
美味しい料理を食べるため、まだ行ったことのない名所を訪ねるため、ワクワクと旅行計画を立てている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、日本酒をコンセプトにリノベーションされたホテルや酒蔵巡り、日本酒造り体験ができるホテルのご紹介です。
多忙な毎日を忘れ、厳選された地元の日本酒を味わい、その土地で採れた新鮮な食材に舌鼓を打つ…。それはもう、この世の極楽です!
ご紹介するお宿は、
- 歴史ある蔵を利用した世界初の日本酒テーマホテル
- 天空の城近くの酒蔵場をリノベーションしたホテル
- キリリと引き締まった、黒基調の男前ホテル
- 町全体でおもてなし!地域の古民家で分散型ホテル
- 徒歩で甲州街道の5蔵見学ができる温泉ホテル
- 超レア!自分で仕込んで自分で飲める日本酒造り体験ホテル
など、日本酒ファンなら一度は訪れたいホテルばかり。
行楽の旅行プラン作りに、年末年始を過ごすホテル探しに、未来の旅行のお楽しみのために参考にしてください。
世界初!【酒造ホテル】『 NIPPONIA HOTEL 奈良 ならまち』
明治元年創業の奈良豊澤酒造に落雷があったのは昭和10年。
その後、利用することもなく空き家となっていましたが、豊澤孝彦社長の「奈良らしい方式で建物を活用したい」との希望で日本酒の歴史や魅力を発信するホテルとしてリノベーションされました。
ホテルの内装は、梁、骨組み、砂壁、収納もできる階段など現状を可能な限り維持し、手を加える部分も奈良県産の杉や檜を使うというこだわりよう。そして完成したのが奈良の昔ながらの町屋造りで、当時の人々の生活を肌で感じとれる仕上がりのホテルです。
酒造ホテルは酒粕風呂も秀逸
日本酒の発祥の地らしく酒粕を使ったお風呂も完備。
美白や保湿効果が高いとされている酒粕風呂ですが、自宅では掃除が大変なのでなかなか実行できない人が多いものです。予約が必要ですが、訪れる際には是非とも利用したいですね♪
酒造ホテルならでは!市場には出回らない新酒一番絞りが飲める
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ホテルのフレンチレストランでは、奈良豊澤酒造の日本酒や奈良の地酒を楽しめます。
市場では手に入れることができない新酒の一番搾りなど貴重なお酒も堪能できます。しかも、地元奈良県産の食材を使い、日本酒との相性を考えた和テイストの創作フレンチと絶妙にマリアージュ。至福のひと時をお過ごしください。
お部屋に入った瞬間檜の匂いに癒され、お部屋からの緑にも癒されます。檜風呂の窓からの緑の景色も癒されました。夜にはライトアップされていい雰囲気です。夕食は大変満足出来る内容でお酒が美味しいです。 普段はワインばかりですが、すっかり日本酒にハマってしまいました。二日酔いもせず、ここでしか飲めない日本酒という事で、買って帰れないのが残念でした。
出典:一休.com
『NIPPONIA HOTEL 奈良 ならまち』についてはこちら
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幻想的な天空の城と多様な日本酒でおもてなし【古民家】『竹田城城下町ホテル(えん)』
天空の城、あるいは「日本のマチュピチュ」としてあまりにも有名な竹田城。
雲海に漂っているような幻想的な竹田城の城下町で400年の歴史を持つ旧木村酒蔵場をホテルやレストランに改装したのは2013年の秋。その当時は4つの客室しかありませんでしたが、利用客の増加に伴い、周辺の町屋もリノベーション。
現在では客室13室となり、登録有形文化財ホテルとして多くの宿泊客に利用されています。
ちなみに竹田城が幽玄な「天空の城」になるのは、秋から冬にかけての、よく晴れた朝。その頃の気候は昼夜の寒暖差が大きく朝霧が発生しやすいのです。
四季折々の魅力たっぷり!古民家竹田城城下町ホテル
標高354mの山頂で雲海に浮かぶ竹田城に惹かれて訪れる人も多数ですが、竹田城の魅力は雲海の時期だけではありません。
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雲海シーズンだけではなく、春には桜が満開、抜けるような青空のもとで夏には生命力溢れる緑の森を散策し、冬は白銀の雪化粧も楽しめます。
ホテルの客室は母屋、蔵、離れなど部屋によって趣が異なり、和モダンの部屋もあればペットと泊まれる一棟貸までバラエティーに富んでいます。何度訪れても楽しめるホテルです。
日本酒ファンにとって嬉しいのが、1月2月限定の日本酒ペアリングディナーが楽しめる宿泊プラン。もちろんその月以外でも、但馬が育んだ滋味豊かな食材と地元日本酒のマッチングもお楽しみ♪
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レストランはフレンチですが、旧酒造をリノベーションしただけあり、日本酒の品揃えが多いことも評判が高い理由の1つ。日本酒に美しくマリアージュするフレンチを心ゆくまで堪能できます。
おもてなしと料理が最高!
