょう。

日本の酒文化をリスペクト

 

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notch77さん(@catch_the_notch)がシェアした投稿 – 2019年 6月月16日午後1時01分PDT

彼は別のインタビュアーにもこう答えています。

「ブドウはこのままここに置いておけばいつかは発酵する。しかし、米はそのまま置いても自然には発酵しない。それなのに日本人の祖先は米粒で日本酒を造る方法を発見した。なんて素晴らしいことだ

私たちが日頃飲んでいる日本酒は私たちにとっては当たり前の飲み物でも、海外の人にとっては奇跡のドリンクとして受け取られているのです。

今後フランス料理のトレンドは日本酒と認識

 

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Nouvelle Cuisineさん(@nouvellecuisine_lc)がシェアした投稿 – 2014年 9月月11日午前6時25分PDT

現在、ヘルシー志向が高まりつつあるフランスでの一流の料理店では、肉、魚、バター、生クリーム、チーズなどをふんだんに使った料理は減少しつつあります。こってりとしたソースも影を潜め、小さな肉のかけらの上に乗っているのは少量のスパイスと岩塩1粒だけ

肉の焼き方も、フライパンでバターを加熱して肉を放り込む方法から、備長炭の上で余計な油を落としつつ焼く方法に変更。

盛り付ける皿も和テイストで、日本の海苔や昆布などの食材や生姜、わさび、山椒などの香辛料を使う新しいタイプのフランス料理。当然のことながらワインはこの料理に合いません

そこで、ソムリエたちが客に勧めるお酒は日本酒。日本酒なら日本の素材と喧嘩しない食中酒です。

ワインという強敵が勢力を温存しているフランスへの日本酒輸出金額は、2018年で3億円程度。しかし、10年前よりは確実に3.4倍以上は増え、日本酒ブームの兆しは見えています。

また、2017年から行われるようになった「Kura Master(クラマスター)」日本酒コンクールの存在で、日本酒を受け入れるベンチマークレストランが増えれば、地方でも日本酒が飲まれるようになるであろうことは想像に難くありません。

 

「Kura Master」についてはこちら

🍶日本酒メディア

🔸日本酒の常識はもう非常識!? 新常識で造った日本酒が国際的に認められるようになった本当の理由🔸

審査員はフランス人ソムリエ、レストラン関係者、ホテル・料理学校関係者…とフランス一色のコンクールですが、日本酒はこうあるべき、という常識や先入観がない状態でブラインドティスティングによる公平な審査が行われます。…

そういった追い風があるからこそ、リシャール・ジェフロワも残りの人生を日本酒造りにかける決心がついたのでしょう。

富山県立山町の自然に惚れ込む

棚田風景Photo credit: n_n.kenjirou on VisualHunt / CC BY-NC

実は、リシャール・ジェフロワはシェフ・ド・カーヴを引退する2年前、2016年夏に立山町を訪れています。

その時、白岩地区を訪れた彼は、霊峰立山を臨みつつ富山湾を見渡す高台にある棚田を非常に気に入ったとのこと。

それもそのはず。富山湾は春と冬には蜃気楼を発生させ、日本三霊山の1つである立山連峰は冬から春にかけて美しく雪化粧されるのですから、誰もが心を動かされるのです。

 

 

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@shimapontaがシェアした投稿 – 2019年 6月月16日午前1時20分PDT

降雪量が多い富山県では春になるとミネラルを豊富に含んだ雪解け水になり、落差日本一を誇る「称名滝」のパワーも増してきます。

海外,日本酒Photo by harunoume on 写真AC

えん堤の高さ186メートル、総貯水量2億立方メートルでスケールは日本最大かつ、世界でも有数の規模を誇る「黒部ダム」。立山町からのルートを選べば、

ケーブルカー高原バス立山トンネルトロリーバスロープウェイケーブルカー

を乗り継いでの旅を楽しめて、大自然も心ゆくまで満喫!

