
「日本酒はチーズに合わせても美味しい♪」ことを知っている人は多くなりました。
その理由は、「同じ発酵食品同士だから」というのが一般的です。または、日本酒のソトロンがチーズの脂肪酸エステルと同調するから、と難しい事を言う人もいます。
チーズの種類は多種多様で、味も香りも口当たりも千差万別。すべてのチーズがあらゆる銘柄の日本酒に合うわけではありません。どの種類のチーズがどのタイプの日本酒に合うのか、までを詳しくご存知の方はまだ少ないと思われます。
しかし、今回、日本酒銘柄とチーズを種類別に合わせるアイデアが、「1つの村に1つのチーズ」があるフランス・パリでの日本酒コンテスト「Kura Master※」で本格的に披露されました。
※フランス人によるフランス人のためのフランスの地で行う、日本酒のコンクールです。
理論よりも、チーズ経験の豊富なフランス人の、直感的な日本酒とのマリアージュは非常に参考になりそうです。
アメリカや中国に比べていまだに日本酒の消費量がそう多くはないフランスで日本酒が普及するためには、絶対にハズせないのは日本酒とチーズとのペアリング。
日本でも個々の日本酒と具体的なチーズ名を挙げてのマリアージュは提案されていますが、今回はチーズ王国フランスでフランス人に高評価された日本酒銘柄と具体的なチーズ名を挙げてのマリアージュをご紹介します。
せっかくのお気に入りの日本酒です。味わいが寄り添うチーズとのベストマッチでお楽しみください。
日本酒とチーズを合わせるとなぜ美味しい?
チーズには旨味が詰まっています。それぞれの旨味を楽しむために、チェダーチーズにはタンニンが多い赤ワイン、クセのあるブルーチーズにはポートワイン…と合わせれば失敗しないことはワインファンにとっては周知の事実。
しかし、チーズは日本の伝統食品ではありません。
それなのになぜ今、日本酒とチーズの組み合わせが注目されているのでしょうか?そのキーワードは「旨味」と「健康」です。
日本酒とチーズには「UMAMI」が含まれている
旨味とは日本で発見された基本味の1つ。それまでは、味とは「甘味・酸味・塩味・苦味」のみ、と考えられていましたが、旨味が新たに発見されたことで、世界で「5番目の味」として迎え入れられました。
旨味がお互いの味を高め合う
旨味を構成している成分は大きく分けて3種類で、それぞれ以下の特徴があります。
- 〈アミノ酸系〉グルタミン酸…タンパク質を構成する20種類のアミノ酸の一種で、チーズ、日本酒に含まれる
- 〈核酸系〉イノシン酸、グアニル酸…核酸が変化して作られたもので、乾燥させて美味しくなる鰹節や干し椎茸に豊富に含まれている
- 〈有機酸系〉 酢酸、クエン酸、乳酸、コハク酸など…日本酒に含まれている
そして、旨味成分は熟成させることで増えていく、という性質を持っているのです。
チーズは熟成により乳たんぱくがアミノ酸に分解されていき、旨味と風味が増していきます。例えばフレッシュなモツァレラチーズと2年熟成のパルミジャーノ・レッジャーノを比べてください。旨味は全然違います。
発酵食品同士の組み合わせ→健康促進→食べ物が美味しい!