竹田城の雲海を見る為に1番近く、口コミ評価の高いお宿を選んだのですが、今後はこのお宿を目的に行きたい!と思う程、素敵でした!お宿の皆様、笑顔が素晴らしいのは勿論の事、付かず離れずの程よい距離感も残しつつ、心地よい会話をして下さる事も。夕食、朝食は大変美味しく、夕食に関しては見た目も味も最高でした。シェフのお店が自宅近くにあったらどれ程良いか…と主人と話をしていた程です。
朝食は他の方が書かれているように、お味噌汁の具がお代わりする毎に異なります。私達はそれを知っておりましたので、1つの楽しみでもありました。
本当に本当に美味しいので、2泊はして頂きたいです!^^出典:じゃらんnet
『竹田城 城下町 ホテル EN』についてはこちら
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大人の静謐さを楽しもう、品格漂う酒造ホテル空間『桝一客殿』
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土蔵3棟を中心に構成された7棟の木造家屋が桝一客殿です。外観はそのまま残して内部をリノベーションしており、外から見るだけでは想像できないほど粋な造りのホテルになっています。
ホテルのデザインはアメリカ人のジョン・モーフォード氏が担当。
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パークハイアット東京(PARK HYATT TOKYO)のデザイナーでもある彼が手がけた桝一客殿は、訪れた客人の気持ちを静かに落ち着かせるモノクロ空間が特徴となっています。
酒造ホテルは「男前ホテル」
桝一客殿は歴史ある蔵をリノベーションしてホテルとしたものですが、そもそも蔵というものは窓も少なく、内部は超薄暗いもの。その特徴を生かした部屋は確かに開放的ではありません。しかし、ジョン・モーフォード氏の優れたライティングテクニックによって柔らかい雰囲気をアピール。いつのまにか心がシーンと落ち着いてきます。
室内の家具も「蔵=男」のイメージで選ばれているのでホテル感覚で訪れた女性にとっては硬派で大人でシンプル過ぎるかも。そこが枡一客殿の特筆すべきところなのですが、通常の陽光に満ちたホテルを想像して部屋に入ってみると物足りない印象を持つかもしれません。
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お風呂は多角形でデザイン美を追求したガラスのバスタブ。水槽に入った金魚になった気分で楽しくリラックスしてください。
酒造ホテルでTV忘れて読書に浸る
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そして特筆すべきは、桝一客殿ライブラリー。
たくさんの書籍に囲まれると久々に学生に戻ったようで、不思議と懐かしい気持ちが湧いてくるのです。ここは嬉しいことに24時間オープン。素敵なホテルの宿泊で興奮して眠れない夜は、シーンと静まり返ったライブラリーで真夜中の読書なんていかがでしょう♪
酒造ホテルだから朝から日本酒三昧
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さて、日本酒はどこで飲むのかと言うと、「桝一市村酒造場」の「手盃(てっぱ)」で。ここで桝一市村酒造場の全日本酒すべてが「量り売り直飲み」可能!
手盃は朝9時30分から夕方5時までオープン!日本酒は早い時間に飲むほど旨いものです^^;。旅に出たときくらいは、堂々と朝酒昼酒を楽しんじゃいましょう♪
『桝一市村酒造場のユニークなボトルデザイン』についてはこちら↓
酒造ホテルならでは!日本酒に合わせて旨い岩魚、ハーブ鶏!
さて、日本酒を楽しむディナーは、リニューアルオープンした「小布施 寄り付き料理 蔵部」がおすすめ。
「寄り付き料理」とは、日本酒を造る期間だけ季節労働をする蔵人たちが食べる、地元で採れた食材で作ったシンプル料理のことです。
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現在、蔵部で提供されている料理は、信州で採れた岩魚やヤマメなどの川魚、信州のお肉、滋味に満ちた野菜やきのこなど、食の宝庫を誇る信州の特産品が勢揃い!
