日本酒【サブスクリプション】が大好評!米『Tippsy Sake』の壮大ストラテジーで日本にも恩恵が!?

日本酒【サブスクリプション】が大好評!米『Tippsy Sake』の壮大ストラテジーで日本にも恩恵が!?

サブスクリプション、日本酒photo credit: arty822 三種飲み比べ 〜 久保田・〆張鶴・仙禽 via photopin (license)

アメリカのeコマースの世界は進化しています。

今までは1回の商品販売で終わっていたオンラインショッピングですが、現在ではプロが選んだ品物が定期的に送られてくるサブスクリプションボックスを利用する人が増えているのです。

Yummy Bazaarの世界の食べ物、スターバックスのコーヒー、Ipsyのコスメなども人気ですが、商品は人間用に限りません。愛犬用のおもちゃやスナックなどのサブスクリプションサービスも充実。

時間はないけれど、世界中の美味しいものや珍しいものを体験したい人達はますます増加していく見通しです。

その理由は、サブスクリプションボックスには、毎月自分にプレゼントが送られてくるような興奮があるから。届けられた箱を開けるたびに、何が入っているのか、ワクワクするからやめられないのです。人は体験にお金を費やすことに喜びを感じるものです。

そんな中、日本人CEOの「Tippsy Sake」がカリフォルニア州ロサンゼルスでローンチ。開始後わずか1か月で、なんと100人以上のユーザーを獲得しています。

今回は、

  • サブスクリプションサービスとは
  • サブスクリプションボックスとは
  • DTCとは
  • アメリカ初日本酒サブスクリプション「Tippsy」はなぜ人気?
  • 日本酒サブスクリプションビジネスの今後の見通し

についてご紹介します。

目次

サブスクリプションとは

サブスクリプション、日本酒photo credit: mikecohen1872 subscription via photopin (license)

サブスクリプションは「Subscribe」の「申し込む」からきています。

企業が提案するサービスに申し込んで、一定期間利用し、代金を支払う方式のことで「定額制サービス」とも言います。

私たちが現在定額料金を支払っている一般的なサブスクリプションサービスには、NETFLIXやジムの会員、スマホの定額プランなどがあります。

成長するアメリカのサブスクリプションサービス

サブスクリプションサービスの歴史は古く、17世紀から存在しています。

本や定期刊行物の出版社が始めたサービスがサブスクリプションの始まりですが、現在アメリカではこれまでにない急速なスピードで成長しています。

例えばNetflixの成長は年間+25%ですが、Spotifyは+48%、Pelotonに至っては驚異の+173%!高額プランにも関わらず、Pelotonの解約率は1%以下というから驚きです。


※Pelotonとは、エアロバイクを購入して自宅に設置。わざわざジムに出かけなくても最新のネット技術によってまるでジムにいるかのようにエクササイズ可能で、1時間弱で体脂肪700kcal以上を燃やす新しいフィットネスシステムです。普通のエアロバイクと違う点は、大型のディスプレイがバイクの前面に付いていること。毎月定額を支払うことでフィットネス教室の7000以上のライブコンテンツがストリーミング配信されるので、モチベーションキープ!まるでジムにいるかのようにトレーニングできます。そのうち日本にも上陸するかも!?

『PELOTON』についてはこちら

Peloton® | Membership | Get Unlimited Access to Peloton Classes

大人気!「サブスクリプションボックス」

サブスクリプション、日本酒photo credit: wuestenigel Kids with present box via photopin (license)

サブスクリプションサービスは定額料金で使いたい放題になるサービス(新聞のデジタル版購読や音楽配信など)が一般的ですが、アメリカでもっとも人気があるのはサブスクリプションボックスです。

サブスクリプションボックスとは、サイトに登録すればアイテムが定期的に家に届けられるサービスのことです。

サブスクリプションボックスが人気なワケ

 

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Doggies That Lunchさん(@doggiesthatlunch)がシェアした投稿 – 2019年 8月月8日午前4時26分PDT