日本酒とチーズの組み合わせは、それぞれを単体で食べるよりもいくつもの菌を体内に摂取することができて、以下の効果が期待されます。
- 代謝の向上…基礎代謝量を上げると活動しなくても消費されるエネルギー量は増えていきますが、この代謝アップに貢献するのが酵素。酵素の減少は基礎代謝を低下させます。この酵素をたっぷり含んでいるのが日本酒やチーズなどの発酵食品なのです。
- 脂肪燃焼効果…発酵食品は旨味の素であるグルタミン酸をはじめとして豊富なアミノ酸を含んでおり、その中には脂肪を分解する機能を持ったアミノ酸も存在し、脂肪をエネルギーに変える働きをします。
- 腸内環境改善…「第二の脳」とも呼ばれる腸のケアのためには善玉菌が必要ですが、日本酒やチーズなどの発酵食品には豊富に含まれています
『日本酒に含まれるアミノ酸の種類と働き』についてはこちら↓
以上、日本酒とチーズを組み合わせることで得られるメリットを述べてきましたが、実はすべての種類の日本酒がすべてのチーズに合うわけではありません。
いいペアリングと悪いペアリングの見分け方
実際に日本酒とチーズを合わせてみて、どのような味わいになるのかを確かめてみましょう。
○満足な日本酒とチーズのペアリング
- 旨味と甘味をお互いに高め合っている
- 苦味と渋みが相乗効果で減少している
- お互いの独特のフレーバーが引き出されている
- 心地よい香りを醸し出し、悪臭を感じることがない
実際に日本酒とチーズを合わせてみて、上記の印象を受けたのならグッドマリアージュと言えます。
逆におすすめできないのは、以下の結果になった場合です。
×残念な日本酒とチーズのペアリング
- 苦味と渋みが出てくる
- せっかくの旨味が失われる
- 日本酒とチーズが持つ自然なフレーバーが消える
では、どこのご家庭にでもストックしてある(と思われる)クリームチーズを使って、実際にいいペアリングの日本酒と悪いペアリングの日本酒を見分ける実験をしてみましょう。
「クリームチーズ」でマリアージュをお試ししてみよう!
お店でよく見かけるクリームチーズ。日本ではチーズケーキやアイスクリームの材料としても買う人が多いですよね。酸味があってお口の中でこってりとした乳脂肪がとろけだす非熟成チーズです。
海外のチーズを日本酒に合わせたいのだけどネットで注文しても間に合わない時は、冷蔵庫にストックしてあるクリームチーズで十分。
しかし、クリームチーズに合う日本酒は純米大吟醸か、純米酒か、スパークリング日本酒か、熟成古酒の何かを知っておいた方がいいでしょう。
純米大吟醸×クリームチーズ:ハッキリ言っておすすめできません
生クリームと牛乳の混合物であるクリームチーズはこってりした味わいが特徴。クリーム分が口の中の大部分をあっという間にカバーしてしまうので、お口の全体で味わう純米大吟醸特有のお米の旨味が感じられなくなる欠点が ( ; ; )
高価な大吟醸にはおすすめしたくはないチーズです。カマンベールチーズも同じ理由で×。
純米酒×クリームチーズ:お試ししたい方はどうぞ、のレベル
クリームチーズの酸が、純米酒の持つ旨味、酸味、甘味のバランスを壊します。ベストマリアージュではありませんが、お好きな方は試してみてもいいかもしれない、というレベルです。
スパークリング日本酒×クリームチーズ:おすすめ
スパークリング日本酒のほのかな酸味と甘味、スッキリした味わいがクリームチーズと調和して両者の旨味を高め合うので、おすすめできます。
熟成古酒×クリームチーズ:超おすすめレベル
熟成古酒とは3年以上、酒蔵で大事に熟成された日本酒のことです。
濃厚で風味も豊かな酒には貯蔵中の熟成成分がじっくりと浸出しているので、濃厚味のクリームチーズと合わせると、口の中で混ざり合った後にキャラメルを思わせる甘味が出てきます。これは非常に良いペアリングと言えます。
では、他の種類のチーズとのマリアージュはどうでしょうか。
チーズの種類と味わい
チーズは原料のミルク、テクスチャー、フレーバー、熟成歴などによって味わいが違ってきます。原料のミルクは主に3種類で牛や羊、山羊です。
ナチュラルチーズ
ミルクが本来持っている乳酸菌や酵母の力で発酵させたものがナチュラルチーズで、熟成するに従い風味が変化していきます。
ナチュラルチーズは乳酸菌がまだ活動している状態なので作り方によっては様々な形や色になり、味や香りも個性的です。
日本でも簡単に世界のナチュラルチーズを入手できるようになりましたが、世界では少なくとも74か国で生産される1829種類以上ものチーズがあるとされる中、フランスでは400種類のチーズが作られています。しかし、日本では国内産チーズはほんの一握りでプロセスチーズ※が多数を占め、ナチュラルチーズのほとんどが輸入品で高価です。
したがって、日本酒にどの海外のチーズがマリアージュするのかを見極める人は、まだそれほど多くはないと思われます。
※プロセスチーズとは?