そこでは枡一市村酒造場の日本酒だけではなく、信州銘酒やワインも多数の品揃え。
嬉しいことに年末年始も通常通り営業、となれば、年明けの祝い酒は枡一客殿に宿泊して蔵部で乾杯、に決まりですね。
もう並ばないで!『小布施堂本店』の朱雀は酒造ホテルで食べる!
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また、甘党さんに垂涎ものの人気の和菓子店「小布施堂本店」が!
整理券を得るために夜中から行列に並ばなければならないほど世界的人気の朱雀※ですが、桝一客殿の宿泊客であれば優先して朱雀を購入できるとのこと。これで立ちっぱなしからも解放されますね♪
『和菓子と日本酒の合わせ方』についてはこちら↓
小布施堂本店の、宿泊者専用の和食、桝一を名乗るだけあって、日本酒のバラエティーも豊富でリーズナブル、〆の貝ご飯まで、圧巻のディナーでした。傘風楼の朝食も、卵料理のチョイスもバラエティーに富み、お好きなものをお好きなだけ用意してくださる飲み物も、グレード高く、焼き立てパンの種類も豊富、特にスコーンは秀逸。すべてに満足の滞在でした。
出典:一休.com
『桝一客殿』についてはこちら
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テロワールな日本酒を楽しむならココ!古民家ホテル『篠山城下町ホテル』
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デカンショ節ってご存知でしょうか。丹波篠山では毎年8月15、16日はデカンショ祭りが開催され、町はデカンショ一色に染まります。
『デカンショ節を聞きたい方』はこちら
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さて、この「デカンショ」の語源ですが、それにはふた通りの説があるとのこと。
②酒造りのために出稼ぎする丹波杜氏たちが「出稼ぎしよう」と言っていたことが「デカンショ」になったという説。
我々日本酒ファンは、多くの名杜氏を輩出した丹波杜氏のふるさと篠山市なので、「出稼ぎしよう」である可能性が強い、と確信している人が多いことでしょう。
この丹波杜氏の祖先は、平安京の建設と日本酒造りを推進していた秦氏の子孫と考えられています。
『秦氏が関係した松尾大社』についてはこちら↓
古民家ホテルで、デカンショ節を聴いて熟成された日本酒を試飲
そんな酒造技術集団のふるさと篠山に点在する歴史的価値が高い古民家。そのまま朽ちさせておくのは残念、とのことでホテルに改造したのが篠山城下町ホテルです。ホテルの周囲には試飲できる酒蔵もあります。
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歩いて10分ほどの場所にある丹波杜氏酒造記念館では、杜氏たちの重労働や昔ながらの手作りでの酒の醸造過程を見学。そこから徒歩で数分の位置にある鳳鳴酒造の直売店「ほろ酔い城下蔵」では音楽振動醸造法によって醸された「夢の扉」の試飲ができます。
鳳鳴酒造でお酒に聴かせる音楽はデカンショ節とベートーベン、モーツアルトなんだそう…。それぞれの音楽は酒ごとに決まっているので、デカンショ節日本酒とモーツアルト日本酒の違いなんかを試すのも楽しそう♪
また、車で15分も走れば「秀月」で有名な狩場一酒造に到着。運転手でない方は試飲を楽しんでくださいねー。
古民家ホテルならでは!豊富な自然食材には地元の日本酒
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さて、季節の移ろいやゆったりとした時間の流れを楽しむホテルのレストランでは、自然と山が産み出す季節の食材と相性のいい飲み物をマリアージュ。
今晩の日本酒。山名酒造 奥丹波 特別純米。少し辛口のお酒でゴザル。酸味と少しの甘味のバランスかな。 pic.twitter.com/zSXnHOwjH9
— エス・ペリカン (@skanpeli) October 11, 2016
地元の食材を楽しむのなら、テロワール志向で造られた日本酒がすんなりと寄り添ってくれます。
洗練された和フレンチの技術を持つシェフが直接酒蔵を訪れて選んだ日本酒を、おしゃれな料理とともに堪能しましょう。
篠山城跡のお濠沿いに位置する新たな古民家宿泊棟のNOKONに宿泊してみました。ペットも同伴可の100平米近い一軒家で、素晴らしい木造建築を残しながら現代的設備や水廻りでリノベーションされ、なんとも情緒豊かで快適です。回遊型の縁側とか、手吹きでゆらぎのある硝子戸とか堪りません。地産地消の徹底したレストランの食事と土地のお酒も素晴らしかったです。
