樽

日本酒というバックボーンをしっかり保ちつつ、肉料理にもすんなり合う「ワインみたいな日本酒」や、大人の時間をまったり過ごせる「ウイスキーみたいな日本酒」があるといいな、と思ったことはありませんか?

そんな日本酒、実はあるんです!それが今話題の「樽熟成日本酒」

新しいところでは、「シーバスリーガル」の樽で日本酒を熟成した『リンク 8888』。

蜂蜜のような甘みを持ちつつ、スコッチウイスキーの香りも楽しめる新しいタイプの日本酒であること、さらに日本での発売本数は250本のうち、わずか50本に限られている、と発表されたことで誰もがその味に興味津々!

しかし、「そもそも樽熟成日本酒って一体何?」と不思議に思っている人もいるはず…。

そこで今回は、

  • 日本酒を樽で熟成させることのメリット
  • 日本酒熟成に使われる樽の種類
  • おすすめの樽熟成日本酒銘柄
  • 樽熟成日本酒を自分で作る方法
  • 海外で樽熟成日本酒が注目されるわけ

など、樽熟成日本酒について徹底的にご紹介していきます。

『樽熟成日本酒』生みの親はスコットランドの密造者?

スコットランド国旗

樽で熟成させる酒、と聞くとウイスキーやワインを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。そして「そのままでも美味しい日本酒を、なぜ樽でわざわざ熟成させなければいけないのか」と疑問に思われる方も少なくはないでしょう。

その答えは、樽で熟成させると酒はもっと旨くなるから…なんです。

樽で熟成させた酒の旨味を人間が知ったのは、ちょっとした偶然のきっかけがあったからなのです。

ウイスキーの祖先は無色透明のニューポット

 

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川路 みきさん(@miki_miharu)がシェアした投稿 – 2018年11月月7日午後2時50分PST

昔、ウイスキーは今のように琥珀色で香り高いものではなく、無色透明の原酒(ニューポット)でした。

ニューポットとは、

単式蒸溜器(ポットスチル)から溜出したばかりの未熟成なモルトウイスキーの事。
ウイスキーの製造工程中、発酵を終えてできたもろみは、ポットスチルで初溜、再溜と2度の蒸溜が行われます。
(中略)
ニューポットは無色透明でアルコール分は65〜70%、若く荒々しい風味をもっていますが、ホワイトオークの樽に詰められ熟成がすすみ、やがてウイスキー独特の深い琥珀色とまろやかでこくのある味と香りをもったウイスキーとなるのです。

引用元:Weblio

当時のニューポットは雑味のないクリーンな味で、いわば熟成していない若い焼酎のようなもの。

若い酒をまろやかな味、琥珀色のウイスキーにするためには樽熟成が必要ですが、樽で酒を熟成させるという発想はその時代にはありませんでした。

樽熟成の始まりはスコットランドに課された重税

TAXとつづられた四角い木の木片とお金

1707年にイングランドに併合されたスコットランドには酒造りに高い税率がかけられており、そのためこっそりと酒を造る者も出現。彼らはこの酒を税吏員の目につかないようにオーク樽に入れて隠しておいたのです。

そして、ある日その酒を飲んでみるとなんともまろやかで色は琥珀色、さらにえも言われぬ芳香を放っていた…というのが樽熟成酒造りのきっかけとなった、とされています。

それ以降、ウイスキーの原酒を樽に入れて熟成することは、ウイスキー造りでもっとも重要な工程となっています。

また、酒をこっそりと樽に詰める作業は月が煌々と輝く夜が選ばれたため「ムーン シャイナー(酒の密造者)」とも呼ばれるようになったとか…。

日本でも明治時代には日本酒に対して高い税金が課せられた歴史があります。そしてスコットランドと同じく、日常的にどぶろくが密造され家庭内で消費されていたと言われていますが、もしかして樽に入れて隠していた人もいるかもしれませんね。

※明治政府が酒造に課した厳しい税金についての記事はこちら

日本酒を知り尽くした大人の酒!おすすめ【ワンランク上の長期熟成古酒】

日本では移送手段として樽利用

たくさんの酒樽

日本での酒造りの起源は稲作が始まった弥生時代とされています。その時代は甕(かめ)を用いて造られています。それ以来、室町時代までは主に甕での日本酒造りが主流でした。

 

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しかしその後、安土桃山時代には防腐作用があるヒノキやスギ製の桶(おけ)を利用するようになり、出来上がった日本酒は木樽に詰めて輸送されるようになりました。これが、日本における樽利用の始まりです。