 

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SOUMAさん(@souten708)がシェアした投稿 – 2019年 5月月26日午前2時20分PDT

温泉もあるキャンプ場は夏場もヒンヤリ!星が迫り来る絶景は圧巻です。

 

「キャンプの種類、持っていきたい日本酒、おつまみ、便利グッズ」についてはこちら

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🔸キャンプに日本酒も連れてって!持っていきたいボトル酒、軽量熱燗グリル、アイデアおつまみ、便利グッズもご紹介🔸

日本酒好きのキャンプの楽しみと言えば、自然の景観を愛でながら日本酒を飲むこと。居酒屋や自宅では味わえない新鮮な空気をおつまみにすれば…

 

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Hideaki・451さん(@ine_nagatsuki)がシェアした投稿 – 2019年 5月月26日午前6時39分PDT

また、立山町は2メートル越えの雪が降ることも珍しくない特別豪雪地帯。

4月下旬から6月下旬にかけて出現する雪の壁は高さ20mにもなり、海外から訪れる人にとっては忘れられない見所の1つになるはず。

世界中から訪れる人の心に突き刺さるような自然の美しさにも恵まれている立山町ですが、日本酒造りの根幹であるお米も優れた品質

 

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Okubo Genjiさん(@okubo_genji)がシェアした投稿 – 2019年 6月月3日午前5時52分PDT

ミネラルたっぷりの雪解け水で育った棚田米は、身がしまってほんのり甘くて旨味凝縮…

 

「棚田米」についてはこちら

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🔸【コシヒカリで日本酒】食べて旨けりゃ飲んでも旨い!生産量1%の希少米が醸す純米大吟醸を飲んでみた🔸

標高300m以上の山沿いの棚田で育てられたコシヒカリは、朝晩の寒暖差が大きく日当たりも良好なこともあって甘味が強く、噛めば噛むほど旨味が出てきます。…

ここで日本酒を造り、和食とともに供する宿泊施設を造れば、リシャール・ジェフロワつながりでセレブ、バイヤー等が訪れることは想像に難くありません。また、フランスを中心としたヨーロッパや海外への日本酒輸出も拡大!

それがSNSで拡散され、海外ブームから逆に日本へのブームも創出される…とトントン拍子に進む予定だったのが、まさかの頓挫。

その原因は、日本酒の酒造免許です。

日本で日本酒を造ることの難しさ

 

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KUHEIJIさん(@kamoshibito_kuheiji)がシェアした投稿 – 2019年 3月月13日午前5時17分PDT

新しい日本酒を作りたい!海外の人だけではなく、日本でもそう思っている人は少なくはありません。

しかし、日本の法律では新たに日本酒の酒造免許を取ることは不可能なのです

日本酒の世界を変えるかもしれない斬新なアイデアを持つ意欲的な人たちは、この規定の前では何も為す術がありません…。

立ちはだかる「需給調整要件」

海外、日本酒、ブームphoto by LovePik

日本には、「需給調整要件」という規定があります。

この規定は「業界全体で生産量が前年割れしている品目は既存事業者の保護のため新規参入を認めない」というもので、日本酒はまさにこれに適合。

日本酒造りに新しい風を吹き込みたくても、この規定のためにどれだけの人が地団駄を踏んだことでしょうか。

リシャール・ジェフロワもそのうちの1人。

自分の酒造を日本に作り、そこで思い通りの日本酒を醸し、ワインを超える世界の日本酒という新しい可能性を試したい、との熱い思いは消滅しかけていました。

酒造譲り受けで日本酒造り開始

海外、日本酒、ブームphoto by LovePic

酒造設立には、免許、金、人脈とノウハウ、多大な時間が必要ですが、ここに解決策が登場。

一般的に、酒造免許を既存の酒造から譲り受けるにはM&A(merger and acquisitionの略:合併と買収の意)を利用することも1つの手段とされています。