出典:トリップアドバイザー
『篠山城下町ホテル』についてはこちら
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温泉ついでにレンタル浴衣でブラリと酒蔵巡り『上諏訪温泉・ホテル鷺乃湯』
酒造をリノベーションしたホテルではありませんが、上諏訪温泉の中心にあり、琥珀色の自家源泉で定評があるホテル鷺乃湯(さぎのゆ)では、酒どころ諏訪を代表する5軒の造り酒屋を飲み歩きできる「酒蔵呑み歩きプラン」を提供しています。
ホテル鷺乃湯のロケーションは客室から諏訪湖を一望するには絶好!40,000発の打ち上げ花火を人混みの中ではなく、お部屋でくつろぎながら楽しめる宿としても有名ですが、この宿の強みはJR上諏訪駅から歩いて8分の地の利の良さでもあります。
浴衣でのんびり酒造呑み歩き
酒蔵呑み歩きプランとは、上諏訪にある『諏訪五蔵』の自慢の日本酒を文字通り呑み歩きすることです。
諏訪五蔵は甲州街道沿いのわずか500mの間にある5軒の造り酒屋で、こちらもホテル鷺乃湯はグッドロケーション。徒歩10分で到着します。嬉しいことにホテル鷺乃湯では色浴衣のレンタルサービスもあるので、可愛く浴衣を着こなして日本酒飲み歩きを楽しみましょう!
諏訪五蔵は、いずれも諏訪を代表する高品質な日本酒を造っていることで有名な酒蔵。
- 『真澄』の宮坂醸造
- 『本金』の酒ぬのや本金酒造
- 『横笛』の伊東酒造
- 『麗人』の麗人酒造
- 『舞姫』の株式会社舞姫
各蔵のオリジナルおちょこはプレゼントされ、スタンプを集めて応募すればもっとプレゼントをもらえる楽しみもあります♪
これはリピーターになる予感!『蔵元ショップ・セラ真澄』
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それぞれの蔵では四季折々の日本酒試飲を楽しめますが、圧巻は宮坂醸造の酒蔵の一角につくられた『蔵元ショップ・セラ真澄』。
ここでは坪庭を眺めながらゆっくりテイスティングできるコーナーを設置。
また、欧米のワイナリーの佇まいからインスピレーションを受けて造られたスペースははギャラリーとなっており、コンサートやオーナーこだわりの食器、酒器の展示販売もあり。
こういう空間が酒蔵にあると、何度でも足を運びたくなっちゃいますね♪
『諏訪五蔵』だけではなく、このホテルの料理も楽しみの1つ!通常の温泉ホテルで出されるような料理を想像してはいけません。
上諏訪温泉の旅館。地元のお酒『真澄』を飲みすぎて忘れてしまったけれど、鯉の煮物、ふぐの唐揚げなど、ひとつひとつ丁寧で美味しくいただきました。
出典:Retty
各種イベントも目白押しの諏訪市だからこそ家族サービスもできる日本酒飲み歩きの温泉宿。ご家族想いで日本酒好きなお父さん、予約してはいかがでしょうか。
『5酒蔵の呑み歩きができるホテル鷺乃湯』についてはこちら
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蔵人宿舎を『酒蔵ホテル』へ
日本初「酒蔵ホテル」立ち上げ|CF信州 https://t.co/QGxWk03z2R pic.twitter.com/i54jKNofga
— 【再開しました】やまちゃん 日本酒セルフ 新宿御苑 (@izakayayamachan) September 3, 2019
KURABITO STAY(株)の取締役社長で長野県小諸市出身の田澤麻里香さんの夢は、人口減少で財政破綻し消滅していく地域を、交流人口を増やすことで元気づけて楽しい町にアップデートすること。
そのために、佐久の蔵人宿泊施設を「蔵人体験」ができる滞在型ホテルにリノベーションし、新しい観光素材として世界中のSAKEファンを魅了する事業を立ち上げました。
橘倉酒蔵も協力
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一方、佐久地方では13の酒蔵が「SAKU13」として結束し、そのブランドを世界に広めようと努力している真っ最中。
中でも340年の歴史を持つ橘倉(きつくら)酒造では、「冬の酒仕込み体験」などのイベントを実施しています。仕込み体験後に出来上がった日本酒は4月に自宅へお届け。
そのほかにも橘倉酒造は年に一度の「蔵解放・遊蔵楽酒」のイベントも開催されており、白瓜の粕漬け詰め放題やダーツ、蔵の中での販売や試飲ができるコーナー、毎年すぐに売り切れとなる桜井甘精堂さんの栗おこわや民生社長による蔵見学ツアーなどお楽しみがテンコ盛り!