サブスクリプションボックスは大きく2種類に分けられます。

  • 補充型サブスクリプションボックス…オムツ、コンタクトレンズなど必需品が自動的に補充される
  • キュレーション型サブスクリプションボックス…プロのキュレーターがセレクトした商品を受け取る

このうち、最近人気が出ているのがキュレーション型。時代は「1度限りの購入型」から「定額制の継続型」へと変化しつつあるのです。

しかし、サブスクリプションボックスは、なぜここまで人気になったのでしょうか。

人気理由①:意外性がある

サブスクリプション、日本酒Photo by mohamed Abdelgaffar on Pexels

プロがセレクトした商品は一体何なのか知らされていないので、ボックスを開けるまでのお楽しみ♪

例えば、サブスクリプションボックスの1つであるコスメ。自分がまだ使ったことがないハイブランドアイテムや試供品が入っていたりするので、こんな便利なものがあったんだ、という驚きやお買い得感で興奮します♪

自分がネットショップで選ぶ時には選択肢から外してしまいがちな商品が送られてくることもあるので、その良さに初めて気が付く楽しみもあります。

人気理由②:解約自由、手数料なし

 

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Freedom Japanese Marketさん(@freedomjapanesemarket)がシェアした投稿 – 2019年 3月月18日午前8時53分PDT

世界の商品をチョイスしたサービスも人気!自宅にいながら世界旅行をした気分になれます。

例えば、現在アメリカで人気第2位を誇る「Freedom Japanese Market 」は$12.99で日本のスナックや甘いお菓子の詰め合わせと季節の折り紙のプレゼントが毎月届きます。

しかも、送料無料。解約も手数料無料。いつでも入会していつでも解約できるので、誰でも安心して入会できます。


※「1年以内は解約手数料あり」、など期限を設けているサイトもあるので、入会する前に注意書きをしっかり読んでおきましょう。

人気理由③:前もってサブスクリプションボックスの中身がわかるサービスもあり

 

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Tippsysake.comさん(@tippsysake)がシェアした投稿 – 2019年 8月月1日午前5時41分PDT

前もってボックスの中身を知らせてくれるサービスもあります。その商品が気に入らない場合は、決められた日付までに連絡すればキャンセルできるので安心です。

人気理由④サブスクリプションボックスはまとめて支払うとお得

料金は3か月分、6か月分、1年分などとまとめて払うと割引されることが多いので、長く続けるほどお得感がいっぱい!

アメリカで初登場!日本酒サブスクリプションボックス

そんなアメリカで日本酒のサブスクリプションボックスを始めたのが、今回の記事の主役「Tippsy」

直接アメリカの消費者へ様々な種類の日本酒を届けるTippsyは、アメリカ最大の日本酒デジタルプラットホームです。

日本のお菓子のサブスクリプションボックスが人気なように、日本のお酒を取り扱うTippsyも人気は上々!アメリカでは日本の食品は人気が高いことがうかがわれます。

『Tippsy』についてはこちら

TippsySake.com | Buy Sake Online | Delivered to You Door

Tippsyとは

 

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Tippsysake.comさん(@tippsysake)がシェアした投稿 – 2018年 6月月7日午前10時14分PDT

Tippsyの創立は2018年11月。

Tippsyとは「tipsy(上機嫌に酔って千鳥足になる事)」をもじった言葉です。「少しだけアルコールが入って楽しい気分」くらいの酔い心地を表すtipsyに「p」をプラスした造語なのです。

CEOの伊藤元気氏は、アメリカで最大の日本食品輸入会社である「西本Wismettacホールディングス」で渡米して以来、日本酒を含む食品の輸入を10年以上経験したビジネスマン。

難関と言われるアメリカ屈指の名門校であるUSC南カリフォルニア大学で仕事のかたわら経営学を学んでいます。合格率は11%と極めて低いUSCでMBAまでも取得したビジネスアナリストです。