これは、単に移送手段として樽を使ったに過ぎず、熟成させるという目的で使われたわけではありません。

しかし、樽に入れられたこの頃の日本酒はフィトンチッドなど爽やかな香りがほんのりと感じられ、木独特の味わいが移った日本酒であったことが想像されます。

そして時は移り、大量生産に向かない、手間がかかる、などの理由で木桶での酒造りは廃れ、現代では多くの蔵では仕込みや貯蔵にホーローやステンレス製タンクを使っています。したがって、木の香りを楽しめる日本酒はセレモニー用の樽酒などごくわずか…。

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1999年 樽熟成日本酒プロジェクト始動

1999年 樽熟成日本酒プロジェクト始動と話す女性

その後、ワインやウイスキーにならって、日本酒の樽熟成を行う酒造が現れました。

私が調べた限りでは、最初に樽熟成日本酒を造ったのは月桂冠(読者の皆さん、間違っていたらご連絡ください)。何と1999年から樽熟成日本酒のアイデアは存在していたのですね!

日本初の樽熟成日本酒の名は「シェリー樽熟成酒 八年貯蔵 720ML」(シェリーは酒精強化ワイン)。月桂冠では1999年から2007年まで日本酒を樽内に貯蔵し、2008年に100本限定で販売(1)しています。

それ以来ウイスキー樽、バーボン樽、ワイン樽、シェリー樽、カルバドス樽などで日本酒を熟成する酒造が続々と出現。日本酒造りの老舗からベンチャーまで、幅広く樽熟成日本酒に興味を持ちはじめるようになったのです。彼らが造り出した樽熟成日本酒の味と香りのバランスは、いわば「御墨付き」。

 

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日本酒 tadaaki dobashiさん(@japanese.sake.love)がシェアした投稿 – 2018年 4月月14日午前5時31分PDT

日本酒を樽熟成させる蔵元は、鍛え上げられた味覚を持つ日本酒のプロフェッショナル、つまり樽熟成日本酒は味に厳しい彼らの舌を満足させた新しい日本酒、ということの証明でもあるからです。

樽熟成日本酒の特徴

 

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Sun Tae Chungさん(@tai_rubber)がシェアした投稿 – 2017年10月月2日午前7時39分PDT

日本酒における樽熟成とは、主にウイスキーやワインなどを貯蔵していたオーク樽に日本酒を貯蔵し、香りや味わい、色に深みを持たせる、と言うことです。

樽で熟成された日本酒には以下のような特徴があります。

樽熟成日本酒にはオーク材の複雑な香りがプラスされる

ワインやウイスキー熟成に使われるオーク樽には、バニリン、ラクトン、オイゲノール、ゲラニルアセトンなどの香気成分、また樽を焦がすことで発生するマルトール、シクロテンの香りもあります(2)

それぞれの成分がバニラ香、ココナッツ香、スパイス香、フローラル香、アーモンド香を日本酒に与えて華やかさと熟成感を醸し出し、樽内部の焼いた部分からはトースト香を日本酒に加えます。

香気成分 香りのタイプ
バニリン バニラの甘い香り
ラクトン ココナッツの甘い香り
オイゲノール クローブのスパイシーな香り
ゲラニルアセトン フローラル系の香りと風味
フルフラール アーモンドの香り
グアイアコール スモーキー風味
マルトール フルーティー、カラメル風味
シクロテン カラメル、メープルシロップ風味

樽熟成日本酒にはウイスキーやワインの風味がプラスされる

ウイスキー

日本酒の樽熟成に用いられる樽の多くは、ウイスキー、バーボン、ワインなどの熟成に使ったオーク樽の再利用なので、日本酒の旨味はそのままに、酸と甘み、ウイスキーやワインの香りがプラス。

事実、パリや香港などでも樽熟成日本酒は高い評価を受けています。

  • 淡麗辛口が苦手な外国人の口に合う
  • 日本酒が初めての人も、ワイン風味の樽熟成日本酒なら違和感なく飲める
  • 日本酒にはないシャンパンゴールドが食事に華やかさを添える

上記の理由から、日本だけではなく、今後海外での樽熟成日本酒人気は高まっていく、と各酒造は見通しを立てているのではないでしょうか。

樽熟成日本酒は洋食に合う

 

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@rockets66がシェアした投稿 – 2018年12月月24日午後9時59分PST