そんな革新的な橘倉酒蔵がKURABITO STAYのバックアップに名乗りを上げました。
KURABITO STAYの酒蔵ホテルはCF信州で資金調達を目指し、現在はリフォームをスタート。11月にプレオープン、来年2月には本格オープンする予定とのことです。
『地域を元気にする酒蔵ホテルのCF』についてはこちら
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世界中の日本酒ファンが酒蔵ホテルに宿泊し、日本酒造りを体験し、地域の住民とも触れ合う…。長野での思い出を胸に帰国し、懐かしい思いでまた訪ねてきてくれる、そんなサスティナブルな関係を築けそうな楽しいアイデアの酒蔵ホテルの完成が楽しみですね!
現在、日本酒造り体験と連携している『中棚荘』
一般の人はなかなか参加できない日本酒造り。しかし上記でご紹介した「酒蔵ホテル」の協力者・橘倉酒蔵はそんな願いを叶えてくれる数少ない酒蔵の1つです。
橘倉酒蔵での日本酒造り体験で宿泊するおすすめのホテルは、大人の隠れ家旅館として名高い、創業100年の「中棚荘」。
島崎藤村ゆかりの宿に泊まって「日本酒造り体験」
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長野県小諸市の中棚荘では、2019年2月、橘倉酒造と提携して「酒造り体験」を開催。2020年の開催予定はまだ発表されていませんが、興味がある方は問い合わせてみてください。
また、橘倉酒造・木内醸造の蔵見学と試飲、買い物イベントも開催。しかし、ただの試飲や買い物だけではなく盛り沢山のイベントが楽しめる企画となっています。こちらもお問い合わせください。
中棚荘おすすめ地酒
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中棚荘のレストランでの地酒品揃えも豪華絢爛!
- 浅間嶽にごり酒(島崎藤村が愛したにごり酒を筆頭に本醸造、純米生酒、大吟醸)
- 華酒、無尽蔵
- 夜明け前(本醸造、純米生酒、大吟醸)
- 造り酒屋に特注した生吟醸酒
と選ぶのも迷ってしまいそうな銘柄ばかり…。これらを全部試し呑みするには、最低でも3泊は必要ですね!
もちろん地酒ばかりではなく、遊魚菴たん熊北店で修業した腕利きの料理長の腕が冴えるおもてなしも、ぜひご堪能ください。
『中棚荘』についてはこちら
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まとめ:日本各地に誕生する超和風【古民家・酒造】リノベーションホテル
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最近ホテル業界で注目を集めているリノベーションホテル。インバウンドを見込み、特に日本情緒を強調し、古民家や酒蔵をリノベーションする動きが活発です。
今回はご紹介しませんでしたが、「日本酒と発酵文化発祥のまち」兵庫県宍粟市の酒蔵通りでは、
- しょうゆ蔵「中門前屋」を町屋ホテルへ改装
- 老松酒造は重要建造物に指定されている母屋を改装してレストラン「老松ダイニング」を開業
- 老松酒造の向かいにあるふすま店は大正2年建築の建物を改装して「町家ホテル碧雲」へ。ロビーには囲炉裏も
と町全体での動きが特徴。
いずれも地域の活性化につながり、日本人も忘れつつある古き良き日本を再確認し、非日常で付加価値の高い経験ができるホテルやレストランばかり。
情報過多で、めまぐるしく移り変わっていく現実から離れてひとときの心の安らぎを得たい、極上の日本酒を古き良き時代の雰囲気の中で味わいたい人には、まさしく「ハマる」空間です。
日本酒ファンに限らず、地域の活性化のためにリノベーションホテルを応援し、失われつつある日本の有形無形の資産を守っていこうではありませんか。