アメリカでは日本食レストラン以外の場所でも、日本酒に対する興味と需要が高まっています。アメリカ人は日本酒を自宅でも飲みたいはずなのに、なぜ日本酒はオンラインで売っていないのだろうか、日本酒の奥深さを知れば、ワイン市場に負けないくらい日本酒が売れるに違いないのに」と彼は在学中から考えており、いつかはカリフォルニアで日本酒eコマースを立ち上げることを計画していました。

彼が事業を始める前に行ったことが、800人のアメリカ人を対象としたサーベイ。集計の結果、アメリカでの日本酒人気とは裏腹に、日本酒を簡単に手に入れにくい状況にあることが明らかになりました。

「日本酒を買ったことがない」アメリカ人多数

まず、日本酒の需要がアメリカでどれほどあるのかを質問。すると、80%の人は日本酒は好き、との回答で滑り出しは上々。

では、どれくらいの頻度で日本酒を購入しているか、という問いには、「店で買ったこともないし、どこに売っているのかも知らない」「買おうとしても、欲しい日本酒が売っていなかった」と言う回答結果でした。

多くのアメリカ人が日本酒を好きなのに、店には置いていない、あっても買いたい日本酒がなかった、という現状です。

 

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Anand Shenoyさん(@anand_shenoy)がシェアした投稿 – 2019年 8月月7日午後2時34分PDT

日本食ブームなので寿司などを食べる時には彼らは日本酒を頼むなど、彼らの日本酒に対する認知度は高いのですが、それはたまに日本食レストランで雰囲気を味わいながら飲むだけで終わってしまう、まるで「特別な酒」扱いです。

日本食以外では日本酒を頼むこともありません。だって、日本料理以外の料理とのペアリングの可能性を知らないのだから、ピザ屋や自宅で飲もう、なんて発想が湧くはずもありません。

以上の調査をまとめると、彼らが日本酒を買わない原因は、

  • 日本酒がどこで売っているのかを知らない
  • 店で見かけて日本酒を買おうにも、日本語で書かれたラベルなのでどんな味なのかわからない
  • 従業員に聞いても日本酒知識がない
  • 店で売っている日本酒は種類が少なく、賞味期限もわからないので購買欲がわかない
  • 日本酒は日本食のための酒だと思い込んでいる

これが日本産日本酒が一般家庭に普及できない大きな問題点と言えます。

そこで、伊藤氏はこの点に訴求するためのブランディング戦略を考えました。

アメリカで飲まれている日本酒の80%はアメリカ産

現在アメリカで消費されている日本酒の80%はアメリカ産日本酒です(日系酒造含む)。残り20%の日本から輸入された日本酒は、主に高級日本食レストランで消費されているだけです。

見くびれない、アメリカ産日本酒

ところで、「アメリカ産日本酒なんてどうせ本場日本酒の味にはかなわないだろう」とたかを括っている方もいらっしゃるかもしれませんが、

  • アメリカ産日本酒の原料米に山田錦を使うようになった
  • 世界の品評会で老舗日本酒造と肩を並べて賞を取るようになった

などの事実があり、品質的にも向上しているので、将来的には日本酒造の脅威となる恐れもあります。

 

『アメリカンクラフト酒の味』についてはこちら

山田錦が東京ドーム260個分!【クラフト酒】に本気出すアメリカの意欲満々

 

実際、国際唎酒師であり日本酒学講師もされているToshiさんも、ご自分のブログでサンフランシスコのSequoia Sake試飲の体験を書かれていますが、以下のように感じておられます。

正直テイスティングする前は、日本国内の日本酒には勝てないでしょと思っていましたが、全然日本でも勝負できるレベルだと思います。僕は特に生原酒のプロダクトが好みで、テイスティングだったのに飲み干してしまいました。