日本でよく見かけるスライスチーズやおつまみ用のチーズは加熱処理されたプロセスチーズで作られています。味にくせも変化もなく、長期保存ができるので便利です。しかし、ヨーロッパではプロセスチーズはフェイクチーズ。チーズ扱いされていません。ヨーロッパでチーズといえばナチュラルチーズのことを指しています。
フランス人が選んだKura Master受賞日本酒とチーズのマリアージュ
チーズは主に8種類に分類されます。
ここではチーズの種類と、最高のマリアージュに選ばれた受賞日本酒をご紹介します。
①フレッシュチーズ
熟成されていないチーズです。
特徴はクリーミーなテクスチャーとマイルドなフレーバー。癖がなく柔らかく、ミルクの優しい味わいがあります。
テクスチャーはフレッシュチーズからどれくらいのホエーと水分が絞り出されたのかでも違いが出ます。搾り取った水分の量によってカッテージチーズからケソフレスコまで形を変えることができます。
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ケソフレスコ:あっさりした塩味と酸味が特徴。サラダのトッピングやエンチラーダに用いられる
クリームチーズ: 乳酸菌由来の酸味と乳脂肪の豊かな味わいで、なめらかな舌ざわりが特徴
リコッタ:カッテージよりもリッチな味わい
シェーブル:ヤギのミルクから作られる。酸味が効いた素朴な味わいですが、「カビの生えたボロ布」のような味わいと称されることも。
Kura Master受賞酒の中では、フレッシュチーズと最高のマリアージュに選ばれた日本酒はありませんでした。
②パスタフィラータ
パスタとは粉物食材を表す他に、練り物やチーズの生地のことを指す場合もあります。フィラータとは「糸のように細いもの」との意味で、「細いチーズ」のことをパスタフィラータと呼んでいるのです。
お餅みたいに伸びるチーズ、パスタフィラータの作り方は他のチーズとは大きく違っています。
- ミルクを凝固させて脱水させる
- 発酵させる
- 一定の酸度に達したら細かく切る
- 熱湯を加えて練る。するとチーズの組織が繊維状になる
- 熱いうちに線状にしたりひょうたん型などに成形して出来上がり
- モッツァレラ:水牛のミルクで作られたバッファローモッツアレラは牛のミルクのモツァレラよりもカルシウムとタンパク質が多く、コレステロールが少ないとされています。冷蔵保存は必要ありません。
- ブラータ:ブラータはイタリア語でバターの意味。硬めのモッツアレラカードの中はバター風味のリッチな生クリームで作られたフレッシュチーズです。ナイフを入れるとトロリと流れ出してくる意外性があり、日本でも人気急上昇。
- ケソオアハカ:メキシコのセミソフトチーズ。モツァレラチーズの食感を持ちクリーミーでマイルド。
Kura Master受賞酒の中では、パスタフィラータと最高のマリアージュに選ばれた日本酒はありませんでした。
③ソフト熟成チーズ…受賞日本酒とマリアージュ
フランスのカマンベールとブリーに代表されるチーズで、特徴は外側を取り囲む薄いカビの皮です。
熟成期間は短いのですが、乳脂肪をケトンと呼ばれる芳香族化合物に変換する時に外側にペニシリウムカマンベルティと呼ばれるカビ菌が繁殖し、外側から内側に向かってキノコのような香りと風味が濃厚になってきます。
- ブリー:フランスのブリー地方原産。皮は基本的に食べてもOK。ヌルヌルしたり茶色がかっていたら皮は取り除いて食べましょう。
- カマンベール:ブリーとの違いは乳脂肪分の差です。ブリーチーズには脂肪が60%、カマンベールには45%含まれています。味わいとしてはブリーの方が塩気が強くアンモニア臭があります。慣れていない方にはカマンベールチーズがおすすめです。
- カンボゾーラ:カマンベールチーズとゴルゴンゾーラを組み合わせたドイツのチーズ。甘みを感じる風味はブルーチーズ初心者にもぴったり。
◎ソフト熟成チーズ×Kura Master受賞日本酒◎
ブリア・サヴァラン(熟成タイプ)は熟成によるクセはあるものの、酸味を抑えた旨味あるチーズです。
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ブリア・サヴァランの他にも、ヤギのミルクが原料で塩気の少ないシェーブルチーズも合います。
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「海風土」は焼酎に使われる白麹を使って、白ワイン的な酸味を創出した独特な純米酒。ラベルにお魚のイラストはありますが、チーズにも素敵にマリアージュ。