現在の食生活は和食よりも洋食。魚よりも肉の割合が高くなっています。

普通酒以外の日本酒の売り上げは増加しているとは言え、ウイスキー、ワイン、ビール、酎ハイ人気は根強いものがあります。

※山田錦を使い、旨くてお得な普通酒についての記事はこちら

この旨さでこの値段?山田錦使用の【普通酒おすすめ5選】口コミ付き

日本酒が酎ハイやビールなどに負けているのは、現在の食生活と日本酒の味わいがマッチしなくなったことも原因のひとつ。とすると、さっぱり味よりもオイリーな料理も好まれるようになった今、日本酒も変わる必要が出てきているのかもしれません。

ウイスキー樽やワイン樽で熟成させた日本酒は華やかでエレガントな香り。味わいもしっかりしたフルボディ

樽熟成日本酒は、現在人気の熟成牛肉に合う新日本酒として、海外ではステーキや濃厚なソースに合うエキゾチックな日本酒として愛され、今後ワインファンが日本酒ファンに転向するなんてことになる可能性も否めません。

樽熟成日本酒は飽きがこない

ウイスキーやワインは樽の中で寝かせることで香り、色、味わいが深く変化します。日本酒も同じく、樽熟成することで丸みを持った味に変化。口中でのトゲトゲしい刺激もなく、いつまでも飽きずに飲み続けられます。

樽熟成日本酒のボトルが雰囲気をお洒落にする

 

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つるやももこさん(@momokokokoa)がシェアした投稿 – 2018年10月月30日午後3時34分PDT

ワイン熟成に用いられた樽を利用した場合は、樽熟成日本酒を詰める瓶もワイン風デザイン、栓もスクリュー型ではなくコルクを使っている樽熟成日本酒もあります。

ウイスキー熟成に用いられた樽を利用した場合は、ウイスキーを思わせる角瓶に詰めた樽熟成日本酒もあります。どちらも従来の日本酒を想像させず、思わす手に取りたくなる洒落たデザインです。

お家パーティーでは、樽熟成日本酒はテーブルを特別な雰囲気にアップグレード普通の日本酒をプレゼントするのはちょっと気が引けていた人も、瀟洒なデザインの樽熟成日本酒なら、ウイスキーやワインの感覚で相手に渡せますね!

※プレゼントにいかが?おすすめ日本酒グッズ記事はこちら

プレゼントにも最適!誰もが喜ぶ【日本酒グッズ】おすすめ7選

樽熟成日本酒は樽酒、熟成古酒とはここが違う

しかし、ここで疑問が湧いてきませんか。樽に入れた日本酒「樽酒」、熟成させた日本酒「熟成古酒」はすでに存在しています。樽熟成日本酒とはどのような違いがあるのでしょうか。

樽熟成日本酒と樽酒の違い

 

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KAZUMI HASHIMOTOさん(@hashimo_tokyo)がシェアした投稿 – 2018年12月月31日午後10時17分PST

おめでたい席で樽酒を一度でも味わうと、ほとんどの方がその旨さに驚愕。その原因はヒノキやスギの移り香と、木が持つポリフェノールと日本酒がミックスされたことによる複雑な味わいからくるもの(3)普段私たちが飲んでいる日本酒とはまるで別物のようです。

しかし、種類にもよりますが、鏡開きなどで使われる樽酒は短期間だけ樽に入れられ、樽の香りを日本酒に調和させた日本酒。

それに対して、樽熟成日本酒は最低でも6ヶ月以上樽に保存されているので、色、香り、味わいはさらに深まります。

また、ヒノキやスギの香りをまとった日本酒は魚を使った和風料理にベストマッチ。しっかりした味の肉料理には合わせづらい場合もあります。

樽熟成日本酒と熟成古酒との違い

熟成古酒は、主にタンクや瓶の中で熟成された日本酒です。熟成されるにつれて本来の日本酒とは違った深い味わいに変化し、時には紹興酒にも例えられるくらい濃い色を持っていることもあります。

また、熟成古酒の熟成期間は非常に長く、中には50年越えの超熟成古酒もあるとか…。

 

それに対して樽熟成日本酒は、

  • 日本酒本来ののフルーティーな風味を出来るだけ残していること
  • 樽熟成からくる酸味と旨味の調和がとれ、奥行きのある味わいと香りがプラスされた日本酒であること

というコンセプトのもとに造られています。

しかも、「樽内部の焼き」の影響でうっすらとしたゴールドに色が変化することで、ゴージャスな雰囲気も持ち合わせています。

さて、ここまで読むと、今すぐにでも樽熟成日本酒が飲みたくなってきませんか?