リシャール・ジェフロワが実際にM&Aで問題を解決したのかどうかは不明ですが、立山町長の仲介で、休業中の酒造から日本酒の酒造免許を譲り受けています。

そこから国税庁に書類を提出して認可が下りるのを待つのですが、普通、認可が下りるまで6ヶ月はかかる、と言われています。

そんな苦労を乗り越えて、2年前から彼が温め続けていた日本酒プロジェクトにゴーサイン。

めでたく誕生するリシャール・ジェフロワ代表の酒造名は「白岩酒造」、ブランドは「IWA」

ブランドイメージはオーストラリア出身のデザイナーで、アップルウォッチのデザインも手がけたマーク・ニューソン氏、醸造所を設計するのは新国立競技場の設計で世界的にも有名な建築家 隈研吾氏とそうそうたる顔ぶれ。

きっと今までにないゴージャスな酒造ビジュアル系日本酒が生まれるのでは…!

酒ソムリエPhoto credit: まぽ on 写真AC

そして、ソムリエ ベストをビシッときめた男性が日本酒をワイングラスに注いで、にっこりと試飲を勧めてくれるのではないでしょうか♪

立山町のバックアップ獲得

運命の女神はさらにリシャール・ジェフロワに微笑みかけます!

立山町が酒造用の保管室や商談ルームを建設

海外、日本酒、ブームPhoto credit: 紅色死神 on Visualhunt / CC BY-NC-SA

立山町は酒造周辺に、日本酒の保管、展示、商談、酒蔵ツーリズム用の研修などを行う拠点「立山ブランド海外展開戦略施設」を造り、地域活性化の起爆剤にする計画を発表。

経済衰退、人口減少、高齢化による過疎化が進んでいる立山町は、リシャール・ジェフロワの日本酒造と連携して事業を拡張し、町を潤していく予定なのです。

国も地方創生の対象事業として日本酒酒蔵を認定

それを受けて、国が地方創生拠点整備交付金の交付対象事業に認定したことで 立山町は3億円を獲得

立山町が日本酒造用地を買収して整地

海外に販路を持つ日本酒造が町内で操業すれば酒米の需要は増し米農家も潤い、日本酒を軸とした独自ブランド、地元特産品、農産物加工品の海外への流通も期待できるとし、酒造建設地は町が買収して造成してくれることに!

大手医薬品メーカーが隣接してハーブ園とリゾート施設を建設

また、富山市の医薬品メーカー前田薬品工業が、日本最大級のハーブ園施設に囲まれたリゾート施設を立山町に建設すると発表。このリゾートにはアロマ工房、レストラン、イベント施設、宿泊施設、温泉、美容サロンも含まれています。