日本酒日記:カリフォルニアで感じた日本酒の可能性

せっかく好調に伸びているアメリカへの日本酒輸出です。

ここでアメリカ産日本酒に負けてしまわないためには「日本酒はレストランで飲むだけのお酒」ではなく、家庭でも「ワインのように普通に飲まれるお酒」を目指さねばなりません。

「家で日本酒を飲む」を当たり前の風景にするTippsy

 

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Tippsysake.comさん(@tippsysake)がシェアした投稿 – 2018年11月月11日午後12時03分PST

顧客タッチポイントのベースは、「日本酒はレストランで飲むだけの特別なものではない」との認識をアメリカ人に持ってもらう事です。

冷蔵庫を開ければビールがある、ディナーにはいつものワインを飲む、と同じくらいに日本酒を当たり前のようにどんな料理にも合わせる習慣を持ってもらおう、と考えたのです。

そのためには、先ほどのサーベイでわかった日本酒販売の問題点を解決すべきです。そのために始めたことが、定期的に日本酒を届けるサブスクリプションボックスです。

「Tippsy」の画期的なサブスクリプションボックス内容

彼らの「買ってみたい、飲んでみたい」欲求とは逆に、レストラン以外で日本酒を見たことがない…。

では、誰でも簡単に買えるような体制を作り、サブスクリプションボックスでもっと日本酒の潜在需要を喚起し、アメリカの家庭内に普及させるためにはどのような工夫をすれば良いのか…?

ユーザー目線のインターフェイスを添付

そこで、Tippsyのボックスには日本酒だけではなく、誰でも直感でわかるユーザーインターフェイスやプロダクトカードも同封することにしました。

 

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Tippsysake.comさん(@tippsysake)がシェアした投稿 – 2018年11月月25日午前8時11分PST

そこには3種類の日本酒の味、わかりやすい醸造プロファイルと料理の提案、詳細情報のQRコードが含まれています。これらは彼らの日本酒知識を増やすだけではなく、夕食の席での話題ともなり、会話ブースターの役目も立派に果たします。

以下がサブスクリプションボックスの内容です。

  1. おすすめの日本酒小瓶(300ml)を毎月3本
  2. 日本酒を知ってもらうためのテイスティングシート、利き酒シートも同封
  3. その日本酒を作った酒造の起源、歴史、ラベルの由来、蔵人の思いなどが書かれたプロダクトカードも入れて、そのブランドのファンになってもらう

毎月の日本酒に関しては、文章を読まなくても直感的にわかるように、

  • 日本酒の味の特徴
  • この日本酒に最適な温度
  • 日本酒の味わい
  • どんな食事との組み合わせがベストか
  • 心に染み入るような醸造所のストーリー
  • この日本酒と似たタイプのお酒の紹介

などをわかりやすくチャート、グラフィック、アイコンを駆使して紹介

日本酒独特の難解な言葉を使うと敬遠されます。とっつきにくい日本酒ではありますが、専門知識を知らなくても誰もが楽しめるように作られています。

1. なぜ日本酒は300mlの小瓶

 

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Tippsysake.comさん(@tippsysake)がシェアした投稿 – 2018年11月月26日午前11時10分PST

毎月の3本の日本酒は異なる味と香りを持った300mlのミニボトルです。300mlの日本酒にこだわった理由は、アメリカ人は小さなボトルを好む傾向があるからです。

普通は720mlの4合瓶で販売されていることが多い日本酒ですが、ある酒造は300mlのボトルと180mlの缶をアメリカの日本酒レストランに提供したことで、売り上げが向上した、との例もあります。

少量サイズの日本酒はユーザー側としてもたくさんの種類の日本酒を試すことで自分のお気に入りを発見しやすい、という利点があります。お気に入りが見つかれば、720ml瓶の購入へと自然に進んでいきます。

Tippsyではサブスクリプションボックスの送料は無料ですが、720ml瓶6本以上の注文でも送料無料になるので、ユーザーは6本注文することで得をした気になりますね。