ここからはおすすめの樽熟成日本酒をご紹介していきますので、購入されるときはぜひ参考にしてくださいね。

おすすめの樽熟成日本酒*厳選5本

樽熟成日本酒の風味は、大まかに2種類に分けられます。

  • ウイスキー風味
  • ワイン風味

今回はウイスキー醸造後の樽、まっさらのオーク樽、カルバドス醸造後の樽、シェリー醸造後の樽でエイジングした樽熟成日本酒を厳選してのご紹介です。

シーバスリーガル樽で熟成、ブレンド樽熟成日本酒『リンク 8888』

 

スコッチウイスキーの名門と日本酒の老舗蔵元が、元サッカー選手の橋渡しで奇跡のタイアップ。香味豊かなブレンデッドウイスキーを熟成した樽で日本酒原酒を樽熟成しブレンドした『リンク 8888』は、話題性のある樽熟成日本酒でもあります。

仕上がりは、まさにシーバスリーガルの「アート・オブ・ブレンディング」精神を見事に体現した樽熟成日本酒、と話題になりました。

しかし『リンク 8888』は、富山市の桝田酒造店で50本のみの販売。激レア樽熟成日本酒なので今となっては手に入れることほぼ不可能かもしれませんが、幸運にも飲む機会があればぜひお試しを!

リンク8888 Amazonはこちら

ウイスキー樽熟成日本酒『ウイスキー樽で貯蔵した日本酒』

 

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Akihiko Higuchiさん(@akihikohiguchi)がシェアした投稿 – 2018年12月月30日午前7時12分PST

そのまんまの命名でとてもわかりやすい「ウイスキー樽で熟成した日本酒」です。

樽は日本のウイスキー蒸溜所で使われていたウイスキー樽を使用。度数は日本酒にしては珍しく19度、と高めです。辛口とはいえほんのりした甘みも感じ、酸味があるため濃い味の食事と合わせても美味しくいただけます。

飲み方はウイスキーと同じくオンザロックや水割り、お湯割りなどお好みで。ウイスキー感が後を引くので、チョコレートと合わせるのもおすすめ!

Amazonウイスキー樽熟成日本酒はこちら

アルコール43度オーク樽熟成日本酒『越後さむらいナポレオン』

 

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YOKIMONOさん(@yokimono.sg)がシェアした投稿 – 2018年 7月月7日午前3時05分PDT

「越後さむらい46度」の原酒をオーク樽で熟成。オーク樽が持つ香りや味が日本酒とじっくり融合し、出来上がった酒はまるでブランデーやコニャックを思わせる樽熟成日本酒です。ソフトな味わいと豊かなアロマ、とろけるようなテイストを持つこの樽熟成日本酒は、ストレートで舐めるようにじっくり味わうのがおすすめです。

玉川酒造の越後さむらいナポレオンはこちら

 

女子受け抜群!ノルマンディー風樽熟成日本酒『カルバドス樽酒 comica(コミカ)』

フランス北部のノルマンディー地方にあるカルバドス県。リンゴ酒を樽で熟成させたブランデー「カルバドス」の産地です。日本ではあまり馴染みがない「カルバドス」ですが、樽がもたらす風味、リンゴや凝縮されたフルーツ類の香り、干しぶどうのニュアンスは女性にも人気です。

そんなカルバドスの樽を使って熟成させた日本酒が「comica」。リンゴの甘い香りと味わい、清々しいアロマは、ぜひ冷やして香りを楽しみながらお飲みください。

カルバドス樽酒Amazonはこちら

白ワインでは物足りないあなたに『シェリー樽熟成大吟醸樽出し原酒』

 

 

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全国酒蔵図鑑 酒通販のCRAVITONさん(@craviton)がシェアした投稿 – 2017年 6月月29日午前5時54分PDT

シェリー酒とは、酒精を強化するためにブランデーを加えた白ワインのことです。生産地は南スペインのヘレス・デ・ラ・フロンテーラ。

シェリー酒樽には白ワインの香りとブランデーの深い味わいが染みついています。そんなシェリー樽で熟成された大吟醸酒の味わいはどう変化したのでしょう。日本酒大好きでワインもイケる口の方は想像するだけで生唾モノですね。

真名鶴酒造がシェリー酒樽で熟成した大吟醸酒は吟醸香にほのかなバニラ香とレーズン香が混じり合い、黒砂糖のようなまったりした味わい。異彩を放つ強めの風味は、濃厚味の洋食に負けません。

ワイン樽熟成日本酒よりも個性を強調するシェリー樽熟成日本酒の色は華やかなゴールド。地中海からの心地良い風を感じながら、はるか遠くスペインはアンダルシア地方を想いつつお召し上がりください。