長期滞在型のリゾート施設は水田と霊峰立山の自然景観と合体することで、海外にも新しい癒しの世界観を発信。

デラックスな宿泊施設に泊まる海外からの旅行者も、ここで日本酒と和食を楽しみ、心からリラックスできることでしょう。

リシャール・ジェフロワが考える、これからの日本酒造のあり方

東京2020を前にして、インバウンドやブランディングなどの単語が飛び交う日本。

その中でお伝えしたい言葉が1つ。

それはリシャール・ジェフロワが友人である桝田酒造の当主・桝田隆一郎氏に語った「ラグジュアリー」です。

日本酒にはラグジュアリーが欠けている

ヨーロッパには『ラグジュアリー』という言葉があるが、日本にはない。君たちはラグジュアリーが何か、わかっていない。君たちに任せていたら、日本酒は終わってしまう。

「なに、この上から目線!」と憤慨するのは少々お待ちください。そして、日本酒の将来を少しだけ考えてみてください。

フランス最上級のスパークリングワインを生産するシャンパーニュ地方。

その中でも最高級の地位にあるドン・ペリニヨンを有するモエ・エ・シャンドン社が、ラグジュアリー路線を打ち出さずに、

  • 品質で勝負だ
  • 黙っていても客はいつかはわかってくれる

とばかりに質素なアピールをするだけで終わっていたら、ここまで世界的に有名になっていたでしょうか。

富裕層は高価なドン・ペリニヨンを愛したでしょうか。

高価なシャンパンは売れるのに、日本酒は伸び悩む現実を直視

記事の冒頭でもご紹介しましたが、国内での日本酒の消費量は低迷中と言うのに、ラグジュアリー路線を進むシャンパン輸入額は年々増加しているのです。

日本酒全体の需要が落ちている中、特定名称酒は増加傾向にある、との嬉しいニュースはありますが、正直言ってそれは微々たる増加に過ぎません。

国が発表しているグラフを見ても、目を凝らしてみなければわからないくらいの量です。

日本酒にラグジュアリーというエッセンスを注入

海外、日本酒、ブームPhoto credit: Rog01 on Visual hunt / CC BY-NC-ND

上記画像はモエ・エ・シャンドン社のオフィシャルショップ。

そこでは非日常の贅沢な時間が流れ、誰もがリッチでエレガントな気分になり、日頃の節約を忘れ、人生を美味しくしてくれるシャンパンをついあれこれと買ってしまう雰囲気があります。

テイスティングコーナーでは、並み居る男性客を退けて、レディーファーストでシャンパンを注いでくれた、スッとした風貌のギャルソン。

彼の素敵なサービスにうっとりしたあとだけに、あなたの財布の紐は緩みっぱなしになってしまいませんか?

海外,日本酒Photo credit: petachow on Visual Hunt / CC BY-NC-SA

こちらはシャンパンを保存するカーヴ。全長30kmにも及ぶカーヴには、ヴィンテージになるために2000万本ものシャンパンがひっそりと眠っています。

この光景を目の当たりにして「いつの日か人生に成功して全部買い占めてやる!」との想いが突き上げてきませんか?

富裕層向けのラグジュアリー戦略が必要になる日本酒

 

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RIZU Modern Japanese Cuisineさん(@rizusg)がシェアした投稿 – 2019年 6月月19日午前2時40分PDT

これから日本酒が海外のフランスワインと対峙して世界トップクラスの売り上げに持っていくためには、ある程度の資産を持っている層をターゲットにして、さらに華やかなプロモーションを仕掛けていくことも必要です。

なぜなら、彼らは特別な体験にはお金を惜しまないから。

世界一旨いもの、世界一楽しませてくれるもの、これ以上は望めない体験に糸目をつけないアッパー層に、

この日本酒は日本人でもなかなか飲めない特別な酒、さらにミステリアスなバックグラウンドさえある、しかも毎日飲んでもあなたの健康を損ねることがない、女性の美容にも貢献する奇跡の酒だ

と認識させ買ってもらうためには、モエ・エ・シャンドンのようなラグジュアリーでゴージャスな空間と、イメージを創出する必要がある、でなければ日本酒はいつまでたってもハイエンドに到達できないし、フランスワインには到底太刀打ちできないだろう。

世界の贅を知り尽くしたリシャール・ジェフロワだからこそ言える「ラグジュアリー」。それはこのような意味ではないか、と推測します。

まとめ:リシャール・ジェフロワのIWAを試す前に飲んでおきたい日本の銘酒

ところで、リシャール・ジェフロワが代表を務める酒造は一体いつ完成するのか?誰もが気になっているのではないでしょうか。

私も記事でご紹介している関係上、心配になって探ってみましたら、工期が遅れている様子…。

なんと立山町の「立山ブランド海外展開戦略拠点施設造成工事」の入札は、やっと2019年3月に行われたばかり。

この工事が終了して造成された土地に酒造が造られるわけですから、四季醸造ならともかく、リシャール・ジェフロワの酒造が今年の日本酒の仕込みに間に合うかどうか微妙なところです。

 

「四季醸造」についてはこちら

🍶日本酒メディア

🔸日本酒には四季がある!それぞれの季節をしみじみ味わう【日本酒の名称】🔸

最近は空調設備が整ったことから一年中醸造が可能(四季醸造)になりました…

 