ブリア・サヴァラン、シェーブルチーズとのマリアージュがおすすめされているその他の受賞日本酒は以下の通りです。
- 後藤酒造場 純米大吟醸 青雲
- 美少年 にごり酒
- 八鹿 にごり酒
④セミソフトチーズ
テクスチャーがクリーミーでしっとりした柔らかいチーズのことです。熟成期間は通常数か月と短く、味わいはマイルド、まろやかです。
ミュンスター:ドイツの移民が作ったアメリカ産のチーズ。とろけやすいのでホットサンドにも◎
ヤールスバーグ:ポツポツの大きな穴とナッツの風味が特徴。
Kura Master受賞酒の中では、セミソフトチーズとのマリアージュに選ばれた日本酒はありませんでした。
⑤ウォッシュドチーズ
does anyone need a transparent .png of limberger cheese
you never know when you'll need it pic.twitter.com/jqMx6ZnKsL
— The Gregory Brothers (@gregorybrothers) November 7, 2018
履き古したスニーカーを思わせるような匂いがする、と言っても過言ではないチーズが存在するカテゴリーです。
ウォッシュドチーズは、海水、ビール、ワイン、酒を使って約2か月間、週2回、チーズの外側を洗うことから命名されています。なぜ洗うのでしょうか。それは、海水やビールなどアルコールでチーズを洗うことでカビを殺し、ブレビバクテリウムリネンと呼ばれる細菌の増殖を促すためです。
この細菌は人間の皮膚の下に住み、足の臭いを引き起こしている細菌と同じもの、ということですが、恐れおののく必要はありません。皮を取り除けば中のチーズはそれほど臭わないのです。
日本で人気の、スプーンですくって食べるチーズ「モンドール」もこのカテゴリーに入るチーズなんです。
くさやなどを日本酒のつまみにしているような「通」の方がハマるタイプのチーズかもしれません。
- リンバーガー:世界で一番臭い食べ物TOP10入り。
- タレッジョ:比較的匂いは穏やか。
- エポワス:オレンジ色のシワシワ外観が特徴。中身はソフトでトロミあり。
Kura Master受賞酒の中では、ウォッシュドチーズとのマリアージュに選ばれた日本酒はありませんでした。
⑥ブルーチーズ
ソフト熟成チーズと重なっているようですが、その違いはロックフォールやスティルトンチーズに見られる、静脈を張り巡らせたような青いカビにあります。
前述したブリーのように柔らかく熟成したチーズは外部のカビを作用させて作りますが、ブルーチーズは内部からカビを作用させるという違いがあります。
ブルチーズに利用される青カビは空気がある場所で繁殖するため、チーズメーカーは時期が来るとチーズの側面から穴を開けて空気を入れる、という作業を行います。したがってチーズをカットすれば小さなホールがあちこちに見られます。
ブルーチーズの特徴は強烈な塩味と酪酸、ナッツのような風味です。
- ロックフォール:南フランスの羊乳を原料とするチーズ。
- スティルトン、ゴルゴンゾーラ:牛乳で作られる。ロックフォールより味わいはマイルド。
- ダナブルー:デンマーク産のブルーチーズ。塩辛いことで有名でブルーチーズ愛好家向け。
Kura Master受賞酒の中では、ブルーチーズとのマリアージュに選ばれた日本酒はありませんでした。
⑦セミハードチーズ…受賞日本酒とマリアージュ
ミルクに混入する乳酸菌の種類と熟成期間によって様々な風味のセミハードチーズが作り出されます。
例えばラクトコッカスにはラクチス菌とクレモリス菌がありますが、ラクチス菌は美肌を作り、チェダーチーズを作るクレモリス菌は生きたまま大腸に届くことから腸内環境を改善します。
後述するハードチーズに使われるラクトバチルス・ヘルベティカスは脳の働きを向上させる、とされています。
それらの菌を熟成することで乳酸菌は繁殖し独特の味を作り出しています。
- チェダー:チェダーリング(カードの塊を積み重ね、余分なホエーを排出する方法)と言われる独特の方法を用いて、繊維状の組織にした南イングランド原産のチーズ。熟成期間は2か月から2年。ヘーゼルナッツの香りとシャープな後味が特徴。
- ゴーダ:エダムと並ぶオランダの有名なチーズ。味わいは穏やかながらコクのある豊かな風味は万人向き。