2. テイスティングシートで和食以外にもマリアージュ可能なことを知る

 

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Tippsysake.comさん(@tippsysake)がシェアした投稿 – 2018年12月月8日午後7時20分PST

アメリカ人は日本酒のブランドが1000以上あることも知らないし、日本酒には和食以外の料理ともペアリングできる奥深さがあることを知りません。それ以前に、「Sapporo」を日本酒のブランドだと思い込んでいる人がいるくらい日本酒に関しては知識がありません。

そこで、まず最初に、サブスクリプションボックスに入った日本酒が、日本食以外、アメリカのポピュラーな料理とも合うことを知ってもらうためにテイスティングシートも追加しています。

3. なぜブランドのプロダクトカードが必要?

アメリカ人に日本酒のファンになってもらうためには、ブランドや銘柄独自のストーリー性を知ってもらう事が必要です。彼らはブランドのストーリーに共感することでファンになる場合が多いからです。

そこでその酒造の起源や歴史、ロゴの由来、蔵人たちがこの酒をどのような想いで作ったのか、などをカードに添えることで顧客の興味の度合いが高まり、その酒造を気に入ることに繋がります。

DTCで日本酒の値段を低め設定、鮮度保持

サブスクリプション、日本酒

クリックで拡大します。 イラストACを利用して筆者作成

しかし、アメリカ人が日本酒を理解していないこと以前に、アメリカの流通にはもっと厄介な問題点があります。アメリカのアルコール物流は関わっている中間流通業者が多く存在しているのです。

複雑な流通過程で日本酒の倉庫保存期間が長期化するだけではなく、中間マージンを発生させて流通費用を膨らませているため、アメリカでの最終的な日本酒の値段は日本に比べるとかなり高額になってきます。

中間流通業者は日本酒が振動、温度変化、高温に弱いことも知らないので管理がおざなりになり、品質の低下も招いています。

小売業者の店では、日本酒は1年以上も棚に置かれ続けています。

したがって、消費者が日本酒を口にする頃には、日本を出航した時点の日本酒の味とは似ても似つかないことになっている場合もあるのです。

これでは、日本酒の真の美味しさを知ってもらうどころか、2度と飲むものか、との結果にもなりかねません。

そこで、Tippsyは日本酒の消費者直販(DTC)に踏み切りました。

DTCとは

サブスクリプション、日本酒

クリックで拡大します。Edit by author on イラストAC

Direct-to-consumer(DTC)は、メーカーとバイヤー間の直接取引で、アメリカの複雑な卸業者や小売業者などの中間業者を排除したものです。

このDTCを用いた日本酒のオンラインショップはアメリカではTippsyが初めて、とされています。

なぜDTCが必要?

サブスクリプション、日本酒Photo by studiographic on 写真AC

サブスクリプションサービスは従来のeコマースビジネスとは大きな差があります。

  • 通常のeコマースビジネス…各販売で利益を上げるためにマージンを増やす必要がある
  • サブスクリプションサービス…価格を低く抑える必要がある

なぜサブスクリプションでは価格を低くしなければならないのか。

それはユーザーを増やし、彼らに定期的なサービスを継続させ、キャンセルを防止するためです。

アメリカで加算される中間経費の内訳

下に、蔵元を出てからのアメリカで客が購入するまでの日本酒の価格の変化を示しています。

酒造 100
⬇️ ⬇️
問屋 110
⬇️ ⬇️
コンテナ船で輸出→アメリカ通関 140
⬇️ ⬇️
卸売業者 168
⬇️ ⬇️
小売業者 220
⬇️ ⬇️
小売業者から消費者が購入 367
消費者はさらに付加価値税を支払う 367+32(付加価値税)で、消費者が支払う価格は399