シェリー樽熟成の日本酒Amazonはこちら

 

簡単!日本酒を自分で樽熟成『ビンテージ酒DIY』方法

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Yusuke shibakawaさん(@sutashiver123)がシェアした投稿 – 2017年 3月月22日午前7時49分PDT

できることなら自分で樽熟成日本酒を作ってみたい!そう思っている日本酒好きは少なくありません。そんな酒DIYerにご紹介したいグッズが「OAK BOTTLE(オークボトル)」。

OAK BOTTLEさえ手に入れれば、飲みきれずに残った日本酒を入れて2〜3日待てば樽熟成日本酒の完成!ミニチュア版とは言え、オークが持つ独特の香り、スモーキーな味、色合いが日本酒に加わり熟成味を楽しめます。もちろん、十分に熟成されていない安価なウイスキーやワインにも使用可能。

ブラックニッカクリアーブレンドに使用しました。24時間後に色は大分濃くなり味もまろやかに、48時間後色の変化は大差ありませんでしたが、アルコール臭さは全くなくなり、上品なウィスキーになりました。
しかし表面に死に節がありそこからの漏水が止まりませんでした。もっとも付属のワックスを塗りこんだら止まりましたが、またいつ漏れ出すか心配なので☆2つマイナスです。

引用元:Amazon

樽熟成日本酒好きには夢のようなオークボトルですが、注意点が1つ。

お酒を入れる前に、必ずスウェッティングをすること。スウェッティングとはボトルに水を入れて木を膨張させる事前作業のことです。スウェッティングを怠ると、木目からお酒が漏れる原因になるので、くれぐれもお忘れなく。

樽型もあります。サイズは1Lから5Lまでの展開です。 Amazonオークボトルはこちら

 

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料理や和美_なごみさん(@ryouriya_nagomi)がシェアした投稿 – 2018年11月月8日午後8時59分PST

 

樽熟成日本酒をさらに美味しくするマイグラス

 

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リーデルさん(@riedel_japan)がシェアした投稿 – 2018年11月月24日午前3時14分PST

香りも色も楽しみたい樽熟成日本酒は、せっかくのアロマを逃さないチューリップ型のワイングラスがおすすめです。特に、リム(飲み口)のちょっと下部分にくびれのあるタイプならキュートでしなやかな雰囲気満載!

いつも飲んでいる日本酒と違うタイプのお酒を飲みたい時や日本酒が苦手な外国人を招待する時などにも、素敵なグラスで樽熟成日本酒を味わってくださいね。

まとめ:海外では『ワインより日本酒』を推奨!?

 

出典:[Linc Science] Overlooked benefits of sake for all people

海外では日本食は健康的と評価されていますが、日本酒も負けていません。この動画では、日本酒だけではなく酒粕についても紹介。ついでに甘酒は「飲む点滴」と表現して、甘酒ヨーグルトのレシピまで紹介しています。

その他にも日本酒の健康効果について言及している記事は多く、枚挙にいとまがありません。例を挙げると、ヨガのグローバルコミュニティー講師の説「ワインをやめて日本酒を飲みなさい」。

彼女が日本酒を推奨する理由は、

  • ガンになるリスク軽減
  • 骨粗鬆症の予防
  • 脂肪燃焼
  • アルツハイマー予防
  • 血流を改善して美肌に
  • ワインを飲んだ時に起こりやすい胃酸逆流は日本酒ではおこらない

など、手放しの褒めよう(4)

しかし、いまだに日本酒とは魚中心の日本食だけに合う酒、とのイメージが払拭されておらず、肉料理には合わないとの先入観から寿司店以外では日本酒を飲まない人もいます。

そんな人たちに、「樽熟成日本酒はステーキやこってりした料理にも合う日本酒」と認識してもらうことで、日本酒ファンをもっと増やせる可能性も見えてきました。

ベンチャーも加わっての樽熟成日本酒造り。これから日本国内や海外での展開が期待されますね!

※日本酒と健康についての記事はこちら

日本酒と糖尿病は無関係だった!【血糖値急上昇を抑える日本酒の働き】とは?

飲んで健康、塗って美肌【日本酒のスゴすぎる効果】

参考サイト

 

(1) 月桂冠「シェリー樽で熟成したこだわりの日本酒」

(2) 東北大学機関リポジトリ「酒類香気成分の研究」

(3) J-Stage「樽酒中の成分が食品の旨味に及ぼす影響」

(4) DOYOUYOGA「3 Reasons to Skip Wine and Go For Sake」