- エダム:ゴーダの味をよりシャープにしたもの。
◎セミハードチーズ×Kura Master 受賞日本酒◎
トム・ド・サヴォワ(セミハード)は、バターを取った後の脱脂乳が原料。脂肪分はやや低いものの、熟成することでしっかりとしたナッツ様のコクがあり、味わいも癖もなくおだやかです。
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「銀河鉄道999」などで知られる漫画家 松本零士さんとの酒造メーカーの共同企画「戦国のアルカディア・名将銘酒47撰」の1つが「白鷺の城」。上品な吟醸香と爽やかなお米の旨味で完成された味わい。
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トム・ド・サヴォワとのマリアージュがおすすめされているその他の受賞日本酒は以下の通りです。
⑧ハードチーズ…受賞日本酒とマリアージュ
水分が非常に少ない硬質のチーズです。
作り方はまず塩水に3か月浸し、その後2〜3年熟成させます。
食べるときにチーズの中に小さな塊を感じることがありますが、それは塩ではなく熟成の過程で生産されるチーズの結晶です。
- パルミジャーノ・レッジャーノ:チーズの王様と称され、ボローニャ、マントヴァ、モデナ、パルマで作られたチーズのこと。グルタミン酸含有量が多いので旨味が強い。
- アジアーゴ:イタリア北部産。パルミジャーノ・ レッジャーノよりはマイルドでフローラルな香り。
- ペコリーノ:羊のミルクが原料。長期の保存が目的なので塩分が多く、ピリッとした味わい。
- マンチェゴ:こちらも放牧されテイルマンチェガ種の羊のミルクが原料で、酸味が強い。
◎ハードチーズ×Kura Master 受賞日本酒◎
普通は5〜6か月の熟成で食べることが多いコンテ。しかし、12か月の熟成を経たコンテは外側の茶色い皮からは独特の匂いが特徴ですが、中身は甘くて濃厚な味わい。ちょっと口に含むだけでもハチミツやヘーゼルナッツなどの複雑な味が後を引きます。
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チーズはコンテの他にも、栗の様なほっこりした味わいで人気のハードチーズ「サン・ネクテール」もおすすめです。
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七本槍は幻の酒米と言われる「渡船」を低精米で仕込んであるので、お米の旨味をたっぷり味わえる純米酒。ちょっと甘みを感じるチーズとすんなりマリアージュします。
コンテ12ヶ月熟成、サン・ネクテールとのマリアージュがおすすめされている、その他の受賞日本酒は以下の通りです。
- 鍋店 純米酒「仁勇」
- 杉井酒造 杉錦 山廃純米 「天保十三年」
なお、コンテには24か月熟成もあり、こちらとマリアージュする日本酒は熟成古酒とのこと。
ハードタイプが苦手な方はスティルトン(ブルーチーズ)を熟成古酒に合わせてみましょう。お口の中で濃厚なバターがとろけ、ねっとりした感触が熟成古酒が持つトロミにぴったりと寄り添います。
まとめ:マリアージュを考えるのが面倒なら、ワインみたいな日本酒とお好みのチーズで乾杯!
ワインの国フランスのソウルフード、チーズ。我々が卵かけご飯にこだわりを持っているのと同様、フランス人はワインとチーズの組み合わせについては厳しい観察力を持っています。
そして、2018 Kura Master では、実際にフランスの食シーンで欠かせないチーズと日本酒とのマリアージュを試みています。チーズを知り尽くした彼らのお眼鏡にかなった日本酒は多くはありませんでしたが、確実にチーズと日本酒が合うことはわかりました。
しかし、ご紹介した日本酒やチーズはいつも身近にあって簡単に買い求められるものではありません。この点についてご不満な方もおられることでしょう。
そんな方は、ワイン酵母で造られた日本酒でお好みのチーズを楽しまれてはいかがでしょうか。
上質の白ワインを思わせる味わいはほんのり甘く、純米吟醸酒なのにお値段はお手頃。いろんなチーズと合わせて自分だけのマリアージュを見つけるのも楽しいですよ♪日本酒ですが、ワインみたい!というやつです。最近よく見かけますよね。本製品はワイン酵母仕込みで、ワインというよりシャンパンのような見た目と飲み口。甘めで、後味と鼻を抜けていく香りがほのかに日本酒の雰囲気。でもぜんぜんくどくない。食前酒にオススメな一品。冷やして飲むと最高です。