いずれにせよ、リシャール・ジェフロワが醸す日本酒がどのような味になるのかも興味津々です。

白岩酒造のIWAを飲むのはまだ先になりそうですが、どうしても待ちきれない人は「純米大吟醸 越王(こしわ)兵庫特A山田錦仕込み」を飲みながらお待ちになってはいかがでしょうか。

私が「越王」をお勧めする理由は…、

フランスのシャンパンの仕上げには「ドサージュ」と称される糖分入りの「門出のリキュール」を添加することが通常だが、最近の健康志向から「ノン・ドサージュ」のスパークリングワインが注目されている

とのフランスからのニュース。

ガストロノミーに敏感なリシャール・ジェフロワのことだから、彼が目指す日本酒はノン・ドサージュ、つまり純米酒では、と睨んでいるのです。

純米酒はお米の味わいを生かした作りになっているので、逆に言えばお米はしっかりと選別されたものを使わないと納得できる味にはなりません。ラッキーなことに立山町の山田錦は高品質。リシャール・ジェフロワもその点を踏まえてこの地を選んだはず。

 

「山田錦など酒造り専用のお米」についてはこちら

🍶日本酒メディア

🔸酒造り専用に作られるお米「酒米」について詳しくなろう!🔸

酒米とは簡単に言えば、日本酒造り専用に開発されたお米の品種です。酒米にどのような種類があるのか、酒米と私たちが普段食べているお米にはどのような違いがあるのか、気になる方はぜひチェック…

そこでお勧めしたい日本酒が「純米大吟醸 越王(コシワ)」です。

「越王」の使用米は、酒米の王様「山田錦」の中でも最上の米を生産している兵庫県特A地区で生まれた山田錦。それを35%まで磨き上げ、越後鶴亀の中でも最高峰の日本酒に仕上げています。

兵庫県特A地区とは、六甲山西部にある三木市、加東市を指します。この地区の土壌は粘土質、さらにこの棚田での夏の気温格差は10℃以上あるため、優れた山田錦が生産されます。

メロンを思わせるフルーティーな香りと爽やかな酸味、山田錦の甘味と旨味が口の中で渾然一体となり極上のハーモニーを奏でる「越王」は、それでいて、舌に残らないスッキリとした飲み心地。

熟練した杜氏の技が冴える「越王」を、ぜひお中元にもご利用ください。

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参照サイト

・ 47NEWS 全国新聞社ネットワーク「富山の日本酒を世界へ 仏の著名シャンパン醸造家 立山町に醸造所

・ 内閣官房内閣広報室「地域再生計画

・内閣府地方創生推進事務局「生産性革命に資する地方創生拠点整備交付金の交付対象事業の決定(第2回)
について」

・日本経済新聞「日本酒の醸造施設 農業や観光 波及期待 富山県立山町の舟橋貴之町長

・Facebook「ワインガーデンあしび

・Plus62「富山きときとDIARY本物のラグジュアリー。

・立山町役場「町長コラム 日本酒醸造会社の誘致を進めています。

・FUNDBOOK「酒蔵の廃業を救う!ブームを影で支える日本酒業界のM&A事例8選

・MSN「日本酒がワイン大国「フランス」に攻め込む理由 総輸出金額ではわずか1%にすぎないが…

・NJSS「立山ブランド海外展開戦略拠点施設造成工事

・T:THE NEW YORK TIMES STYLE MAGAZINE「Celebrating the Legacy of Dom Pérignon’s Chef de Cave Richard Geoffroy

・The Australian Financial Review「Why Richard Geoffroy, chef de cave at Dom Perignon, never drinks on a plane

・Wine and Beer club「Q&A:Richard Geoffroy, Dom Perignon Cellar Master

・La Champagne de Sophie Claeys「Une vie après Dom Pérignon ! Richard Geoffroy, producteur de saké

※この記事は参考となる情報をもとに筆者独自の見解を述べたものです。必ずご自身の責任と判断において情報をご利用ください。その結果生じた直接的または間接的な損害について筆者および発行者は一切の責任を負いません。あらかじめご了承ください。










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