まず、蔵元での出荷額が100とした場合、問屋に着くまでに輸送費等で10%かかり110になります。

その後、問屋から輸出業者に日本酒が渡され、コンテナ船で運ばれ、アメリカの通関を通るまでに輸送費、関税、手数料等で140。

そして卸売業者に日本酒が運ばれてマージンが発生して168。卸売業者から小売業者に渡されてまたマージンが加わり220。

小売業者から一般消費者が買い求めて小売業者にマージンプラスで367。

そこに消費者は付加価値税も払わなくてはならないので、最終的には日本酒の値段はもともと100だったのに399に跳ね上がります。

『ジェトロ 日本酒輸出ハンドブック』より参照

us_reports.pdf

税金は仕方がありませんが、アメリカで間に入る業者を少なくし、消費者の購入金額を安くすればユーザーも満足します。実際、Tippsyのサブスクリプションボックスの1本は、レストランでは$20〜40の値段が付いているので、それを知ったユーザーのキャンセルは防げます。

日本酒はTippsyに届いたらすぐにユーザーの家に届けられるので、日本酒の鮮度も保証されています。

日本でもあった!日本酒サブスクリプションボックス

 

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kawagoekadoyaさん(@kawagoekadoya)がシェアした投稿 – 2019年 7月月21日午前4時22分PDT

日本でも日本酒サブスクリプションボックスは「頒布会」という名称で存在しています。

「頒布会」では有名蔵ではなく、限定生産にこだわった地方の希少地酒を頒布するサービスもありますが、私自身、情けないことにこれほど多数の「日本酒頒布会」の存在を知りませんでした。

入会するだけで、厳選された日本酒が定期的に自宅に届くなんて、本当に便利なシステムです!

私のような無知な人間はごく少数派だと思いますが、こんな素敵な頒布会があることをもっと声を大にして宣伝して、国内の日本酒人気を盛り上げて欲しいと切に願います。

ただ、「頒布会」でもいいのですが、「スタコラSAKE」とか「酒BOCCHI」、「男前定期便」(ネーミングは悪いですが)とか、ミレニアル世代やこれからの消費を担う「Z世代」も参加しやすいブランディング名ならSNSでも目を引くのでは、とも思うのですが・・・^^;

『日本酒サブスクリプション』のまとめ

サブスクリプション、日本酒

イラストACPixabayを利用して筆者作成

寿司やラーメンはすぐに消えていく流行ではなく、すでにアメリカでは1つの文化として定着しています。

日本酒も、

Tippsyのサブスクリプションボックスを好奇心で注文してみた ➡️ 思ってた以上に日本酒って美味しいんだ♪ ➡️ 毎月届くので、家で日本酒を楽しむ習慣がついちゃった ➡️ 日本酒の知識も豊かになったし ➡️ 今度は違う地域や種類の日本酒も飲んでみたい!➡️ 720ml日本酒×6を注文☆

と無限ループにハマり、文化として定着する見込みは大です。

現在、アメリカでのワインの消費量は480億ドルに対して日本酒(日本産)はいまだに6000万ドル。

『アメリカでの1年分ワイン売り上げ』についてはこちら

July 2019: Wine Packaging – Wine Analytics Report

 

『アメリカへの日本酒輸出額』についてはこちら

20190207_yushutsusougaku.pdf

しかも日本酒のほとんどが日本食レストランでの消費に占められています。

それに対して、ワインの「レストラン:家庭」での消費構成比は「50:50」。

Tippsyの伊藤氏は「10年以内には家庭内飲酒量が増えて日本酒市場は少なくても2倍になる」と予想しています。日本酒にはワインのように様々な味のプロファイルがあり、アメリカ家庭料理ともマッチング可能だからです。

その頃には「日本酒と言えばTippsy」の立ち位置を実現し、アメリカでのNo.1リテーラーになれるように日本酒普及を牽引していきたいとのこと。経営知識もインポーターとしての経験もある彼の言葉には真実味があります。

Tippsyさん、5年、10年後に日本酒の魅力がアメリカでさらに広まり、ワインと肩を並べる飲料になるように頑張ってください!










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